シュトラール軍の巨大揚陸艇をMAX渡辺が激作! さらに横山宏が『Ma.K.』新製品を使用した作例を披露!!【Ma.K in SF3D】
2025.12.11[Ma.K.in SF3D]EXPLANATIONS Vol.140
シュトラール軍 装甲戦闘服搭載型戦闘偵察機 ホルニッセ
文/KATOOO(レインボウエッグ)
ホルニッセは分離可能な装甲戦闘服がコクピットになる戦闘偵察機です。初出は月刊ホビージャパン1982年7月号『SF3D』連載第3回。装甲スーツと合体する新たな戦術コンセプトの戦闘機は類を見ないものでした。
ホルニッセ誕生の経緯を横山先生に伺うと、「連載第1回のA.F.S.や第2回のドールハウスは大友克洋さんが描く兵器の影響を受けているから、第3回は本腰を入れて独自のデザインでびっくりさせようと、装甲スーツと飛行体の合体を考えたんです。当時は素材となるキットもそんなに持ってなくて、持っているパーツを組み合わせて一番カッコいい形を導き出しました。そうそう、ホルニッセにはサターンロケットのノズルが付いてるでしょ。たまたま現実のロケットノズルのパーツを記号として使ったけど、そこから燃焼ガスではない、高圧ガスが噴射されるという設定を考えながら作ったんですよ」と教えてくれました。
1984年8月には日東から1/20プラキットが発売。プロポーションもディテールも良好ですが、組みにくい構造で大人向けのキットでした。以来、新金型プラキットの発表は数十年なく、月刊ホビージャパン2019年8月号の「Ma.K. in SF3D」情報コーナーにマックスファクトリーの1/35ホルニッセ試作品が掲載されて話題に。それから6年以上の時を経て2025年10月の全日本模型ホビーショーで1/35のプラキット化が発表! 完璧なフォルム&ディテール、組みやすさも重視された傑作キットであることが横山先生の作例からもうかがえて、早くこのホルニッセを手にしたいという気持ちが強くなりますね。
Ma.K. in SF3D Photo Story 「日没とともに上陸せよ」
全長35mに及ぶシュトラール軍が誇る高速戦闘艇S-BOOT。この船体にP.K.A.を14体搭載できるよう改造した大型揚陸艇2隻が沿岸部のY地点に向けて航進していた。ホルニッセのコクピットとして開発されたP.K.A.は猛威を振るう傭兵軍のA.F.S.に対抗すべく単体で200機が先行生産され、装甲戦闘服として地上の前線に投入される事例も増えていた。
敵の補給基地を破壊すべくP.K.A.を急ごしらえで搭載し上陸する作戦は誰の目からも無謀な作戦に見えた。P.K.A.のパイロットは右も左もわからない新兵がかき集められ、戦意を高揚させる新薬が投与されているとの噂もあった。
「俺はあの船に乗せられなくて運がよかったぜ」
上空から作戦を支援するホルニッセのパイロット・ハイツマン軍曹は同じP.K.A.に乗る新兵を憐れみながら自分も捨て駒に過ぎないと感じていた。
上陸時間は日没の17時35分。目的地に近づくにつれ、S-BOOTのハンガーに固定されたP.K.A.のパイロットは全身が覚醒したような緊張感に包まれた。戦意高揚薬投与の噂は本当なのだろう。
浅瀬にたどり着き、P.K.A.は日没とともに侵攻を開始した。補給基地は重要拠点ではなく、P.K.A.の上陸は敵の戦力を一点に集中させるためのデコイであることを新兵は誰一人知らされていなかった。
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© Kow Yokoyama 2025


















