【宇宙戦艦ヤマト メカニクス】第13回はヤマト型三番艦「波動実験艦 銀河」! デザリアムとの激闘を繰り広げた本艦の性能をじっくりとお届け『宇宙戦艦ヤマト3199』
2025.11.24宇宙戦艦ヤマト メカニクス
『宇宙戦艦ヤマト2199』から『ヤマトよ永遠に REBEL3199』までのリメイク版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに登場する戦艦などのメカニックを解説する連載。第13回は『3199』でも激闘を繰り広げた波動実験艦「銀河」。現在はデザリアムの監視下に置かれているが、新たな活躍に期待しつつ、本艦を解説していく。
解説/皆川ゆか
第13回:波動実験艦 銀河
● 諸元・性能
艦種:波動エネルギー研究艦
識別番号:BBY-03
全長:333m
艦載機:空間汎用輸送機SC97〈コスモシーガル〉×2機
搭載艇:標準内火艇5号型×2隻
※艦載機、搭載艇は2207年10月時点でのもの。
● 砲熕兵器
※いずれも現状では装備のみで基本的には使用できない。
48サンチ三連装陽電子衝撃砲塔×3基
魚雷発射管×12門(艦首および艦尾両舷)
魚雷発射管×16門(両舷)
隠顕式対空システム(艦体各所)
火器管制システム
月の修復作業時には、軌道上の破片回収のため、主砲よりマグネトロン・プローブを発射している。このことからCRSは乗員の意思を感知し、火器管制システムをロックしているとの見方もある。
ブラックバード作戦
火星戦線で撒布された抑性波動共鳴波を伝播する波動コアは、戦後に改良、量産されて波動共鳴機雷原として太陽系各所に敷設されることとなった。
最終決戦仕様への兵装提供
ガトランティスとの最終決戦直前には〈銀河〉から主砲などの兵装が〈ヤマト〉へと移設され、最終決戦仕様への改装を助けた。
フォーマル・ドレスアップ
ガトランティス戦役時には同時期に就役した艦艇同様、波動砲艦隊の力を内外に誇示するため、紋章や装飾的な識別帯を多用していた。
イスカンダルより供与されたコスモリバースシステム(CRS)は地球環境を再生するシステムであり、〈ヤマト〉の地球帰還直後に主たる機能は失われた。しかし、地球側研究機関はCRSを研究することで空間の構造的操作や波動エネルギーの制御による次元波動理論の拡張と、技術の応用を企図した。
この意向の下、波動実験艦「銀河」の建造は着手された。〈ヤマト〉に搭載されていたCRSを移設し、さまざまな実験を行うことが前提とされたため、本艦は〈ヤマト〉の基本設計を採用し、ヤマト型三番艦とされた。当初、建造計画は真田志郎一等宙佐が主導したが、ガトランティス戦役勃発後、本艦は人類存続を目的とする「G計画」の中核として位置づけられ、時間断層内で完成するに至った。なお、ヤマト型は計画上〈銀河〉の他に姉妹艦の存在が示唆されているが、詳細は不明である(時間断層放棄にともない、機密情報が喪失したとの説もある)。
本艦の船体設計は〈ヤマト〉と共通するが、艦中央部に設けられたドーム型構造物内は専用の研究施設であり、波動炉心のエネルギー増幅実験や、次元干渉を用いた新型防御フィールドの開発が行われている。
特筆すべきは「波動レンズ展開システム」と呼ばれる装置である。これは波動エネルギーを空間的に集束・拡張させることによって、特定領域へのエネルギー転写や空間干渉を可能とする技術として構想された。火星戦線で実施されたブラックバード作戦においては「波動レンズ展開システム」から発する抑性波動共鳴波を利用し、敵艦の余剰次元展開を抑止し、機関停止を誘発した。また、活性波動共鳴波は逆に、艦隊の波動防壁の展開能力を一時的に向上させた他、〈アンドロメダ改〉の波動砲の増幅に寄与した。
ただし、「波動レンズ展開システム」はガトランティス戦役末期の過剰使用により機能不全を引き起こし、往時の性能を発揮できなくなっている。
本艦はガトランティス戦役時には指揮AIを搭載し、省人力化と指揮の高速化を目的としていたが、AIによる戦術提案と現場指揮官の判断の乖離が問題視され、艦長である藤堂早紀によるAI提案拒否と指揮権の奪取が発生した。これはガトランティス戦役中の重要な指揮事例として記録され、戦後の防衛軍のAI運用に大きな影響を与えた。
ガトランティス戦役終結後には、銀河はCRS由来の高度な演算機能を活かし、破壊された月の修復作業の支援を経て、土星軌道に位置する〈歎きの海〉において土星構成物質の回収・再集積を担う修復船団の中核艦となった。2207年10月のデザリアム侵攻後、オペレーションDADの発動にともない、地球へ向かったが、デザリアム艦隊と交戦、月面の第三バレラスに不時着、擱座している。
なお、CRSは本艦の制御システムにまで影響を与えて、火器管制システムを停止させている。デザリアムとの交戦時に主砲の使用が確認されているが、これは当時、副長の任にあった神崎恵一等宙佐がCRSとの交感に成功したためとの説もある。
「HJメカニクス 22 特集:宇宙戦艦ヤマト2199-3199」
好評発売中!!
ヤマト、発進!!
2024年7月19日より最新作『ヤマトよ永遠に REBEL3199』が上映開始となった、リブート版『宇宙戦艦ヤマト』。これまで『宇宙戦艦ヤマト2199』『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』と順調に作品を重ねており、往年のヤマトファンはもちろん、新たな若いファンも魅了しています。
そこでHJメカニクス最新号では、リブート版『宇宙戦艦ヤマト』4作品に登場する戦艦やメカニックにスポットを当て、発売されたキットを中心に登場するメカニックを立体作例で解説。
一部スクラッチモデルも加え、作品解説とともに本作の魅力に迫ります。
\この記事が気に入った方はこちらもチェック!!/
ヤマト記事まとめ

『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第四章 水色の乙女』本日公開!『宇宙戦艦ヤマト』の歴史やメカニック解説、作例記事をそれぞれピックアップ!
『宇宙戦艦ヤマト』まとめ 『ヤマトよ永遠にREBEL3199』第四章が本日、10月10日に全国劇場にて上映がスタート!映画公開に合わせ、今回はホビージャパンウェブで掲載された、アニメ[…]
第1回

新連載「宇宙戦艦ヤマト メカニクス」第1回は宇宙戦艦ヤマト! リブート版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの戦艦やメカニックを解説する連載企画が始動
新連載 宇宙戦艦ヤマト メカニクス 『宇宙戦艦ヤマト2199』から『ヤマトよ永遠に REBEL3199』までのリブート版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに登場する戦艦などの[…]
© 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会 © 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199 製作委員会






















