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『hololive OFFICIAL CARD GAME』史上初の世界決勝「エクストリーマーカップ2025 Final」会場レポート&優勝者インタビュー

2025.11.05

 VTuberグループ「ホロライブ」の公式カードゲーム『hololive OFFICIAL CARD GAME』(以下『ホロカ』)。その公式イベント「エクストリーマーカップ2025 Final」が10月26日、東京・ベルサール秋葉原にて開催されました!

 本イベントは『ホロカ』史上初のNo.1プレイヤーを決める世界決勝大会で、「ワールドグランプリ2025」「エクトリーマーカップ2025エリア予選」にて出場権利を獲得した全国の強豪プレイヤーが集結。『ホロカ』最高峰の対戦が繰り広げられました。

 本記事では会場の模様を優勝者のインタビューとあわせてお届けします!


ホロライブへの愛にあふれた会場

 大会は予選ラウンドから開幕。全76名によるスイスドロー5回戦が行なわれました。世界決勝ということで、会場内は真剣勝負の緊張感でひりつく……かと思いきや、意外と和やかなムード。真摯に対戦に向き合う一方で、『ホロカ』や「ホロライブ」ファン同士のコミュニケーションも活発に行なわれていました。

▲開会前に参加者全員で記念撮影!

▲開会式では『ホロカ』プロデューサーの堀江礼希氏からあいさつがあったほか、特別ゲストとしてホロライブ所属タレントの尾丸ポルカさんがビデオメッセージで第1試合のコールを担当。

▲各対戦テーブルでは公式ぬいぐるみ「hololive friends with u」がお出迎え。推しホロメンでサプライを固めている参加者も多く、会場内は「ホロライブ」一色に!

▲予選ラウンドの一部対戦は、決勝ラウンドが行なわれる別室のフィーチャーマッチテーブルで実施。

▲アパレルやグッズで推しホロメンをアピールする参加者も。カードゲームの公式大会でありつつ、ファンミーティングとして満喫されていた方も多かった印象です。

 予選ラウンド終了後は「推しホロメン選抜」で決勝進出プレイヤーを決定。これはデッキの核となる「推しホロメンカード」が全勝プレイヤーと異なる場合、全勝プレイヤーの次点に選出が優先されるという大会ルールで、自分の推しホロメンが多少環境で不利でも決勝へ導けるという『ホロカ』ならではのもの。今回の推しホロメン選抜でも、環境の使用率が高い「星街すいせい」を筆頭に、バラエティ豊かな推しホロメンが決勝進出する結果となりました。

▲ 「エクストリーマーカップ2025 Final」予選ラウンドの推しホロメン分布。
▲ 推しホロメン選抜で決定した決勝ラウンド進出プレイヤー。
▲決勝ラウンドに挑むTOP8で記念撮影!

推しを背負った同志が相まみえた決勝ラウンド

 決勝ラウンドでは、推しホロメン選抜によって選ばれた8名のプレイヤーによる、シングルエリミネーションのトーナメントを実施。決勝戦を含むフィーチャーマッチは『ホロカ』公式YouTubeチャンネルにて実況解説配信も行なわれました。こちらは実況を田口尚平さん、解説を海老江邦敬さんが担当したほか、特別ゲストとしてホロライブ所属タレントの響咲リオナさん、夏色まつりさん、ラプラス・ダークネスさん、尾丸ポルカさんが参加。新カードなど最新情報も公開されていますので、ぜひアーカイブをチェックしてみてください!

▲配信は会場内でも中継され、多くのプレイヤーが決勝進出プレイヤーやゲストのタレントへエールを送っていました。

 一手一手が勝敗を左右する最高峰の攻防が繰り広げられるなか、予選ラウンドに引き続き際立っていたのがプレイヤー間のコミュニケーション。対戦相手をリスペクトして真摯なプレイを心がけるのはどのカードゲームタイトルでも共通ですが、本イベントでは世界一を決める大一番の場において、緊張しながらも対戦前後でお互いに声を掛け合い、談笑しながら盛り上がる姿が多く見られました。打ち負かす対戦相手であると同時に、同じファンコミュニティの同志として、「推し」を背負って大会に臨むプレイヤーとしての心意気が感じられる試合模様となっていたのは印象的でした。

 そんな決勝ラウンドを制し、見事『ホロカ』初代No.1の座に輝いたのは「星街すいせい」デッキを使用したWsM/p^3(りっぽう)選手! また、準優勝には「こぼ・かなえる」デッキを使用したろーれいん選手、同率3位には「星街すいせい」デッキのWsM/母なるママ選手、「クレイジー・オリー」デッキのかもなべ選手が入賞する結果となりました。

▲決勝の激闘を終え、観戦していたプレイヤーたちから拍手で迎えられるWsM/p^3(りっぽう)選手とろーれいん選手。

▲閉会式にはYAGOOの愛称でファンから親しまれている、カバー株式会社CEOの谷郷元昭氏が登壇し、入賞者にトロフィーを授与。(写真左から)かもなべ選手、ろーれいん選手、谷郷元昭CEO、WsM/p^3(りっぽう)選手、WsM/母なるママ選手
▲閉会式後は会場に残っていたすべてのプレイヤーへ、谷郷氏がPRカードを手渡ししながらお見送り。

チームと推しに支えられて手にした初の栄冠

ここからは、優勝したWsM/p^3(りっぽう)選手のインタビューをお届けします!

—本日は優勝おめでとうございます! まずは世界一のプレイヤーになった今の心境をお聞かせください。

WsM/p^3(りっぽう)選手(以下「り」):ありがとうございます! 本当に優勝できるとは夢にも思ってなかったのでビックリしているところもありますが、やっぱりうれしい気持ちが1番強いです。

—出場権利はどこで勝ち取られたのでしょうか。

り:店舗大会から東北のエリア予選を勝ち抜いて来ました。実はこれまでデジタルカードゲームこそカジュアルにあそんでいたんですが、真面目にTCGを遊んだ経験がなくて、公式大会に出たのもこれが初めてです。なので、本当に夢にも思っていなかったですね……!

—初出場で初優勝、しかも『ホロカ』史上初とはすごい戦績になりましたね! では、今回の使用デッキと、その採用理由についてお聞かせください。

り:推しホロメンが「星街すいせい」で、「猫又おかゆ」をメインに採用したデッキになります。採用理由のひとつは純粋な勝率ですね。エクストリーマーカップ本戦ということで、エリア予選やWGPを勝ち上がってきた人たちと戦うことになるので、練度差はおそらくそこまで出ないはず。そうなると、練度差が勝ちにつながるような安定感を重視したデッキでは勝ち上がりにくいと考えました。一方、「星街すいせい」デッキであれば、運を引き込む前提にはなりますが出力の高さでどんな相手にも6割程度の勝率が見込めるので、順当に選択したところになります。もう1つが「猫又おかゆ」を採用するデッキはこれまでにもあったのですが、ブースターパック「エンチャントレガリア」の環境下で急に頭角を表したことです。自分はWsMという『ホロカ』プレイヤーチームに所属しているのですが、そこでチームリーダーが5弾発売前のカード情報発表段階で「猫又おかゆ」採用デッキの強さをチーム内で周知してくれたんです。そこでいち早くデッキを握って、増えてくるであろうミラーの対策なども踏まえた練習がチーム内でたくさんできました。

—今回の優勝はチームの貢献も大きかったのですね。

り:間違いないです。WsMに誘ってもらえなければ絶対にここまで来れませんでした。同じチームの母なるママ選手も3位に入賞しましたし、他にも強いプレイヤーはたくさん所属しているので、その実力を優勝という形で証明できたのはよかったです。デッキの採用理由なんですが、1番重要なポイントがまだ残っていまして、自分が星詠み(星街すいせいさんのファン名称)なので、絶対にすいちゃんで勝ちたいという想いがありました。本音を言えば推しホロメンだけでなく、デッキ内も「星街すいせい」で統一したかったのですが、今回は勝利をすいちゃんへ捧げることを優先させていただきました!

—『ホロカ』らしい採用理由だと思います! 推しへの想いはあらためておうかがいするとして、次はデッキの調整ポイントがあればお聞かせください。

り:大きな調整ポイントとしては、Debutを多めの比率にしたことです。理由はミラー対策で、Debutをたくさん用意しておかないと「猫又おかゆ」にいきなり攻め込まれて何も育てられなくなってしまう可能性が高かったからですね。Debutをサーチできる〈フレンドリーパソコン〉も、3枚から4枚投入に調整しました。予選を含めた全8回戦のなかで、実際にミラーマッチが3回発生したのですが、どの対戦でもうまく機能してくれていたと思います。

—なるほど。では、今回対戦した全8回戦のなかで、特に記憶に残っているハイライトはありますか?

り:予選4回戦でチームメンバーとミラーになったことや、準々決勝1回戦目などいろいろ記憶に残っているのですが、1つ挙げるならやはり決勝戦ですね。2ndの〈猫又おかゆ〉をコラボに出したのは、実はデッキを回してきてあれが初めてだったんですよ。相手に〈じゃあ敵だね〉を使われてセンターにエールの付いていない2ndを立たされて、かなりやばいと思ったんですが、ギフト効果は全体に乗るんだから「コラボに出せば全部解決じゃん!」と。そこからなんとか相手を押し込むことができました。

—世界決勝の大一番で新たな気付きを得るというのはすごい話ですね。

り:「星街すいせい」推し「猫又おかゆ」採用デッキは足回りが不安定で、同じような動きが全然できないんですよ。だからその場その場のアドリブが大事になってくるんです。前日のチーム練習でも発見はありましたし、このデッキはまだまだ深淵は覗けていないと思います(笑)。本当に奥深いゲームだなとあらためて思い知らされますね。

—となると、今回のMVPカードを選ぶとしたら、やはりhBP05-045〈猫又おかゆ〉になるのでしょうか。

り:いや、MVPカードはhSD01-016〈春先のどか〉を選んであげたいですね。決勝戦の初期手札にLIMITEDが1枚もなくて「これは終わったな……決勝戦で手札事故負けなんて最悪だな……。」なんてしょげていたのですが、後手1ターン目のドローで引き込んだ〈春先のどか〉を使用したところからどんどんデッキの圧縮をかけられたので、勝利に大きく貢献してくれました。

—ここからは大会から少し離れて、No.1プレイヤーから見る『ホロカ』の魅力とは何でしょうか。

り:いっぱいあって語り尽くせないですね……。でも、最初に思い浮かぶのはコミュニティの優しさでしょうか。今回の決勝でも相手のプレイヤーとたくさんお話させていただいて……。

—世界大会の決勝戦、しかもフィーチャーテーブルであそこまで対戦相手と話が弾んでいるのはなかなか見れない光景でした。

り:これは持論なんですが、やっぱりカードゲームなんで、どうしても運要素は強いんですよ。先に話した通り、今回は技術を磨きあげたプレイヤーが揃っていて練度もあまり差がない状況なので、どんなに頑張っても運が勝敗を左右してしまう部分はあると思うんです。それなら緊張はするけど、精一杯楽しんだほうがいいかなと、マッチアップの待ち時間とかに対戦相手へ声をかけていました。そしたら向こうも返してくれたので、最後まで楽しく、リラックスしてプレイができました。運の話を先にしましたが、もちろんプレイングも重要というか、ちょっとした1手1手の積み重ねで勝敗が大きく変わっていくのもおもしろいところですし、推しホロメンとデッキの組み合わせによって遊びの幅が広くなっているのも好きなポイントです。今日までは大会へ向けてガッツリ1つのデッキに絞って突き詰めてきましたが、新たなスタートデッキも発売されますし、今後はまたいろいろなデッキに触れていきたいですね。

—先にも星街すいせいさんのファンとうかがいましたが、あらためて推しポイントを教えて下さい。

り:まず、かわいい! 今日もかわいい! いつでもかわいい! それに歌っている姿もかっこよくて……というのは星詠み(星街すいせいさんのファン名称)のみなさんと同意見かと思いますが、僕がすいちゃんに惹かれたきっかけは、5年前に見た切り抜き動画からでした。すでにその切り抜きはなくなっていて、内容も鮮明には覚えていないのですが、ちょうどすいちゃんがイノナカミュージックからホロライブへと移籍されたタイミングで、個人勢からスタートした彼女がたくさんの努力を重ねて、トップタレントへと駆け上がっていく心意気といいますか、決して折れない芯を持った強さを目の当たりにしたんです。ちょうどその頃はプライベートでメンタル的にも結構ボロボロだったのですが、その姿を見て自分もがんばってみようという心の支えになりました。そうしてすいちゃんの背中を見ながら奮闘したもののひとつが『ホロカ』で、今回こうした名誉な成績を残すこともできました。チームがいなければ得られなかった優勝と言いましたが、すいちゃんを応援し続けたからこそ得られた優勝であるとも感じています。だからこそ、ここまで「星街すいせい」デッキを使い続けて本当によかった。

—そんな星街すいせいさんへメッセージをお願いします。

り:まずは7周年おめでとうございます! 得意な後攻を7回引いて優勝までこれたのは、7周年のラッキーセブンが味方してくれたのかな、と勝手に感謝しています(笑)。これからもずっと応援し続けますので、活動がんばってください!

—最後に『ホロカ』プレイヤーへひとことお願いします。

り:僕のプレイヤーネーム、今はPの3乗、つまり立方体で「りっぽう」と読ませていますが、当初は「ppp」で「ピアニッシッシモ」と名乗っていたんです。これは音楽用語で「極めて弱く」演奏するという意味で、自分は初心者で大会に出るのも初めてだし、それくらい弱いですよって気持ちを込めていたんです。そこから始まった自分でも、チームと努力して、すいちゃんに支えられて、こうして世界優勝を勝ち取るまでに成長できました。だから『ホロカ』は初心者でも、がんばれば世界一をめざせるタイトルなんだってことだと思っています。今は「大会シーンなんて自分と関係ない」と思っているプレイヤーも、ぜひ挑戦してみてください。そして何より、一緒に楽しんでプレイしましょう!

-ありがとうございました!


25-26シリーズ開幕! 次に王者の座へ輝くのは?!

大会初出場から史上初、しかも推しを優勝へ導くという輝かしい結果で幕をおろした「エクストリーマーカップ2025 Final」。余韻も残るところですが、11月2日開催の「ワールドグランプリ25-26千葉会場」を皮切りに、新たな王者を決める「エクストリーマーカップ25-26 Final」の出場権利をかけた大会が順次開催されていきます。次はどんなプレイヤー、どんな推しホロメンが栄冠を手にするのか、今後の展開にも注目です!

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