いよいよ明日公開『牙狼<GARO>TAIGA』! 北田祥一郎(冴島大河役)×雨宮慶太(原作・脚本・監督)対談インタビュー!
2025.10.16『TAIGA』は初めの一本に最適な作品
──本作に登場する多数の新ホラーも、ファンにとっては嬉しいポイントだと思います。
雨宮 今回は予算と仕上げの関係でCGに依存できず、現場で撮り切れる表現方法を考えた結果、アナログにせざるを得なかったんです。鈴村監督が『牙狼<GARO> ハガネを継ぐ者』で特殊メイクのホラーを撮っていたので、スーツじゃなくて特殊メイクでやることになり、『ハガネ』に参加していたAmazing JIROさんに特殊メイクと造形をお願いしました。表情が出る造形とかマスクみたいな人とか、制約がある中で工夫して、いろいろなパターンのホラーを出せたのかなと。
──アナログならではの生の迫力が出ていると感じました。
雨宮 そうですね、アナログでやる楽しさというのはあったかもしれない。予算がないとかCGができないとなると、現場が後ろ向きな雰囲気になることもあるんですが、今回はみんな暗くならず、普通に楽しく撮れましたね。それは画にも出ている気がします。なんだか自主制作映画の撮影現場みたいな雰囲気もありました。
北田 ホラーは映像越しに見るのと、目の前で実物を見るのでは全然違いましたね。光や装飾が加わるとかっこよくて、すごくて、怖くて、いろいろな感情を抱きましたし、「めっちゃお金かかってるんだろうな……」とも思いました(笑)。アクションシーンでは「どこまで本気でやっていいんだろう?」「壊しちゃったらどうしよう?」という不安も感じながらやっていました。
──北田さんが撮影していて手応えを感じたシーンはどこですか?
北田 手応えを感じたところだと、先ほどお話しした瀬戸さんと呼吸を合わせたワンカットのアクションもそうですし、最初のコンテナでの戦いも印象に残っています。まだ撮影が始まったばかりということもあって、脳みそをフル回転させながら身体も全力で使っていて、今振り返ると一番体力を使った撮影だった気がします。出来上がった作品を観たら、グッと作品の世界観に入り込めるシーンになっていて、頑張ってよかったなと感じました。あとは何度も本読みをした、大河と吹奇がベンチに座って話すシーン。ネタバレになるので詳しい内容は言えないんですけど、大河と吹奇にとってめちゃくちゃ大事な場面で、僕にとっても印象的なシーンになりました。
──では、雨宮監督が特に手応えを感じたシーンは?
雨宮 手応えがあっても、ヒットしないときがあるからなぁ(苦笑)。ただ、今回は台本が濁らずにスルっといけて、なおかつ20年前に書いた『牙狼<GARO>』の台本と同じ温度で書けたんですよ。今回の台本は演出的なことはト書きに一切書いていない、映像化しないとグッとくる部分がわかりづらい台本なんですが、波岡さんが出演の決め手は台本が面白かったからだと言ってくれていたんです。なので、普通にきちんと撮れば面白い映画になるだろうなと思ったし、そういう意味では手応えは感じています。
──最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
雨宮 ファンの人は言わなくても観てくれると思うんですが、「牙狼<GARO>」を知っているけど観たことがない人、ちょっとだけ興味がある人にも観てもらいたいです。今までは「最初から観てくれ」とか、「好きなところから観てくれ」と言っていましたが、今回は昔の「牙狼<GARO>」を一本も観ていなくても面白い、ファースト牙狼にベストな映画なので。『TAIGA』を観て「ああ、面白いな」「なんか響いたな」と感じてもらえたら、他にも気に入る「牙狼<GARO>」がいっぱいあるはず。まずは『TAIGA』を劇場で観てほしいですね。
北田 監督もおっしゃっていたように、今『牙狼<GARO>』を応援してくださっているファンの皆さんも、名前だけ知っているという読者の方も観やすい作品になっています。もちろんストーリーも追ってほしいんですけど、アクションシーンにだけ注目して観ても「かっこいい!」「面白い!」と感じてもらえるはずですし、それだけでも大きいスクリーンで観る価値があると思います。ぜひ劇場へ観に来てください!
劇場版『牙狼<GARO>TAIGA』
10月17日公開
劇場版『牙狼<GARO> TAIGA』新宿バルト9ほかにて10月17日(金)より劇場公開
[キャスト]北田祥一郎●神嶋里花●波岡一喜●ひょうろく●肥後克広●影山ヒロノブ●瀬戸利樹
[スタッフ]原作・脚本・監督:雨宮慶太●エグゼクティヴ・プロデューサー:二宮清隆●プロデューサー:安養寺紗季●ラインプロデューサー:阿久根裕行●アクション監督:鈴村正樹●音楽プロデューサー:井上俊次●音楽:栗山善親、寺田志保●撮影:長野泰隆●照明:吉角荘介●録音:石寺健一●美術:遠藤剛●スタイリスト:黒田匡彦●ヘアメイク:山井優●特殊衣装製作:JAP工房●特殊造形統制:中田彰輝●特殊メイク:Amazing JIRO●キャスティング:山口正志●編集:長坂智樹●VFXスーパーバイザー:鹿角剛、中川茂之●フィニッシングエディター:岡本義典●カラリスト:田中諭●音響調整:浅川祥幸●サウンドデザイン:加藤博紀●スクリプター:栗原節子●助監督:松田康洋●制作担当:石橋陸●特別協力:サンセイアールアンドディ●配給:東映ビデオ●製作/制作:東北新社
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