FORD GT40 Mk.Ⅱ
#2 Bruce Leslie McLaren/Chris Amon
2021.07.16
1/12カーモデルに対応した実直な仕上げでル・マン優勝マシンを再現
2台目の作例は畠中浩が担当。MAX渡辺の作例とは打って変わって光沢&ライトアップギミック搭載の実直なカーモデルスタイルとともに、1966年のル・マン24時間レースの優勝車である2号車のカラーリングとマーキングで仕上げてもらった。
本来であればデカくて精密で超スペシャルなプラキットである「1/12スケール カーモデルキット」。それをスナップフィットにしたMENGモデル製キットはいかなるものなのか、百戦錬磨の月刊ホビージャパンカーモデラー視点によるキットレビューとそれに伴う対応方法なども詳しくお届けしていくので、隅々までじっくりご覧いただきたい。
SIDE
FRONT
1/12スケールのカーモデルは作るのが難しそうで、ちょっと敷居が高いですよね。今回製作した「1/12 Ford GT40 Mk.Ⅱ」はその辺を考慮した内容となっていて興味のあったキットでした。要は、スナップフィットが取り入れられていて、古いビッグスケールキットにありがちな組み立ての難しさがかなり軽減されています。とはいえこれだけの大きさの箱車。実際に作ってみると楽な部分と難しい部分がありました。
スナップフィットに関しては仮組みが楽ですし、強度が必要な部分はビス固定になっているので確実に組み立てられるのですが、さすがにこの大きさなので、ボディの各開閉部分は合わせが上手く行かないことが多かったですねぇ。プロポーションに関しては好き嫌いが分かれるかもです。作例では特にフロントタイヤ後方のラインを大きく変えましたが、一部をいじるとほかも苦しくなるので、どこまで修正するかは難しいところです。
ちなみに一番大変だったのはフロントカウルの取り付け。車体右側に給油口があるのですが、これが開閉時にそのままではカウルを外すことが不可能なくらい干渉したので、ここは事前にしっかり確認、開口部を広げるなどの修正をしておきましょう。逆にエンジン部分はミニカーチックなディテールではあるものの、エキパイなども含めしっかり組み立てることができました。
ガラス関係はすべてはめ込みや他のパーツで押さえ込む設計なので、難しい接着に悩まされることはないですね。あとは配線関係。シートなどもそうなのですが、軟質樹脂が多用されています。配線パーツに関しては塗装をしなければならず、そのままだと塗装が剥がれやすいためいろいろなプライマーを試した結果、600番程度のスポンジヤスリで磨いたパーツにミッチャクロンを塗布するのがベストでした。
いろいろとネガティブなことも書いちゃいましたが、このご時勢にこういうキットが作れるのはとてもありがたいことなので、次も期待したいですね!
MENGモデル 1/12スケール プラスチックキット
Ford GT40 Mk.Ⅱ
製作・文/畠中浩(ももふく模形舎)
FORD GT40 Mk.Ⅱ
●発売元/MENGモデル、販売元/GSIクレオス●55000円、発売中●1/12、約33cm●プラキット
畠中浩(ハタナカヒロシ)
毎年6月恒例の花粉症。2021年も激しい目のかゆみと発熱で絶賛悶絶中です。