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実験だ!ペンだけの全塗装!
SASジープの成功に味をしめたものの、成形色のおかげというところもちょっとあります。それならグレーの成形色ならどうなるの、ということで用意したのが零戦のプラモデル。日の丸は付属の水転写デカールを使うとして、ほかは全部ペンで塗っていきます。本当にペンだけで全塗装ができるのか、ちょっと不安ですがトライしてみましょう。
▲ まず水性トップコートでパーツをつや消しにします。インクの定着効率がこれでぐっとアップするので、広い面積を塗るならこれが効果的です
▲ 実はステッドラーの製品にはメタリックマーカーペンというメタリック色のペンもあり、6色セットのなかには青竹色そのもののような色があります
▲ 暗緑色部分にファーグリーンを塗っていきます。筆を押して寝かせれば広い面積もラクラク塗装でき、ものの数分で胴体や翼を塗り終えることができます
▲ 胴体の下部はパステルグリーン。こちらは成形色が残りますが、いい感じの灰緑色になります。これもふんわり全体にのせるだけなのであっという間
▲ おっと、黄帯も忘れてはいけません。緑の上に黄色は色が出ないので、塗らないでおきました。ブライトイエローを起点に、端はオレンジなどで強く色が出るようにしています
意外と(あっさり)できる、全塗装
▲ 各部色のチョイスさえできていれば、塗装は何なりと進みます。つや消し面なら定着もしっかりしていて、それができないキャノピー枠だけは何回か重ねています。全塗装できたとき、こんなにあっさりできていいのか、と思うほど
▲ ファーグリーンはペンの重ね方で濃淡も作れるので、部分的に重ねて色を変えてみました。パネルラインの重なるところは濃い目にしたり、胴体の厚みのある部分を濃くしています
▲ ペンの重ね方で結構深みのある塗装ができることは、なかなかの発見でした。デカール部分の均一な赤色と比べると良いコントラストになっていますね
▲ スピナーの赤もレッドを使って、プロペラはブラウンで……。指示色をうまくペンの色を見て決めれば、塗装はあっという間です
▲ キャノピーの枠はマスキングなしで塗っています。はみ出しても爪楊枝などでこすれば落ちるので、あまり気負わずに、しっかり乾燥させて重ねて色を出しましょう
▲ デカールは水を使いますが、塗装面に水が付着しても色が落ちるということはありませんでした。定着のために綿棒で強く触ると落ちますが、それでも剥がれるほどではありません
▲ パステルグリーンはうっすらと全体に伸ばして、スミ入れも同時にするようなイメージでした。その味付けがうまく効いて、しっかり零戦の下面の良い色になってくれました
ペンだけで全塗装、しかもキレイにできるのかというのは結構実験的なチャレンジになるのでは、と思ったのですが、驚くほどに簡単にできてしまいました。
つまりサーフェイサー面なら塗れるわけで、成形色が濃くてもグレーにして塗る、という手段も取れるわけです。ピグメントブラッシュペンの力、恐るべし……!
それにしてもSASジープも零戦もいい感じに作れて、うれしいですね。
1/72 三菱 A6M5c 零式艦上戦闘機 52型 丙
製作・文/けんたろう
1/72 三菱 A6M5c 零式艦上戦闘機 52型 丙
●発売元/ハセガワ●1320円、発売中●1/72、プラキット
次回は「30MF」と…!?
▲ 30MFでもペンツールは使えるのか、いやペンツールだけじゃないらしい……!?
これまでガールズプラモでは部分的に、スケールモデルは結構こってりとピグメントブラッシュペンを使って色々作ってきましたが、今度はまたキャラクター系の30MFに挑みます。
どの作業も気楽に肩の力を抜いて作業してきたのですが、なにやら新たなアイテムで足元までステッドラー製のアイテムが使えるらしい……!? こうご期待!
次回は、11月9日(日)に公開!
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