「RG シャイニングガンダム」をキットレビュー! 細部の精密化工作とブラッシュアップでより設定画に準拠した形状に仕上げる!!【機動武闘伝Gガンダム】
2025.09.13
GF13-017NJ シャイニングガンダム【BANDAI SPIRITS 1/144】●JUNIII 月刊ホビージャパン2025年10月号(8月25日発売)
細部の精密化工作でブラッシュアップ
『機動武闘伝Gガンダム』より、ドモン・カッシュが劇中前半に搭乗する「GF13-017NJ シャイニングガンダム」がRGシリーズで発売。格闘家らしいマッシブなフォルムとダイナミックなアクション性能を有しており、1/144スケールでは初の差し替えなしによるスーパーモードへの変形を実現している。JUNIIIによるキットレビュー作例では、細部モールドのシャープ化や構造的に補強されている箇所を設定画に準拠した形状にするなど、全体的なブラッシュアップで完成させている。
▲ガンダムファイト第13回大会用にネオジャパンが投入したモビルファイター。コロニー格闘技の覇者ドモン・カッシュの格闘技術を正確にトレースし、操縦者の感情に応じてノーマルモード、バトルモード、スーパーモードへと3段階に変形する。固定武装として頭部バルカン砲、マシンキャノン、シャイニングショット、ビームソード×2を装備する
▲コアランダーを兼ねたバックパックは中央のメインスラスターと上部推進ユニットが上下にスイング可動。下部のリパルスリフターは基部で前後左右にスイング可動する
▲頭部はブレードアンテナ先端が尖るようにヤスリで削り込み、こめかみのバルカン砲は0.6mm径のドリルで彫り込んで奥行きを出している。フェイスカバー側面のダクトはスミ入れしやすいように段差を彫り込んだ
▲スーパーモードで展開するパーツは、頭頂部のものは縁を裏面から削り込んで薄く見えるようにした。側頭部のものは非展開時に頭部本体に接触するので、塗膜分を考慮して裏面を削り込んでいる
▲ヒジ関節は可動時に上腕外装と擦れるので、あらかじめ内側(赤く塗った箇所)を削っておくことでクリアランスを確保。上腕正面のライトグレーのパーツは一度組んでしまうと外せなくなるので、差し込み軸の返しを削っておくことで仮組み後に外せるようにしている。塗装後の組み付け時は両面テープで補強した
▲レッグカバー内部のスラスターは左右のノズルが一体成型になっているので、エッチングソーで丁寧に切り離し、整形して別パーツ化。ノズル取り付け軸はプラペーパーを貼って厚みを増してから固定している
▲右が加工後。ノズルを別パーツ化したことで立体感が増し、設定画の形状に近付いた
BATTLE MODE
▲フェイスカバーとアームカバーを開いたバトルモード。この状態になると必殺のシャイニングフィンガーが使用可能となる
▲コクピットハッチが開閉可能。正面側にはモビルトレースシステムのリングが造形されているのが確認できる
▲キットは通常の平手と握り拳はRG ゴッドガンダムと共通になっている。平手は手のひらの形状が若干異なるので、エポパテを盛って設定画の形状に近付けた
▲こちらは新規パーツとなる力の入った平手。各平手パーツは指の付け根に補強用のリブがあるので、デザインナイフとヤスリで整形している
▲手刀パーツは手首可動軸のクリアランスを考慮した開口部があるので、可動に干渉しない範囲で手甲側にプラ板を貼ってふさいでいる
▲ガンダムファイターの移動手段になるコアランダー。前方のリパルスリフターと後部の推進ユニットでホバー走行する。後部にはテールランプ状のモールドが造形されている
▲コアランダーはリパルスリフターの白いパーツ側面にある凹モールドが成型上甘くなっているので、スジボリ堂のGMCタガネを使って丁寧に彫り直した
▲コクピットのキャノピーが開閉可能で、シートが造形されている。キットではキャノピーがクリアーパーツの単色成型なので、フレームを丁寧に塗り分けた
▲片脚を大きく蹴り上げた状態でも自立するバランスのよさは目を見張るものがある
▲柔軟な可動性能によりダイナミックかつ自然な格闘アクションが決まる。キットはRG ゴッドガンダムと同様に、肩アーマーフレームと前腕フレームにアドヴァンスドMSジョイントを採用している
before⇒after
▲キット素組み(左)との比較。改めてキットの完成度の高さをご確認いただきたい。作例は工作面では気になる箇所に手を加えたのみだが、キットでも色分けされていないダクト内部などを塗り分け、スミ入れを施すことでさらに完成度を高めることができる
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JUNIII(ジュンゾウ)
的確な工作と分かりやすい丁寧な解説で数多くの作例・How to記事を手掛けるベテランモデラー。ポストホビー厚木店の常連。