HOME記事イベント“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第46回大会フォトレポート

“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第46回大会フォトレポート

2025.08.16

8月3日(日)決勝

Honda HRCが4連覇を達成。高橋とザルコは酷暑の中、2人で217周をラップ

 午前11時半、大観衆のカウントダウンを受けてライダーが一斉にマシンに駆け寄った。レース序盤、積極的な走りを見せたのはHARC-PROの國井で、ポールスタートのHRC高橋を抑えてトップを快走。だが周回遅れが出始めると、高橋は國井のスキをついてトップに躍り出ると、以降後続を引き離す。後方ではスタートで出遅れたAutoRace UBEの浦本が猛然と追い上げて3位につけた。
 やがて各チームが最初のピットストップをこなし、上位のポジションが変動。だがこの時点で十分なアドバンテージを築いていたHRCの首位は揺るがない。またスタートで出遅れたYAMAHAは2番手にまで追い上げる。
 HRCは順調にトップを快走し、レース中盤には2番手を走るYAMAHAとの差を大きく広げる。後方では実力派チームに次々とトラブルが襲い掛かる。開始1時間で#5F.C.C TSR Honda Franceがトラブルでリタイヤ。またAstemo Hondaも2時間を過ぎ頃にリタイヤとなった。3時間経過時点ではYOSHIMURA、YART、そしてBMWまでもが転倒を喫してポジションを落としてしまう。YARTはレースが半分を経過した時点で2度目の転倒を喫してレースを終えることに。
  その後も HRCとYAMAHAとの差は徐々に開き、残り2時間時点では1周ほどの差となっていた。その後方ではHARC-PROと、転倒後着実にポジションを上げてきたYOSHIMURAが表彰台争いを展開する。
 レース終盤、クラッシュしたマシンのパーツがコース上に散乱したためにセーフティカーが導入される。これによりHRCとYAMAHAの距離が急激に縮まった。そして開始7時間過ぎには2度目となるセーフティーカーが導入され、このタイミングでピットに入ったHRCはピット出口で停止を余儀なくされ、198周目にYAMAHAがトップに上がる。だがYAMAHAの最後のピットストップの間にHRCが再びトップに上がると、そのまま最後まで走り切りって4連覇を達成した。2位はYAMAHA、3位はHARC-PROとのバトルを制したYOSHIMURAとなった。激戦のSSTクラスはTeam Étoileが制している。
 今回の結果により世界耐久選手権のランキング争いも激化。トップはYARTのままだが、今回BMWが5位でチェッカーを受けているため、両者の差はわずか1ポイントにまで縮まった。ランキング3番手に8位でゴールした#11Kawasaki Webike Trickstarが5ポイント差で続く。

▲ ホールショットはHonda HRCの高橋。その後HARC-PROの國井が積極的な走りで序盤のレースをリードして存在感を見せた
▲ 4連覇を果たしたHonda HRC。序盤からリードを広げ、終盤のセーフティーカー介入でポジションを落とすこともあったが、最終的には2位のYAMAHAに30秒以上の差をつけた
▲ 6年ぶりのファクトリー参戦となったYAMAHA。序盤でマシンのウィングが欠落するといったトラブルがありながら、終盤にロカテッリがベストタイムを記録するなど、速さをみせた
▲ 転倒によってポジションを下げるものの、最終盤に3番手にポジションアップし、表彰台に登壇したYOSHIMURA
▲ 序盤にトップを走るなど、積極的な走りで会場を沸かせたHARC-PROが4位。YOSHIMURAとの3位争いには敗れるものの、実力派チームの存在感を発揮
▲ こちらも転倒があったものの、しっかりと5位でフィニッシュしたBMW。現在チャンピオンシップは2番手で、首位のYARTがリタイヤしたため、ポイント差はわずか1にまで狭まった
▲ 昨年までスズキのマシンで参戦していたAutorace UBE。予選では速さを見せるが、決勝ではポジションを上げられず6位となった
▲ 9番グリッドからスタートしたATJは、ポジションを2つ上げて7位でチェッカーを受けている
▲ Kawasaki Webike Trickstarは予選13位から8位にまでポジションアップ。チャンピオンシップでは3番手につけており、トップのYARTとの差は5ポイント
▲ 9位はElf Mark VDS Racing Team/KM99(YAMAHA)。ベテランライダーのランディ・ド・プニエを擁するチームだ
▲ アジア人ライダー、スタッフで構成されるHonda Asia‐Dream Racing with Astemoが10位
▲ SSTクラスを制したのはTeam Étoile。終盤、2位となった#93TONE Team 4413 EVA02 BMWと激しいバトルを繰り広げ、会場を大いに沸かせていた
▲ SSTクラス3位は#49Revo-M2。マシンはアプリリアRSV4だ
▲ サステナブル燃料をはじめ、環境負荷低減素材を採用したマシンで参戦したTeam SUZUKI CN CHALLENGE。一時は4位にまでポジションを上げるものの、転倒によってポジションを落としてしまった
▲ チェッカーを受けてピットに戻ったザルコを出迎えるロカテッリ
▲ 8耐ではプライベーターながらも4位という結果を残しているS-PULSE DREAM RACING。代表でライダーもつとめる生形秀之は今回が最後の8耐だったが、規定周回に足らずに完走とはならなかった
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