ミグノシア連合スバース隊が駆る最強のGTM「バーガ・ハリBSコブラ」をプロモデラー・桜井信之がクリアー&パール塗装で彩る【ファイブスター物語】
2025.07.19ミグノシア連合スバース隊が駆る最強のGTMをクリアー&パール塗装で彩る
星団3大GTMの1騎、ハスハ連合共和国のバーガ・ハリ。AP騎士団のなかでも屈強なスバース隊のカスタム騎が、このBSコブラである。キットは1/72スケールのレジンキットで全高はおよそ37.4cm。アイボリーとクリアーで成型されたパーツは美しく、より考え抜かれたパーツ構成により、このボリュームにもかかわらず比較的パーツ数は少なく、塗装に注力できるストレスフリーな仕様といえる。ホビージャパンエクストラではいち早くnishiによる塗装作例を紹介したが、月刊ホビージャパンでは桜井信之が初披露。これまで数多くのモーターヘッド&GTMを手がけてきた桜井氏ならではの美しい仕上がりをご覧いただきたい。
ボークス 1/72スケール レジンキット“HIGH-SPEC GARAGE KIT”
バーガ・ハリBSコブラ
製作・文/桜井信之
HSGK 1/72 バーガ・ハリBSコブラ
●発売元/ボークス●64900円、イベント限定販売●1/72、約37.4cm●レジンキット●原型/大石凡(造形村F.S.S.プロジェクトチーム)
最近、公私ともに『F.S.S.』ライフを楽しんでいる僕ですが、今回は久しぶりにGTMを製作いたしました。お題はバーガ・ハリBSコブラです。本騎はデザイン発表時から惚れ込んでいた騎体だけにワクワクしながらの製作となりました。このバーガ・ハリBSコブラは以前、ホビージャパンエクストラでも紹介されていますが、月刊ホビージャパンでは初登場とのことなので、発売から少々時間が経過していますが、行ってみたいと思います。
さて、レジンキットの製作というと、まずキット表面の油分の除去から始まりますが、僕は古いタイプなのでレジンウォッシュのような液体をあまり信用せず、令和の世になっても相変わらず中性洗剤とクレンザーでゴシゴシと洗浄していました。しかし今回数十年ぶりにレジンウォッシュを使用してみました。ブランドはガイアノーツT-03h・レジンウォッシュです。使ってみるとこれがとてもイイ! 今まで本商品を使用しなかったのが悔やまれるほど高性能でした。ただし一抹の不安もあるので、使用方法通りに「10分ほど漬け…」ではなく90分程度浸しておきました。この辺は自己責任になるので、皆さんもパーツの状態を確認しながら行ってください。その後中性洗剤で洗い終了です。ただGTMキットの半分はクリアー成型なので、洗浄時は注意が必要です。クリアーパーツは水に漬けると透明度が一気に増すので、誤って排水溝に流さないようお気を付けください。
このあと塗装に進むのですが、MHであれGTMであれ、しばらく封印していたパール系塗料を使用し塗装することにしました。まずはクリアーパーツに造形村GKサーフェイサー・透明を塗布後、Mr.カラーXC01・ダイアモンドシルバーを全体にコートします。粒子の細かいムーンストーンパールのほうが好みではありますが、写真映りと印刷映えを考慮し、粒子の粗いタイプを使用しています。その後、ガイアカラー048・クリアーグリーンをコート、乾燥後にクリアーグリーンに043・クリアーブラックを30%ほど混ぜたもので、もう1コートしています。スミ入れは目立つディテールにのみ施していますが、騎体各所に見られる斑点状のモールドだけは、すべてのクリアー作業終了後に、ツヤ消しのダークメタリックを入れ、この象徴的なモールドを目立たせています。
今回フレームに関しては素直に、F.S.S.カラーコレクション23バーガ・ハリBSコブラ フレームメタリックを使用していますが、塗装後に半ツヤに調整しています。アーマー裏の装甲色は下地に黒などの不透明色を吹かず、直接フレームメタリックを吹き、透明度を殺さないようにしています。これは“透明感”を強調したいのではなく、装甲表面から見える装甲色を主張させすぎないためです。
だんだん自宅にもGTMの完成品が増えてきました。そろそろGTM用の展示ケースの増設を検討しないといけませんね(笑)。

ボークス 1/72スケール レジンキット“HIGH-SPEC GARAGE KIT”
バーガ・ハリBSコブラ
製作・文/桜井信之
HSGK 1/72 バーガ・ハリBSコブラ
●発売元/ボークス●64900円、イベント限定販売●1/72、約37.4cm●レジンキット●原型/大石凡(造形村F.S.S.プロジェクトチーム)
▼ 関連記事はこちら
©EDIT ,All rights reserved.
桜井信之(サクライノブユキ)
著書「たった2日でできる! 週末ホビーライフ」が好評発売中。あらゆるテクニックに精通する模型の伝道師。