【特別対談掲載】『仮面ライダーSPIRITS』などで知られる漫画家・村枝賢一 原作のヒーロー「ジエンド」がレトロソフビ化!7月27日(日)開催の「ワンダーフェスティバル2025【夏】」ではサイン会も実施!
2025.07.18よみがえる炎人!村枝賢一原作のヒーロー!
「ジエンド」がレトロソフビ化!
ジエンドは『仮面ライダーSPIRTS』などで知られる漫画家・村枝賢一氏が、講談社とYahoo!コミックによるWebコミック誌「ヒーロークロスライン」で2007年から2009年まで連載した漫画『ジエンド』の主人公。高校生・明超次が覚醒した炎の力で戦うヒーローだ。特撮ファンである村枝氏の手によって着ぐるみも制作され、「宇宙船」でも特写を敢行した縁の深いジエンド。そのレトロソフビが7月27日(日)開催のワンダーフェスティバル2025【夏】(以下ワンフェス)で販売される! 今回、村枝氏と原型を手掛けたC.A.T 所属の原型師・早田将人氏の対談が実現。出来立ての商品写真と共に掲載する!
●ノーマルブースト(ノーマルVer.)
●バーニングレッド(クリアーレッドVer.)
▲バーニングレッドの頭部の炎はクリアーイエローで成型しレッドをグラデーション塗装している。ボディラインは金色に白を混ぜて、より明るく美しい金色を表現している。
●ルミナスバースト(蓄光Ver.)
▲ルミナスバーストのボディラインはグリーンのグラデーション塗装。
▲翡翠色にも見え、蓄光素材の色味と相まって青磁器のような高級感を醸し出している。
ジエンド レトロソフビシリーズ
ノーマルブースト(ノーマルVer.)
バーニングレッド(クリアーレッドVer.)
ルミナスバースト(蓄光Ver.)
●発売元/C.A.T ●各30000円 ●全高29cm(8パーツ構成)
●監修/村枝賢一、原型/早田将人
●ワンダーフェスティバル2025【夏】販売アイテム
早田将人×村枝賢一 特別対談!
原作者である村枝氏と今回「ジエンド レトロソフビシリーズ」の原型を手掛けたC.A.T 所属の原型師・早田将人氏の対談が実現!
●時代はレトロソフビ
村枝:20年くらい前からビンテージソフビを集めていたのですが、住まいを熊本に移すにあたって家のスペースの関係もあって手放してしまったんです。(『仮面ライダー』放送当時の)ショッカー怪人を2セットコンプリートして、やり切った感もありました(笑)。その時の熱が5年くらい前、コロナ禍で家にいる時間が増えた時に再燃したんです。その頃はスタンダードよりもレトロソフビの波が来ていて、復刻版が続々発売されたり、有名アーティストが原型を手掛けたソフビが世界中で高い評価を得たりしていました。あべとおるさんのソフビなんて素晴らしいですよ。キャラクターのイメージを崩さず、レトロソフビにできる天才的な方です。驚きましたよ、今やソフビってアートの領域なんだって。
それからはレトロソフビを重点的に集めていて、今では壁一面にディスプレイしています。そんな状態でC.A.Tさんからジエンドをレトロソフビしたいなんて話をいただいたら、二つ返事で「やりましょう!」って言いますよ(笑)。
早田:僕は普段は怪人や怪獣のガレージキットを作ってワンフェスに出したりしているのですが、ソフビの原型はまったく初めての経験で、果たしてOKが出るのかと緊張しました。漫画原作であるジエンドのフォルムをデフォルメして、如何にイメージを損なうことなくレトロソフビに落とし込めるかというのが今回の大きなテーマだったんですけど、ジエンドは着ぐるみがあるんですよね。一番こだわった頭部の炎の形状や、胸のアーマー、背中のジッパー(笑)など、着ぐるみの形状に合わせています。例えば、設定上ジエンドの頭部は常に炎が燃えているので再現が難しいんですけど、既に着ぐるみで再現されているんですよね。立体物を参考にできるのはありがたかったですね。これは本当に特殊なことだと思います。
村枝:そう。実写化されていない漫画のキャラクターって普通は着ぐるみにならないからね。余程好きモノの漫画家が自腹で作らない限り(笑)。かつて桂正和先生が『ウイングマン』連載時にウイングマンの着ぐるみを自ら制作されたという逸話もありますけど、本当に作っちゃうんですよ! 特撮ヒーロー好きの漫画家って(笑)。
早田:僕も特撮ヒーローが大好きで、ヒーローショーを観るために住んでいる東京から大阪のひらかたパークまで行っちゃうくらい。ただ、テレビでもショーでも僕が興味をもって注目するのは造形物、ヒーローや怪人の着ぐるみなんです。素材や形状、どこで分割されているか、どんな縫製がされているか、のぞき穴はどこかって、画面や実物を食い入るように見て、考察してしまいます(笑)。
村枝:そうやってヒーローの着ぐるみに精通している早田さんだからこそ、今回俺のオーダーにツーカーで応えてくれたんですね。
早田:そう言っていただけて安心しました。先程のお話にもありましたが、村枝先生はソフビコレクターでもあるので、資料をたくさんいただけるのも助かりました。
村枝:俺のソフビの写真を見せながらお気に入りのポイントを「このソフビはここが良い!」「こっちはここが好き!」って解説したのですが、早田さんは勘が良いので、好みを見事に再現してくれました。
●メイドインジャパンへのこだわり
早田:今回のジエンドは原型も、金型も、ソフビ成型も、塗装もすべて国内で施されています。
村枝:これも俺のオーダーなんですよ。今、海外のソフビコレクターも非常に多いんですけど、その人たちがこだわるポイントって「メイド イン ジャパンかどうか」なんです。ソフビの歴史は古いですから、先人たちの培ってきた技術が今も息づいているから本当に出来が良いですよね。
早田:造形にこだわったジエンドの頭の炎ですが、この複雑な形状が果たしてソフビで抜けるのか? わからなかったのですが、成型の方に伺ったら「いけます」ということでした。ほかにも無理難題をクリアしていただいています。職人さんたちの技術のおかげですね。
村枝:塗装は早田さんが一体一体手掛けていますし。
早田:基本エアブラシを使用していますが、難しいのは顔ですね。細いラインがたくさん通っているので。原型を製作したので、原型をもとに塗装マスクを作成したのですが、ソフビ成型するにあたって、微妙に形が変わっていくんですね。どうしてもはみ出してしまうところがあって、そういうところは手塗りしています。
村枝:もはや民芸品レベルですよ。よく見ると手のひらや、肩アーマーの内側まで黒く塗ってある。着ぐるみでも塗ってあるんだけど、「これは影の表現だから、やらなくてもいいよ」って言ったんだけど(笑)。
早田:着ぐるみがそうなっている以上はやりますよ(笑)。
村枝:俺から修正をお願いしたのは足ですね。ヒーローブーツによくある「ステップガード」というつま先に付いているリングなんだけど、普通のレトロソフビだとオミットされがちな部分なんです。最初の原型にはなかったんだけど、今回は「なるべく着ぐるみに近づけてほしい」とお願いして付けてもらいました。
早田:お話を伺って、すぐわかりました。「ああ、よくあるあれですね」って(笑)。
●ベストを貫いたソフビ
早田:完成したソフビを実際にご覧になって、いかがですか?
村枝:もちろん、生みの親としては感無量ですよ! 俺はコレクターとして他のソフビも何体も見てきましたから自信を持って言えます。硬質ソフビの質感がよく出ていて感動しました。こだわった頭部や炎もよくできてる。あと、インディーズの市場に参入するにあたって、クリアーバージョンと蓄光バージョンのバリエーションは絶対に必要だと思っていました。
早田:ソフビにしたら絶対に映えますからね。
村枝:ソフビのベストを貫いた形で世に出せることが嬉しいです。今回のジエンドの価格は30000円なんですが、もちろん高価なんだけど、家具屋さんじゃないけど、お値段以上の出来になっています。ワンフェスでは購入者ひとりひとりに俺がサインするので是非足を運んでほしいです。
早田:原型、塗装、すべて拘り抜いたレトロソフビですので、ワンフェスで実物を見ていただきたいですね。

<プロフィール>
むらえだ・けんいち
1967年9月5日生まれ。熊本県出身。漫画家。代表作に『俺たちのフィールド』など。『仮面ライダーSPIRITS』シリーズは25年の長期連載を誇る。また、『ジエンド』などヒーロー漫画のクロスオーバー企画『ヒーロークロスライン』には中心的な役割で参画している。
はやた・のぶひと
1989年1月5日生まれ。神奈川県出身。造形グループC.A.T所属の原型師として活躍。ワンダーフェスティバル等のイベントにて自ら製作した円谷プロ作品、スーパー戦隊怪人、『新世紀エヴァンゲリオン』などガレージキットを発表している。
「ワンダーフェスティバル2025【夏】」では村枝賢一サイン会が実施!
7月27日(日)開催の「ワンダーフェスティバル2025【夏】」のC.A.T出展ブースにて商品を購入者を対象に原作者・村枝賢一氏のサイン会が実施!またとない機会なのでぜひ詳細をチェック使用

宇宙船vol.189
●3630円(税込)、発売中
©村枝賢一 ©The Boots Headquarters