【宇宙戦艦ヤマト メカニクス】第8回はガルマン・ガミラスの「特一等航宙戦闘母艦デウスーラIII世」!『ヤマトよ永遠に REBEL3199』でヤマトの前に立ちはだかる戦闘母艦の魅力を徹底解説!
2025.06.22宇宙戦艦ヤマト メカニクス
『宇宙戦艦ヤマト2199』から『ヤマトよ永遠に REBEL3199』までのリブート版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに登場する戦艦などのメカニックを解説する連載。第8回はガルマン・ガミラスの特一等航宙戦闘母艦デウスーラIII世。『2205』では地球の第65護衛隊とともにデザリアム艦隊に立ち向かったが、『3199』ではヤマトの前に立ちはだかることになる。
解説/皆川ゆか
第8回:特一等航宙戦闘母艦デウスーラIII世
● 諸元・性能
艦種: 特一等航宙戦闘母艦
全長:402m
全高:102.4m
全幅:98.6m
【デウスーラIII世砲熕兵器・各部】
あ 艦橋
い 物質転送機
う 牽引ビーム照射ハッチ
え 小型艦発進用扉・デスラー艦への改装時に廃止、形状のみ残る。
お 着陸脚用扉
か 上昇用ノズル
き 艦載機リフト
A 波動砲(ゲシュ=ダールバム: 別名〈デスラー砲〉)×1[艦首]
B 480ミリ四連装陽電子カノン砲塔×2[1番砲塔、3番砲塔]
C 480ミリ三連装陽電子カノン砲塔×1[2番砲塔]
D 対空・対艦ミサイル砲塔×5×2[艦橋基部両舷(近接防御兵器)]
E 四連装対空砲塔×3×2[両舷(近接防御兵器)]
F 330ミリ三連装陽電子ビーム副砲塔×3×4[ 両舷艦橋基部・両舷砲戦甲板]
G ミサイル発射器×6×2[両舷砲戦用甲板]
H 陽電子ビームランチャー×6×2[両舷砲戦甲板]
I 近接防御機雷発射口×28×2[ 両舷甲板(砲戦甲板時中央、飛行甲板時舷側])
J 魚雷発射管×4[艦橋前部]
デスラー砲
回転式甲板下の広い内部空間にデスラー砲の設置が可能と考えたガデル・タランが改装を命じたともいわれる。ただし、既存のデスラー砲では収まらず、新規に小型化されたものを開発・搭載した。
近接防御機雷
砲戦甲板時には中央、飛行甲板時には左右より放出される。片舷最大28 発、両舷合計56 発を発射可能。クラスター爆弾形式になっており、放出された子爆弾は目標に近接して爆発するだけでなく、自律的に目標へ吸着して爆発することも可能。
ゲシュ=タム・ウォール
船体の防御機能強化の一環として従来のミゴヴェザー・コーティング(帯磁特殊加工)に加え、採用された。地球艦艇の多くで採用されている波動防壁と原理的にはほぼ同じもので、ヤマト同様、ピンポイントに集中させて物体を弾くことも可能。
デウスーラIII世は、戦艦と航宙母艦の特性を合わせ持ち、単独戦闘行動も可能な航宙戦闘母艦であり、艦隊の指揮機能を有する特一等艦として建造された。
建造計画はゼルグート級特一等航宙戦闘艦の「大艦巨砲主義」の反省から、機動性を重視した新たな特一等艦として、ゲルバデス級航宙戦闘母艦と同時期に立ち上げられた。しかし、複雑な建造工程と多額の建造費、未解決の技術的課題から計画は幾度も中断された。建造が再開されたのはデスラー体制崩壊後、アベルト・デスラーがレドフ・ヒス首相(当時)へガミラス星の寿命を伝え、デスラー派と民主ガミラスの和解が成立してからであった。移住可能な惑星の探索には、指揮艦機能を持ちながらゼルグート級よりも小型で長期航海可能な多機能艦が必要とされたのである。
大量の移民船建造が行われるなかで、本国での完成は不可能と判断され、本艦は第23工廠植民星で建造が再開され、完成に至った。この植民星は長期航海用の航宙母艦兼輸送艦として超ゲルバデス級大型輸送艦を試作しており、同艦はガトランティス戦役末期にデスラーの座乗艦として民主ガミラスより提供された(超ゲルバデス級はゲルバデス級の構造・形状を参考にしたともいわれるが、計画に直接の関係を持たない)。
探索艦隊の指揮艦として想定されていた本艦であったが、移住先としてボラー連邦の勢力下にあるガルマン星が発見されると、奪取作戦にデスラーの座乗艦として投入されることが決定された。完成した本艦は試作艦を示す赤い船体色のまま、デスラー側へと引き渡され、「デウスーラIII世」の名を与えられた。ノイ・デウスーラ、超ゲルバデス級航宙輸送艦がデウスーラの名を冠しなかったのは、デウスーラII世のコアシップの一部が引き続き使用されていたことによる。
本艦はゲルバデス級と同様に回転式甲板を装備しており、飛行甲板の裏側を砲戦甲板とする。回転式甲板下にはデスラー砲(波動砲[ゲシュ=ダールバム])が搭載され、艦首には物質転送機を装備した。また、防御機能強化のため、地球の技術協力でゲシュ=タム・ウォール(波動防壁)が採用されている。
艦橋部分は完成目前まで難航し、当初は独立戦闘指揮艦とすることが予定されていた。船体サイズ抑制のため、ゼルグート級のものより小型化される予定であったが、分離後に要求される性能を発揮可能な機関の開発が遅れ、工期短縮のため分離機能は廃止された。
本艦はガルマン星奪取作戦後、2205年のイスカンダル事変においては地球の第65護衛隊とともにガミラス艦隊の旗艦としてデザリアム艦隊と対峙した。2206年のガルマン・ガミラス建国の段階においてはガルマン・ガミラス航宙艦隊が擁する唯一のデスラー砲搭載艦であることから、その火力を活かすべく遊撃艦隊の旗艦として各方面へ派遣されている。
かねてよりタランはデウスーラIII世を「高貴なる蒼」に塗り替えることをデスラーへ上申していたが、デスラーは試験艦の塗色のままでの運用を命じた。これは座乗艦としての任を解き、遊撃艦隊の旗艦とした現状を鑑みての判断ともいわれる。
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© 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2205 製作委員会 © 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199 製作委員会