カケルの新魔神「皇龍丸」もレビュー作例! 基本ディテールアップに加え、クリアーパーツの透明度を残した水色塗装にも注目!
2025.06.15皇龍丸【BANDAI SPIRITS】●朱凰 月刊ホビージャパン2025年7月号(5月23日発売)


クリアーパーツも鋭利に整形&塗装!
龍王丸に続いては、『魔神創造伝ワタル』第13話から登場した皇龍丸のキットレビューをお届け。安全対策のために先が丸められている角を尖らせるといった定番工作はもちろんのこと、キットはクリアーパーツの使用量がパワーアップ前の麒麟丸よりも格段に増えているため、それらをどう仕上げるかも見どころのひとつとなっている。

絶賛放映中の『魔神創造伝ワタル』より、皇龍丸の作例を担当しました。今作のパワーアップ魔神はクリアーパーツが多用されており、皇龍丸は特にそれが目立つデザインとなっています。今回はその透明部の塗装と、本体のツヤ感をテーマに製作しました。
肩や頭部の雲のような形のパーツですが、よく見ると肉抜きがあるのでここを埋めてクリアーレジンに置き換えようか散々悩みましたが、編集部の「より参考にしやすい方法で」というアドバイスもあり、あえて肉抜きをそのままに、塗装のみでいかにかっこよく見せられるかに切り替えました。
パーツの中心部にいったんクリアーホワイトで下地を作り、成型色と同じ薄さのクリアーブルーをコートすることで透明度を残したまま水色が発色するように塗装しています。この塗装方法は自分がガンプラのビーム・サーベル等の塗装時に使う手法で、普段は任意の色に発色しつつも、光に透かすとしっかり透明に見える技です。さらにこの上から蛍光クリアー系塗料を乗せるとより発色が良くなります。
その他の色に関しては設定画からツヤ感を読み取って立体物に落とし込む手法に従い、白と金には半ツヤ、紺とマゼンタにはグロスに寄せた半ツヤで仕上げています。金色(特に肩)はグロスにするとやや主張が激しく感じてしまうところでしたので、納得のいくツヤ感にできてうれしいです。
工作は肉抜き穴埋めや合わせ目消し、後ハメ加工やシャープ化を施した程度です。目立った改造はしていませんが、普通に組むだけでもかっこいいキットなので、基本に忠実に作るだけで満足度の高い仕上がりとなります。
握り手と平手は前回担当した龍神丸同様、友人のてつおさん製作のものを譲り受けて使用。てつおさんには本当に感謝! 「これぞ! 義理人情!」
■カラーレシピ
白=97番 灰色9号
紺=灰色9号+UG16 番 ティターンズブルー1+UG17番 ティターンズブルー2+67番 パープル+71番 ミッドナイトブルー
赤=ガイアカラー 名鉄スカーレット+灰色9号
金=SM207番 スーパーリッチゴールド+GX203番GXメタルイエロー+GX111番 GXクリアゴールド+ガイアカラー スターブライトシャンパンゴールド+ガイアカラー ブライトゴールド
クリアブルー=クリアーホワイト下地→クリアーブルー+ガイアカラー 蛍光クリアー
BANDAI SPIRITSノンスケールプラスチックキット
皇龍丸
製作・文/朱凰
皇龍丸
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン●2090円、発売中●約12cm●プラキット
▼ 関連記事はこちら
HJ Web「公式LINE」と「公式X」も稼働中!
「公式LINE」では話題のトピックや人気記事情報の配信。そして、「公式X」では最新記事の更新をお知らせしています! ぜひ友達登録&フォローしてくださいね!
公式X/@Hobby_JAPAN_Web
ⓒ サンライズ・R
朱凰(スオウ)
模型メーカーの試作品製作を請け負いつつ各模型誌でも作例を発表。X(旧Twitter)ID:@suou_ray