Phase2:
ウォーカーマシンを分類する
ウォーカー・マシンの分類法にもさまざまな基準が存在するが、ここでは主にサイズに着目し、4つのカテゴリーへの分類を試みる。まず全高10mに満たない小型ウォーカーマシン、18m前後の大型ウォーカーマシン、特殊性が高く希少な試作ウォーカーマシン、そしてわずか3m程度の軽ウォーカーマシンである。
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Category1:
小型ウォーカーマシン
全高7~9mクラスの一般的なウォーカーマシンである。機種は少ないが生産数は多く、シビリアンの間に広く普及している。排気筒やラジエーター、ロールバーなどが目立ち、オープントップ型も多い。乗員との対比によりサイズが感じられ、自動車に喩えるなら普通車ともいうべき、ウォーカーマシンという機械をもっともよく体現しているクラスである。
トラッド11 [Trad11]
▲Aタイプ
●全高:8.2m ●重量:60.0t
惑星ゾラの経済基盤となる鉱石〈ブルーストーン〉の採掘をはじめ、土木作業や運搬、荒事、何にでも駆り出される普及型。操縦装置はレバーとペダルのみで比較的容易に習得でき、入門機としても人気がある。風防もなく剥き出しの操縦席、肩や脇腹のダクト、腰から突き出る排気筒、左右で異なるアタッチメントが取り付けられたマニピュレーター、逆関節の脚部、乗降用のラッタルやウィンチなど、特徴は多い。胸部に4連装機銃×2を持ち、天蓋には3連装ミサイル・ポッドを装備できる。
▲Bタイプ
ギャロップ・タイプ [Gallop type]
▲Aタイプ
●全高:7.8m ●重量:56.0t
トラッド11と同様、多用途に用いられる普及型。両肩のラジエーターグリルや防塵カバー、後部に大きく張り出した荷台などが目を惹く。胸部の前照灯や、360度旋回可能な上半身、股間に3基設けられたホバーノズルとその吸気ダクト、四方向に張り出した足指なども特徴で、安定性と機動性を感じさせる。右肩のマウントに12.7mm機関銃を装備するほか、対戦車ミサイルや対W・M用3連装ミサイル・ポッドの運用も可能。
▲Bタイプ
クラブ・タイプ [Crab type]
▲Aタイプ
●全高:9.3m ●重量:71.0t
トラッド11やギャロップ・タイプよりも旧型で、燃費や安定性に難があり、腰周りにタンク直付けの姿勢制御ノズルが取り付けられている。二人乗りで、操縦席にはワイパーも備えた風防があり、ドアは左右と天蓋。6.5mm機銃×2を標準装備するほか、ルーフキャリアに90mm無反動砲などを装着することもできる。両腕の取り付け位置を下げ、オープントップタイプに改装したバリエーションもある。
▲Bタイプ
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