『アルカナディア』の豪快な天使「シャルメド」を早速キットレビュー!!クリアーパーツのグラデーション塗装や毛束の追加で燃え盛る炎と可愛らしさをさらにアップ!
2025.05.10ド派手豪快な天使型ディアーズを塗装で魅せる
アニメ化も決定したコトブキヤの『アルカナディア』シリーズに、6人目のキャラクター「シャルメド」が発売となった。面倒見のよい優しい一面と敵には容赦しない攻撃的な一面を合わせ持つ天使で、炎を意匠にケモ耳/翼/尻尾/外套/巨大な爪とキャッチーな要素が満載のデザインとなっている。キットは3色の赤いクリアーパーツでこれらを再現しており、模型としてもボリュームあるアイテムだ。
吉村晃範による作例は、クリアーパーツへのグラデーション塗装で燃え盛る炎のイメージをさらに押し出して製作。他にも肌や衣装などのさまざまな塗り表現で豪快かつ可愛らしく仕上げている。

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■新たな天使型ディアーズ
2024年12月号にて製作のソフィエラに続き、シャルメドも担当させていただきました。同族のルミティアとはまた違ったタイプの熱血なキャラです。
■製作について
ここ最近の作例にて私が凝っているのが髪の増毛。ルミティア、ソフィエラに続いて今回も施しました。前髪の両サイドに1本ずつ、緩くウェーブをつけた細切りプラ板を接着しています。手軽に躍動感と精密感が増しますので、ぜひトライしてみてください。
ウィライズモードのふくらはぎは凹凸ディテールが多く合わせ目処理が少々大変かもしれません。ここは根気よく瞬間接着パテで消していきました。
脇の下の分割線は衣装の縫い目としてそのまま残しています。塗装の際に影色を吹いて馴染ませました。合わせ目を全部消していくのは工作も塗装も大変になるので、こうした工夫もありだと思います。
クリアーパーツは色味を活かす方向でゲート跡を処理したのみ。ここの合わせ目もそのまま残しています。
■塗装について
3mmジョイントの軸と穴、ボールジョイント等は塗料が付くと最終組立て時に塗膜が悪さをして、パーツの合いが悪くなったり勘合がきつくなって可動部の破損につながります。今回はクリアーパーツ製の可動部も多く、破損への対策は他のキットよりも重要でしょう。というわけで各ジョイント部はひと手間かけてマスキング。穴の養生にはウェーブ3mmプラ棒を差しました。
肌は以前はピンクサフにて下地と影色を兼ねておりましたが、最近はラスキウスの鴇羽色がお気に入りです。仕上げはムーンストーンパール→半ツヤクリアーで。若干ツヤのないパール感で肌にみずみずしさが出て私は好きです。
衣装は影色にあずき色→上からEx-ホワイトを吹いての立ち上げ塗装。
インナーはラスキウスの濡烏。少し紫の入った感じが好きで採用しました。
髪の下地はベースグレーMAX→あずき色。明るすぎず落ち着いた赤で私のガールズプラモでの使用頻度大です。
赤いクリアーパーツは成型色にてグラデーション表現がされておりそのままでも面白いのですが、今回はエヴァカラーのヴァーミリオンで端の色をプラス。翼はかなり立体的な見た目になったと思います。
■天使型ディアーズ完成
公式ホームページ掲載のソフィエラとの写真を見るとふたりで並べたくなりますね。そしてまさかの『アルカナディア』がアニメ化! どのようなお話になるのでしょうか、続報を待ちながら仮想空間ファンタジーガールズプラモをぜひ楽しんでいただきたいです。

コトブキヤ ノンスケール プラスチックキット“アルカナディア”
シャルメド
製作・文/吉村晃範(JUNE ART PLANNING)
アルカナディア シャルメド
●発売元/コトブキヤ●8910円、発売中●約16.5cm●プラキット
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Ⓒ KOTOBUKIYA
吉村晃範(ヨシムラアキノリ)
キャラクタープラモデルで活躍するモデラー。丁寧な工作と塗装でジャンルを問わず手掛ける。