HOME記事アニメ・ゲーム【サンライズロボット研究所 研究報告】連載スタート!第一回は『戦闘メカ ザブングル』のウォーカーマシンを紐解く!!

【サンライズロボット研究所 研究報告】連載スタート!第一回は『戦闘メカ ザブングル』のウォーカーマシンを紐解く!!

2025.05.17

サンライズロボット研究所 月刊ホビージャパン2025年6月号(4月24日発売)

Subject1:

『戦闘メカ ザブングル』~ウォーカーマシン編~

ザブングルロゴ

[BLUE GALE XABUNGLE]
1982年2月6日~1983年1月29日(全50話)
毎週土曜午後5時30分~6時00分テレビ朝日で放送

『戦闘メカザブングル』放映当時のポスター
▲番宣ポスター。大河原邦男の筆によるザブングルに、キャラクターの彩色設定が配置されている。背景が宇宙である点に、初期の企画案の名残が感じられる

作品解説

 『戦闘メカ ザブングル』は、1982年から1983年にかけて放送されたTVアニメーション作品である。総監督は富野由悠季、キャラクターデザインは湖川友謙、メカニカルデザイン(メインのみ)は大河原邦男と、『機動戦士ガンダム』『伝説巨神イデオン』で人気絶頂のスタッフによる最新作とあって、放送開始前から大いに注目を集めていた。
 惑星ゾラと呼ばれる地球。西部開拓時代さながらに砂塵渦巻く無法の荒野で、親の仇を追い続ける主人公ジロン・アモスと、彼を取り巻く仲間たちの活躍を描く。この世界で使用されるロボットは〈ウォーカーマシン〉と呼ばれ、戦闘のみならず、鉱石の採掘や移動手段としても用いられる生活必需品で、そのデザインの多くは前番組『ダイオージャ』から続投の出渕裕、そして作画監督チーフも兼任する湖川友謙らが手掛けている。
 物語はシリアスだが、動きやセリフ回しはコミカルタッチ。ときにはメタな発言が飛び出すことさえあり、しばしば「掟破り」の称号を冠してファンの話題に上った。そのもっともたるものが、第26話から新たな主人公機として登場するウォーカーギャリアである。新型機への乗り換え自体もさることながら、その外観も作品世界に沿ったものであり、作品本意型の主役メカデザインという新潮流を作った意味でも重要な作品といえる。

『戦闘メカザブングル』場面カット
▲OPの破片と砂煙を巻き上げつつ滑走する姿は、問答無用でかっこいい!
『戦闘メカザブングル』場面カット2
▲アイアンギアーはアニメ史上初の、母艦から変形する巨大ロボットである
『戦闘メカザブングル』場面カット3
▲ザブングルは元々2体あり、翼などが破損しているほうが主人公機である
『戦闘メカザブングル』場面カット4
▲ザブングルを失った主人公ジロン・アモスの新機体、ウォーカーギャリア

Phase1:

ウォーカーマシンを定義する

 ウォーカーマシンを定義するということは、すべてのウォーカーマシンに共通する最大公約数を導き出すことに他ならない。劇中の出自からいえば、支配階層たる前人類〈イノセント〉が、被支配階層たる新人類〈シビリアン〉に販売している歩行機械となるが、イノセント自身も使用するケースがあるため正確ではない。作業用である、有人機であるという記述も例外が存在し採用できない。しかしウォーカーマシンの名の通り、二足歩行の機能を持つ点では全機共通である。三本足や四本足、あるいはそれ以上の多脚型や、脚を持たないウォーカーマシンは存在しない。またはウォーカーマシンとは呼ばれない。ガソリンエンジンである点も共通項のひとつで、例外はない。まとめると、1.イノセントが開発した、2.ガソリンないしはディーゼルエンジンで動く、3.二足歩行が可能な機械──ということになる。もちろんこれは定義に過ぎず、ウォーカーマシンの特徴や魅力のすべてではない。後者については別途Phase3で改めて考察する。

『戦闘メカザブングル』場面カット5
▲ウォーカーマシンに決まったカラーリングはなく、塗装の異なる同型機が多数存在する
『戦闘メカザブングル』場面カット6
▲「戦闘メカ」の看板に偽りなし。他に類を見ない多彩な専用武装を有するザブングルタイプ

\続きはコチラ/

公開は2025年5月18日の17時から!


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