Ma.K. in SF3D Photo Story「士官候補生は重力波の夢を観るか?」
砂漠地帯を複数のオスカルが怒り狂ったように砂塵を巻き上げて並走している。R6型野戦改修キットを追加装備した武装強化型だ。目標地点は傭兵軍の中規模軍需工場。強行偵察の予定が繰り上がり、1機は追加された未塗装のパンツァーシュレックのままでの出撃となった。
傭兵軍後方支援部隊で連絡任務に就いているメリー・ライサネン士官候補生は部品補給任務で前線の整備工場を訪れていた。自身が搭乗する偵察機ピジョンの開発担当技師がそこにいることを聞きつけた彼女は自機の着陸脚の不調を相談しに技師を訪ねた。多くの傷ついた機体が霊安室のように並べられたバンカー内を歩いていると整備中のファルケが視界に入った。剥き出しの反重力装置を見るのは初めてで好奇心を抑えきれず、周囲に誰もいないことを確認してファルケに近づいてまじまじと内部を見つめた。
「この反重力装置は動いてる?」
稼働整備中のまま整備士が持ち場を離れてしまったのだろう。突然に急激な眠気に襲われたメリーはその場に倒れ込んでしまった。戻ってきた整備士に起こされて目を覚ましたメリーはいきなり興奮した口調で話し始めた。
「ドクロのマークのオスカルが工場を襲撃している! このファルケも撃破される!」
尋常ではないメリーの様子に整備士は稼働していた反重力装置の影響で予知夢を観たのではないかと疑った。以前、同郷の小隊長にそのような予知夢が現実になった信じがたい話を聞いたことがあったからだ。整備士は小隊長にエマージェンシーシグナルを送った。
「あの時と同じだ! オスカルの索敵プロトコルとシンクロして予知夢を観たに違いない」
スクランブル要請を受けたファルケが複数のオスカルを捉えて迎撃に成功。交戦時のわずかな損傷のみで被害を最小限に防ぐことができた。
メリー・ライサネン士官候補生は翌日には予知夢を観た記憶すらなかったという。
オートバイ&ライダーの模型展示会レポート
2025年3月1日に銀座のナカノギンザギャラリーでオートバイ&ライダーの模型展示会「マカロニライダーズクラブ ミーティングVol.1」が開催された。MAX渡辺、横山宏の両氏も作品を展示し、アイデアに富んだクオリティの高い作品が集結した会場は大盛況となった。
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