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『機動戦艦ナデシコ』ブラックサレナがMODEROIDに登場! エステバリスを同時にディスプレイ可能な豪華キットを丁寧な塗装でレビュー

2025.03.23

ブラックサレナ【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2025年4月号(2月25日発売)

ギミック満載の“黒百合”を攻略!

 劇場作品『機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』(1998)より、漆黒の機体ブラックサレナがMODEROIDブランドでプラキット化。最大の特徴である装甲脱着ギミックを再現できるばかりか、各関節が可動する「ブラックサレナ用・ダミーフレーム」を同梱することで、ブラックサレナとエステバリスを「同時に」ディスプレイ可能という豪華仕様となっている。今回は塗装仕上げのTipsを盛り込んだキットレビューをお届けする。

▲ブラックサレナは、テロ組織「火星の後継者」への復讐を誓うテンカワ・アキトが、所有するエステバリスに追加装甲を施した姿。各部のブースターノズルにより並々ならぬ機動性能を誇り、さらに高機動ユニットを追加装着することで単体でのボソンジャンプも可能とする

▲黒い外装はLG2番 GGXブラック+光沢クリアーにより光沢ツヤ仕上げに。額や肩の赤いマーキングはエナメル塗料のエアブラシ吹き。塗料のはみ出しはエナメル溶剤の拭き取りで丁寧に塗り分けた

▲設定どおりに肩バインダーと太モモの外装が展開し、内部の推進器が露出する

▲足首の存在しないデザインなのだが、接地性を高めるために足裏が引き出せるギミックが盛り込まれている
▲ハンドカノンは拳から脱着可能。未使用時は設定どおり肩アーマー裏に収納する
▲別売のTHE シンプルスタンドに接続することで飛行時の姿勢でディスプレイ可能。尾部のテールバインダ─は節ごとに関節が設けられているので自在に動かせる
▲肩バインダーの内部、パーツG6は接続ピンの穴が目立つので、ピンをカットして合わせ目を消した(写真左が加工後、右が加工前)
▲飛行姿勢を裏側から。各部の推進器に加えて、チラ見えしているマゼンタのカラーリングに注目
▲外装を着込んでいる関係上派手なアクションはやや苦手だが、それでも劇中のアクションはしっかり再現できるのが本キットの妙味。腰の回転やある程度の肩の振り上げはもちろん、ヒザも曲げることができるのがうれしい
▲拳は差し替えでディストーションパンチの形状に変更可能。夜天光に放った奥の手を再現できる

▲装甲を外すとアキト機エステバリスに。MODEROIDからはTVアニメ版のエステバリス派生機がいくつかラインナップされているが、外装はもちろん関節ランナーまで一新された、完全新規設計というから驚き

▲オマケのダミーフレーム(写真右下)をブラックサレナに組み込むことで、アキト機エステバリスとブラックサレナを同時に飾ることができる。ダミーフレームはエステバリスと同等の可動範囲を備えている他、成型色がグレーなので劇中初登場時のブラックサレナの機体色(腕部がグレー色)が再現できてしまうという、大変ニクいオマケなのだ
▲首関節裏には肉抜きが。さして目立たないが、一応パテで埋めた
▲ヒジ関節横の隙間もパテで埋めている(写真左側が加工後)
▲同様に股関節裏の肉抜きも埋めて処理した(写真左側が加工後)
▲上半身の装甲を外すことで、印象的なラストシーンが再現可能…(涙)

■カラーレシピ

・ブラックサレナ
下地=ガイアカラー サーフェイサーエヴォグレー
黒=LG2番 GGXブラック
赤=タミヤエナメル塗料 フラットレッド+タミヤエナメル塗料 ホワイト(少量)
グレー=ガイアカラー ニュートラルグレーIII
トップコート=LG112番 クリアー UVカット
・エステバリス
マゼンタ=ガイアカラー ブリリアントピンク80%+ガイアカラー 純色マゼンタ20%
グレー=ガイアカラー ニュートラルグレーII+ガイアカラー 純色バイオレット(少量)
関節部=71番 ミッドナイトブルー
グレー=ニュートラルグレーII+純色バイオレット(少量)
トップコート=ガイアカラー セミグロスクリアープレミアム
・ダミーフレーム
胴体=ニュートラルグレーII+純色バイオレット(少量)
腕=ボトムズカラー パープルグレー
トップコート=セミグロスクリアープレミアム

 まずはMODEROIDキットを全塗装で製作する際に必須な、嵌合の調整からスタート。ダミーフレームも付属しますが、今回はエステバリスに装着することを前提にしっかりとパーツ同士が当たるところ、擦れやすいところをあらかじめ削り込む微調整を行いました。塗装の剥がれ防止を最優先に、プロポーションはストレートに製作しています。

■エステバリス
 サイズは12cm程度と割と小ぶりですが、きっちりとしたパーツ構成で非常に組みやすいです。肩と太モモに目立つ合わせ目がありますが、肩は後ハメ加工→合わせ目処理→塗装。太モモは先に塗装→合わせ目消し→磨いた部分を再塗装、で仕上げています。
 肉抜き箇所(首裏・腕部・関節部)はパテで埋めましたが、装甲を被せるとほぼ見えないのでスルーしても何ら問題ありません。

■ブラックサレナ(外装)
 1点1点のパーツが大きめなので、そのぶん合わせ目がセンター箇所にくるパーツが多数ありますのでしっかりとひとつひとつ対処。肩については、ボリュームの都合で一気に合わせ目を消すと修正や塗装作業が困難と考え、製作←→塗装の行きつ戻りつで進めました。

■塗装について
 黒の塗装は悩みましたが、新商品のGGXシリーズの検証も兼ねてGGXカラーのブラックを試してみました。評判どおりツヤもきれいに出て、非常に扱いやすい。そして鬼門の赤部分は凹凸箇所をいかに丁寧に塗装できるか考え、今回はエナメル塗料ですべて塗装。多少はみ出しても、拭き取りで解決できるのは良い点ですが、発色を意識し過ぎると厚みが出てしまうのが難点なので、少しホワイトを入れてベース色を明るくしております。
 仕上げのトップコートですが、合わせ目消しの都合で都度組んだ状態で行います。光沢塗装のあるあるですが、光沢部にエアーを当てると光沢感が薄れるので、なるべく部位ごとに均一かつエアーが当たらないように気をつけて塗装しました。

グッドスマイルカンパニー プラスチックキット “MODEROID”

ブラックサレナ

製作・文/ゆーさん。

MODEROID ブラックサレナ
●発売元/グッドスマイルカンパニー●9800円、発売中●約19cm●プラキット

ⓒProduction I.G/1998 NADESICO製作委員会

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ゆーさん。

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