プロモデラー・NAOKIが選ぶ!【ビルダーズノート 作品レビュー】ガンプラビルダー東西決戦 in ビルダーズノート~後半戦~<東>
2025.03.12ホビージャパンで大活躍中のプロモデラーが、ビルダーズノートの投稿作品をレビュー!
公式ガンプラファンコミュニティ「ビルダーズノート」に投稿された作品の中から、ホビージャパンにて現役で活躍するプロモデラーが作品をいくつかピックアップし、その作品にコメントをしていく本記事。
「GUNPLA DUEL MISSION -ガンプラビルダー 東西決戦- in ビルダーズノート」より、今年2月まで行われた後半戦の作品をピックアップしてレビューいたします!
今回はホビージャパンを代表する東西のレジェンドモデラー2名
・東日本代表 NAOKI氏
・西日本代表 セイラマスオ氏
そして、ホビージャパン編集部からは林哲平によるコメントを掲載いたします!
本記事では東日本代表のNAOKI氏によるコメントをご覧ください!
「ビルダーズノート」とは?

「ビルダーズノート」はバンダイナムコエンターテインメントが運営する公式ガンプラコミュニティ。 ガンプラファンが集まり、日夜さまざまな作品が投稿されている。
▶サイトはこちら!
NAOKI氏ってどんなモデラー?
「全日本オラザク選手権」にて入賞を果たし、その後月刊ホビージャパンをはじめとした模型誌にて数多くの圧倒的完成度の作例を披露し続ける東の凄腕モデラー・NAOKI。
モデラーとしての仕事の一方で、『ガンダムビルドファイターズトライ』ではライトニングZガンダムやガンダムEz-SRほか、さまざまな機体のメカニックデザインを担当。他にもガンプラの原型や、塗料メーカー・ガイアノーツのブランド「NAZCA」のプロデュースまで、さまざまな活動を行うマルチクリエイターです。
林哲平ってどんなモデラー?
モデラーとしても一流の腕前を持つホビージャパン編集スタッフ。How toページを主に担当し、ガンプラをはじめとしたあらゆるジャンルの模型に精通しています。週末だけでもカッコいいガンプラが作れる究極テクニックガイドのシリーズも好評発売中です!

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ピックアップ&レビュー!
投稿作品の中から5作品をピックアップ! 本記事ではNAOKI氏と林哲平によるコメントを掲載します!
※コメント等、本記事中では投稿作例に沿った名称で記載しておりますため、一部作品本編と異なる名称表記を行っている箇所もございます。
ピックアップ! No.1
クロスボーンガンダムX3
製作/熊ナヴェ 様
■NAOKI
清潔感のある小気味良い仕上がり! 控えめでありつつもツボを押さえたデカールワークも本体の仕上げとマッチしていると思います。
非常に高いレベルでまとまっているからこそ敢えてアドバイスさせていただくとしたら、プロポーション改修部分の腹部や形状変更のための腕カバーなどが、もっと本体に馴染むように改修すれば良いかなと思いました。
■林哲平
クロスボーン好きとして、このキャラクターイメージを尊重するモデリングがたまりません! 追加ディテールもうるさすぎず、でも繊細にしっかりと施されており、美しいフィニッシュと共にその実力の高さが伝わってきます。
そして、Iフィールドエフェクトやエレゴレラのコクピットなどのパーツが素晴らしい! 見ていると、原作漫画の名シーンが作品の後ろに浮かび上がってくるよう。ああ、小さくてもいいので、横に並べるディビ二ダドやノーチラスがガンプラで欲しい! って思っちゃいました。
ピックアップ! No.2
HGボリノーク・サマーン
製作/とりんち様
■NAOKI
トーンを落としたカラーリングが渋くて良いですね! 細部の塗り分けも、大味になりそうな機体にあって良いメリハリになっていると思います。
随所に追加されたディテールも多過ぎず少な過ぎずで本体デザインを邪魔しない塩梅がとても良いと思います。総じて全体的にバランスの良い仕上がりになっていると思います。
■林哲平
ついに発売になったボリノーク・サマーン。めっちゃ出来がいいですけど、改めて手に取ると広い面が多くて、モデラーとしてはいろいろ手を加えてみたくなりますよね。
スジ彫りなどのディテールアップもさることながら、グラデーションと半光沢の仕上げに惹かれました。これ、まさしくZ、ZZ当時の雑誌作例そのもので、ものすごく機体と時代感にマッチしています! 昔からキット化を待ち望んだ声が多かったMSだけに、昔からのモデラーとしてはこの仕上げが嬉しいですね。
ピックアップ! No.3
ケンプファーシュヴェーア
製作/うせだ 様
■NAOKI
ミキシングに使用したシナンジュのパーツの使い方が面白いです。追加のスジボリやスジボリきっかけの塗り分けも頑張っていますね。差し色のオレンジも良い感じでアクセントになっています。
■林哲平
初ミキシング、初スジ彫りとのことですが、とても初めてとは思えないクオリティに大変驚いてしまいました。曲面主体のケンプファーとシナンジュのベストマッチ感もさることながら、そのスジ彫り! スジ彫りは精度以上に「いかにかっこよいデザインを作るか?」が大事な要素だと思っているのですが、それを初回からコンプリートしている…。他のモデラーさんを真似たとのことですが、実力が無いと真似ることすらできませんよ! 凄まじい可能性を感じるので、これからの作品に、私はものすご〜く期待してしまいます♪
ピックアップ! No.4
旧ザク 復讐のレクイエム版(完成)
製作/4039 様
■NAOKI
「欲しいものがなければ自分で作る!」の精神は、昨今の商品化に恵まれているガンプラの環境では忘れてしまいそうになりそうで、その一点に於いてだけでも素晴らしいと思います。
また、設定からの差異を拾うだけではなく、ちゃんと自分好みのプロポーションに改修しているあたりからも機体への愛が伝わってきます。
カラーリングやウェザリングも機体にマッチしていてとても良いと思います。
■林哲平
緻密なCGで映像化された復讐のレクイエムのMS。中でも旧ザクはそのデザインラインにものすごく合っていましたよね。4039氏の作品は的確な改修ポイントに加え、肩や動力パイプを取り払った口のバランス調整など、普通ではなかなか気が付かなかないような、より一歩踏み込んだ部分への観察眼に唸らされます。
仕上げももちろん素晴らしいのですが、なによりも「プロなんじゃないか?」と思うくらい、文章がわかりやすくて、読んでいるとどんどんザクを旧ザクに改造したくなってくる! 見ていて、自分も作りたくなるって、最高の作品の条件だと私は思うんですよ。
ピックアップ! No.5
MS-06CKザク ハーフキャノン
製作/でろ坊 様
■NAOKI
派手めな汚しが機体とよく合っていますね。コッテリ風味の仕上げがMSVらしくてとても良いと思います。追加されたガトリングも良い感じで馴染んでいます。また、個人的には胴体部分の褪色したイメージのカーキがとても良い色で好きです。
■林哲平
両手ビッグガン、肩ガトリングのザク・ハーフキャノン! 増加装甲が施された通常型のザクシールドとも相まって、対空遠距離の通常型ではなく、近接で撃ちまくり連邦のMSを蜂の巣にするような活躍シーンが目に浮かんできます。塗装やウェザリングも機体とマッチしていて、自分のやりたいことはこれだ! と伝わってくる作品だと感じました
さらに!
林哲平’s ピックアップ! No.1
RG 1/144 RX78-2 ガンダム ver.2.0
製作/Udy 様
■林哲平
わずか13センチのRGガンダムVer.2.0ですが、この作品はまるでMG、PGのように大変巨大に感じます。「ガンダム・センチネル」を思わせる、淡い塗装による空気遠近法の効果もありますが、それを引き立てる抜かり無い工作。
フィンの薄さ調整やVHFアンテナの追加、そして特に効果的だと感じたのがシールドのフラット化。正面から見て大面積を占めるこの面が徹底的に面出しされていることにより、他の部分までよりシャープに見え、さらなる巨大感の獲得に繋がっている。RG2.0ガンダムの魅力を引き立てる、お手本のような作品であると感じました。
林哲平’s ピックアップ! No.2
beginning
製作/h.u.t 様
■林哲平
「光る宇宙」の名シーンは数あれど、ガンダムがシャア専用ゲルググの腕を切り飛ばしたシーンのチョイスが素晴らしい! そして、後ろのエルメス! こんな大きいエルメス、どう作ったんだろう……? と思ったら、まさかシャモジにパテを盛っての自作とは! 私もシャモジを工作に使ったことがあるのですが、エルメスにするのは凄すぎます。
他の投稿作品も拝見しましたが、どの作品も迫力抜群で、画面から飛び出してきそうなインパクト、そして熱量を感じました!
いかがでしたか? 今回も素敵な投稿作品がたくさんございました!
現在、ビルダーズノートでは「ガンダムマーカー」を使用して作品を仕上げるチャレンジ企画が進行中! 詳しくはこちら。ぜひこの機会に投稿してみてください!


西日本代表!セイラマスオ氏によるレビュー記事はこちら!