Heavy Armored Fighting Suit
GLADIATOR

グラジエーターと同等の機動力をもつ4足型装甲スーツと会敵した“エッグプラント6” 中隊は交戦した敵が逃亡した森林地域周辺を重点的に哨戒した。
頑固な小心者と陰口を叩かれているゴードン・へロルド伍長は長い間搭乗を拒んでいた間接視認システム搭載スーツにもようやく慣れ、初めて搭乗するG3と呼ばれる後期量産型のグラジエーターで僚機と明け方の森に入っていった。

G3グラジエーターの敏捷な動きはへロルド伍長の戦意を高揚させた。
初期型である僚機のロケットチューブより威力のあるレールガンを早く実戦で撃ちたくて仕方がなかった。
怪物のような新兵器は小心者を好戦的な男に変えていったが、森の中を分け入っても敵は現れなかった。

やがて伍長は夜通し強行偵察を行っていた先発隊のG3と合流した。
同機は敵の新型機の射程距離に入って被弾し、間接視認システムが故障して暗闇となった朝の中を逃亡してきたという。
パイロットはまだ怯えていた。

伍長は急激に戦意を喪失し、上ずった声で救援要請を交信した。

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