HOME記事ガンダム『機動戦士Zガンダム』地球連邦軍(ティターンズ)の機体とは? 開発されたモビルスーツ&モビルアーマーを一挙紹介!

『機動戦士Zガンダム』地球連邦軍(ティターンズ)の機体とは? 開発されたモビルスーツ&モビルアーマーを一挙紹介!

2025.02.01

地球連邦軍(ティターンズ)のモビルスーツ、モビルアーマーたち 月刊ホビージャパン2025年3月号(1月24日発売)

地球連邦軍(ティターンズ)

接収したジオン公国軍のノウハウとムーバブル・フレームによる可変機の発展

 一年戦争後の地球連邦軍にとって、消耗した戦力の立て直しは急務であった。だが地球圏全土を巻き込んだ戦争の影響は甚大であり、経済状況も芳しくはなかった。そのためモビルスーツの再配備にあたっては、従来機の継続運用や、マイナーチェンジを施した改修機であるジムII、接収したジオン公国軍のノウハウを取り入れたハイザックやガルバルディβなどが中心となっていた。
 ターニングポイントとなったのは、ガンダムMk-IIの開発である。地球連邦軍の実権を掌握したティターンズは、アースノイドの象徴として、一年戦争の伝説であるガンダムを復活させることを計画。ティターンズカラーに染め上げるなど、ガンダムを政治的利用するために担ぎ上げたかのように見えた。
 だが、ガンダムMk-IIは、フレーム材質こそ従来のチタン合金セラミック複合材だが、構造的には完全なムーバブル・フレームを採用し、従来のモノコック方式のモビルスーツとは一線を画す可動域や運動性能を実現。可変機の発展もムーバブル・フレームの存在抜きには語れず、さらにはエゥーゴ側に強奪されたことで、アナハイム・エレクトロニクス社側の技術の底上げにもつながった。
 ガンダムMk-II以降の地球連邦軍・ティターンズの機体は完全新型機が中心となり、なかでもトレンドとなったのは、前述した可変モビルスーツの登場である。
 モビルスーツは時代を変えた兵器ではあったものの、活動範囲の問題は依然として解消できずにいた。その打開策となったのが、構造そのものを変化させる可変モビルスーツだった。それを実現したのがムーバブル・フレーム、そして軽量で堅牢なガンダリウムγである。これらの普及によって、モビルスーツの設計は飛躍的に自由度を増した。
 ムーバブル・シールドを持つギャプランのように常識外れの機動を可能とする機体、ガブスレイのようにフレームそのものを武器として使用する機体など、各工廠はこぞって最新のテクノロジーを投入。可変機の誕生は、モビルスーツの兵器としての運用法そのものを根底から覆すものとなった。ここにニュータイプ研究所も加わり、かつてないモビルスーツ開発の群雄割拠時代が到来したのである。
 結果的にグリプス戦役期は、従来の連邦軍由来の機体に加えて、ジオン公国系の機体、さらには両勢力のハイブリッド技術で誕生した機体も加わり、「地球連邦軍」の機体でありながら、各工廠の特色がもっとも色濃い時代となったといえるだろう。

(解説/河合宏之)

地球連邦軍(ティターンズ)のモビルスーツ、モビルアーマーたち

●型式RMS、RX

 地球連邦軍(ティターンズ)のモビルスーツ、モビルアーマーは基本的にRMS(正式量産機)、RX(試作機)の型式を採用する。さらに型式のあとに続くナンバーの上2ケタが機体の開発を担当した工廠を表すことが多い。

 グラナダ工廠

 ジオン公国軍のグラナダ工廠を地球連邦軍が接収。主にジオン系の特色が濃い機体が生産される。マラサイはエゥーゴの主力MSになる予定だったが、ティターンズへ譲渡されたために便宜的にRMSの型式が付けられた。

RMS-106 ハイザック

 ザクの設計思想や生産性の高さに、連邦軍の技術や部品を投入。新時代の量産機となったが、ジェネレーター出力が低く、ビーム兵器の併用ができないなど過渡期の機体だった。

RMS-108 マラサイ

 アナハイム社がエゥーゴと協力して開発したムーバブル・フレーム、ガンダリウムγ採用の新世代機。ティターンズとの政治的取引によってティターンズに譲渡された。

 ルナツー工廠

 地球連邦軍の軍事基地として使用されてきた小惑星。一年戦争時代から地球連邦軍の拠点だったが、ジオン公国色の強いガルバルディやガブスレイの生産拠点となっている。

RMS-117 ガルバルディβ

 優れた基本性能を持つ機体で、コックピットなどベース機からはマイナーチェンジのみでグリプス戦役期でも活躍した。

RX-110 ガブスレイ

 パプテマス・シロッコの協力によって開発された可変型モビルスーツ。可変によって高機動戦闘や対モビルスーツ戦など、さまざまな戦局に対応する。

 コンペイトウ(旧ソロモン)工廠

 一年戦争時代はジオン公国軍の宇宙要塞ソロモンであったコンペイトウ。戦後は連邦軍・ティターンズの拠点として組み込まれている。

 ペズン工廠

 かつてジオン公国軍が極秘裏に進めていた「ぺズン計画」を進めていた小惑星。

 ゼダンの門(旧ア・バオア・クー)工廠

 かつてジオン公国軍の最終防衛ラインであった宇宙要塞。グリプス戦役で小惑星アクシズと激突し、分断されてしまう。

RX-139 ハンブラビ

 優れた格闘戦能力を持つ可変型モビルスーツ。ウミヘビやクモの巣といった特異な武器を使用する。設計にはパプテマス・シロッコが関与している。

 ニューギニア工廠

 地球上のニューギニア島に設けられた工廠。一年戦争後、ティターンズの拠点として機能する。

RMS-154 バーザム

 ティターンズの新型主力量産型モビルスーツ。ハイザック、マラサイなどの旧型機に代わる機体として開発された。

 キリマンジャロ工廠

 アフリカ大陸の最高峰に設けられたティターンズの本拠地。ジャブロー壊滅後にティターンズはキリマンジャロ基地へ本拠地を移設した。

バイアラン(RX-160)

 モビルスーツ形態のまま、飛行能力の獲得を模索した試作機。極限にまで軽量化が図られ、優れた機動性を持つ。

 グリプス工廠

 ティターンズは、サイド7グリーン・ノアを軍事拠点化。モビルスーツの生産だけではなく、コロニー内の運用を想定したデータ収集の場としても活用した。

RX-178 ガンダムMk-II

 ティターンズのフラッグシップモデルとして開発されたガンダム。設計や素材は従来のRX-78-2ガンダムを継承する点も多いが、ムーバブル・フレームの採用によって優れた運動性を実現した。

RMS-179 ジムII

 一年戦争の主力機であったジムのアップデート版。ジャブローやグラナダでも生産が行われている。

 ジャブロー工廠

 一年戦争時代から続く地球連邦軍の本拠地だが、グリプス戦役によって消滅。エゥーゴの襲撃に際して、ティターンズは核を使用。基地ごとエゥーゴを葬り去ろうと画策した。


▼ 関連記事はこちら

ⓒ創通・サンライズ

この記事が気に入ったらシェアしてください!

オススメの書籍

月刊ホビージャパン2025年3月号

ご購入はこちら
PAGE TOP
メニュー