多種多様な形状のパーツから生まれるオリジナルSFメカ「GDS 装甲化自動配送車“モールック”」大森記詩による製作プロセスに注目!!【MIXINGSCAPE】
2025.01.21MIXINGSCAPE No.013
彫刻家でありモデラーでもある大森記詩が「ミキシング/キットバッシング」の手法で作り上げたオリジナルSFメカを、その製作プロセスとともにお届けする連載企画MIXINGSCAPE。今回も多種多様な形状のパーツから生まれる新たなフォルムの数々をお楽しみいただきたい。
コントーラ傘下の治安組織と反コントーラ勢力の都市パルチザンによる一大抗争地区となっていたサイラシティのエルアリーナでは、頻発する大規模な衝突によって物資供給システムなどのインフラ稼働率が大幅に低下していた。同地区ではセントラルの介入工作によって大小さまざまな組織が乱立、この組織間でも対立が常態化するなどエルアリーナの勢力図は複雑化の一途を辿っていたのである。このような状況下にあって、一貫したシステムの維持と修復は困難を極めていた。一方で、この低下したシステムを補うことで急成長したのが抗争地区を専門に物資配送を請け負う新興業者であった。こうした業者では、配送中の襲撃に備えて独自に装甲化を施した車両や機体を運用していたが、なかにはグローズダ・デリバリーサービスのモールックのように自衛火器やAPSを搭載されたものも存在している。こうした武装型の配送車はほぼすべてが無認可であったが、供給システムの代替として欠かすことはできず、エルアリーナ内に限っては黙認された。治安組織もまた弾薬や物資補給のためにGDSなどの配送業者を利用しなければ対応できないほどに抗争は拡大し、都市型戦闘同然の様相を横目にしながら繰り広げられる配送車と襲撃者による昼夜を問わないチェイスが、エルアリーナの日常風景であった。
1/16スケール スクラッチビルド
GDS装甲化自動配送車“モールック”
製作・文/大森記詩
全高24.5cm×全福22cm×奥行43cm
\この記事が気に入った方はこちらもチェック!!/
「MIXINGSCAPE」第12回
大森記詩オリジナルSFメカ待望の歩兵強化装備「ミッターヘルミット UPPG“ポッドバールタイプ”」をご紹介【MIXINGSCAPE】
彫刻家でありモデラーでもある大森記詩が「ミキシング/キットバッシング」の手法で作り上げたオリジナルSFメカを、その製作プロセスとともにお届けする連載企画MIXINGSCAPE。多種[…]
工作は「慣れ」
いろんなマテリアルを使用したプラモデル工作テクニック記事9選!!
マテリアル(素材)を駆使し、理想の形状のパーツを生み出す。それさえできれば模型製作に怖いものは無し! しかし、そもそもマテリアル工作自体がなかなか手を出しづらいモノだと[…]
大森記詩(オオモリキシ)
1990年生。彫刻家。月刊ホビージャパンでは筆塗りによる作例や各種作図なども担当。HP:「kishiomori.com」/ 2023年のMIXINGSCAPE展示以降、輪をかけて間断なく作業していたのでストックしているパーツが随分と混在してしまい、そろそろ発掘もし辛くなってきました。今後の色々な企画に向けて、この一年で増えた分も含めて製作しやすい新たな分類方法を考えていきたいところです。