いまマシーネンの1/35キットが楽しい! 横山宏&MAX渡辺によるパックレーテ、グローサーフント、P.K.A.作例の高精細3Dスキャンも見逃すな!【Ma.K.in SF3D】
2025.01.14シュトラール軍 無人強襲偵察用二足歩行戦車 クレーテ 製作/KATOOO
1/35パックレーテが発売されたので、パックレーテの大型投光器とドップラーレーダーをキュスターに換装し、スモークディスチャージャーや装甲板のない最初期のクレーテを作りました。砲塔はバルカン砲を組み込める設計になっているキュスターのものを使用。キュスターの砲塔は暗視装置の基部がバルジ状になっているのでそのバルジを削り取ります。暗視装置と投光器の接続軸の形状が違うためそのままでは投光器を挿し込めないので、キュスターの砲塔部に少し大きな穴をあけてポリパテを詰め、支柱との間隔に注意して固定ポイントを微調整しました。砲塔のU字型フックはパックレーテのものを使います。
スネの装甲板の基部は1/20のキットをお手本に市販のプラパーツなどでそれらしく再現し、直径0.5mmのビニールコードを脚部に這わせました。
当初はオリジナルモデルのブルーグレー単色で塗ろうと思っていたのですが、あえて少し似た印象になるグリーングレーで塗装しました。ウェザリングカラーで強めの汚しを入れて仕上げています。
海洋堂 1/35スケール プラスチックキット キュスター、パックレーテ使用
シュトラール軍 無人強襲偵察用二足歩行戦車 クレーテ
製作・文/KATOOO
[Ma.K.in SF3D]EXPLANATIONS Vol.131
シュトラール軍 無人強襲偵察用二足歩行戦車 パックレーテ
文/KATOOO(レインボウエッグ)
従来のクレーテに対戦車砲と自動装填装置を搭載した改修機がパックレーテです。ドイツ語の対戦車砲であるPak(Panzer Abwehr kanone)を搭載しパックレーテという呼び名が定着しました。初出は月刊ホビージャパン1984年11月号でのちに長砲身型といわれる7.5cm対戦車砲搭載機が登場。日東製1/20クレーテの改造モデルで砲身は筆の柄を流用しています。横山先生も言及されていますが、初出号のフォトストーリーには「クローテ」「パックローテ」など誤字が多く、担当者の交代や月刊モデルグラフィックスが創刊され「マシーネンクリーガー ブレッヒマン」の連載が開始するなど慌ただしさが誌面からも伝わり、本来付けるはずの防弾板を付けられなかったのも納得がいきます。
モデルグラフィックス2008年6月号では清水圭さんが短砲身に改造した機体が掲載され好評を博します。2016年3月にウェーブからパックレーテがプラキット化されますが、発売前の告知時に清水さんアレンジの短砲身パーツもキットに同梱されることが発表されて話題になりました。
2024年8月には海洋堂から1/35のプラキット2体セットが同スケールのビクター入りで発売。エディ・アムゼルの友人のビクターは都市部からトーヴェ村に戦時疎開してきた少年で月刊ホビージャパン1983年7月号のクレーテの回に登場。市村弘さんによるオリジナルモデルが現存しています。オリジナルと同じポーズで村井太郎氏が造形したビクターはパックレーテと一緒に飾るとストーリー性が生まれ、月刊ホビージャパン2025年2月号の誌面でも大活躍しています。
2016年1月号~2017年5月号の連載記事を収録した「Ma.K. in SF3D ARCHIVE」第5弾発売決定!!
本連載「Ma.K. in SF3D」を掲載順にまとめた書籍「Ma.K. in SF3D ARCHIVE」第5弾の発売が決定!! 2016年1月号から2017年5月号までの連載17回分を収録。これまで同様、連載当時の誌面をすべてリファインし未公開写真も掲載。今回は連載当時にはなかったフォトストーリーを複数掲載する再編集版となる。
後編は1月24日発売の月刊ホビージャパン3月号でご覧ください!
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