2024 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第8戦 第56回MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿 レポート【2024 ロードレースプレイバック③】
2024.12.30J-GP3
JSB1000クラス同様、ポイント差が拮抗するJ-GP3クラス。ホールショットを奪ったのは3番グリッドスタートの高杉奈緒子。2番手には尾野弘樹、逆転チャンピオンを狙う若松怜はスタートでやや遅れ、4番手で1コーナーに入っていく。尾野はオープニングラップからプッシュし、デグナーカーブでトップに立つ。若松も3番手に浮上し、スプーンで高杉をかわして尾野を追走する。しかし2周目のヘアピン、若松がミスで失速し、その間に高杉が2番手に返り咲く。
3周目、若松が再び高杉に先行。そして4周目の1コーナー、若松は尾野のインに入ってトップに立つが、バックストレートでは再び尾野が首位に立つ。しかし直後のAstemoシケインで若松がまたもや尾野をパス。高杉も上位2台の後方にぴたりと付け、混戦模様のままレースは中盤戦に。上位3台はコーナーごとに順位を入れ替えながらラップを重ね、その後方では#4木内尚汰(ホンダ・Team Plusone)と#12岡崎静夏(JAPAN POST Honda Dream TP)が4番手争い繰り広げる。
レースは残り2周。上位の激しいバトルは依然続いており、高杉も若松の前に割って入る力走を見せるが、若松は2番手を死守。トップを走る尾野はニッシンブレーキヘアピンでラインを外し、その隙をついて若松がトップに立つが、尾野がすぐさまトップを奪い返し、尾野、若松、高杉の順でラストラップへ。フロントが暴れながらもトップを守る尾野を、若松はNIPPOコーナーでかわすが、バックストレートで尾野が若松をオーバーテイク。追いすがる若松だったが尾野は130Rで若松をさらに引き離してAstemoシケインへ。若松はレイトブレーキングで尾野のインにマシンをねじ込むが、止まり切ることができずにグラベルに飛び込んで万事休す。尾野は激しいバトルを制し今期4勝目を挙げ、4年連続チャンピオンに輝いた。2番手に若松、3番手木内、4番手は岡崎。3番手につけていた高杉はコースに復帰した若松にラインを塞がれて失速し、5番手となった。だが最終ラップの若松のコースアウトがショートカットとみなされ、若松に30秒のペナルティが課されたため、正式結果は木内2位、岡崎3位、高杉が4位となった。