『ヤマトよ永遠に REBEL3199』ポスタービジュアルをディオラマで再現!カーブ構造のベース、園芸用品を使用するなどの試行錯誤の作例製作をご紹介
2024.11.09宇宙戦艦ヤマト3199(第3次改装型:参戦章叙勲式典記念塗装) 【BANDAI SPIRITS 1/100】●コジマ大隊長 月刊ホビージャパン2024年12月号(10月25日発売)
宇宙戦艦ヤマト カラーリングデータ
艦底=サーフェイサー エヴォ+焔小豆+マゼンタ → 焔小豆+マゼンタ→ 焔小豆+マゼンタ+ボルドー
甲板=サーフェイサー エヴォ+Mr.マホガニーサーフェイサー1000 → Mr.マホガニーサーフェイサー1000+白
船体=サーフェイサー エヴォ+アイアンブルー → ダークブルーイッシュパープル → ミッドナイトブルー
第二章「赤日の出撃」では、いよいよヤマトが出撃。どのように反撃するのかが期待されます。上映に先立って発表された麻宮騎亜氏の描くポスタービジュアルは、往年の世代ではアステロイドベルトを思い出す方も少なくないかもしれません。今回は10月12~13日に開催されました全日本模型ホビーショーBANDAI SPIRITSブースでの展示用ディスプレイモデルを兼ねて、ポスターを再現するというテーマで製作しています。どうやって岩石を浮遊させてみせるか? がキモになります。
3199版ヤマトは艦体側面のディテール感や艦首の錨のレリーフなど新規パーツが追加され、これまでのキットをお持ちの方もぜひコレクションに加えていただきたい逸品です。今回は新製品発表も兼ねているため、極力ストレートに組んでいます。内部の電飾をベースと連動して点灯させるため、配線取り回し加工と波動エンジンと第三艦橋に軸を通す加工のみ行っています。そのぶん麻宮氏のポスターイメージを再現すべく塗装に注力。細かい調色を行い、逆光気味の陰影を細かくグラデーション吹きで再現しています。
ディスプレイベースは湾曲させて角が出ないようにするために、スタイロフォームでおおよその形状とサイズを検討した後、4mmのシナベニアで枠組みを作り、背景の宇宙空間と十文字の発光部分を描き込むための0.5mmの塩ビ板をはめ込む構造としています。
透明塩ビ板の裏側からミッドナイトブルー、アイアンブルー、ブラックをまだらにエアブラシ塗装。十文字にはクリアーイエロー、クリアーオレンジを塗り、内蔵しているテープLEDの光が透過するようにしています。そして表側から水性アクリルのホワイトをスパッタリングして星を描き込み、ツヤ消しクリアーで保護しています。
浮遊する岩石群は、さまざまなサイズ形状があり、かつ軽い(←これ大事)園芸用品のバークチップを使用。ホームセンターや100円ショップなどで3種類ほど購入し混ぜて使用しています。まずバークチップにリューターで軟質の1mmアルミ線を通す下穴を開け、数珠のように5~10個を通したものを作っていきます。直線的になりすぎた時には途中から二股、三股に分岐させて、いかにも不安定な並びに見えるようブロックごとに作っていきます。基部のほうは比較的大きな塊にすることで、先に作った数珠を複数刺せる土台となります。塩ビ板には真鍮線でしっかりと差し込めるようにしています。
こちらも薄っすら基の色が透ける程度にメカサフ ヘヴィを全体に塗布して、艦首に近い部分にはドライブラシをかけてメリハリを強めています。
BANDAI SPIRITS 1/1000スケール プラスチックキット
宇宙戦艦ヤマト3199(第3次改装型:参戦章叙勲式典記念塗装)
製作・文/コジマ大隊長
1/1000 宇宙戦艦ヤマト3199(第3次改装型:参戦章叙勲式典記念塗装)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●6050円、11月予定●1/1000、33.3cm●プラキット
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© 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
コジマ大隊長(コジマダイタイチョウ)
作例製作中に本誌モデラーのむっちょ君の訃報を知りました。いつも心に染み入るような笑顔で接してくれて、これからも活躍してくれそうな頼もしい弟分でした。心より残念に思うとともにご冥福をお祈りします。