HOME記事キャラクターモデル30MM『ARMORED CORE VI』ナイトフォール!全レイヴン待望のキットを、高密度のディテールを最大活用しつつお手軽に仕上げる

30MM『ARMORED CORE VI』ナイトフォール!全レイヴン待望のキットを、高密度のディテールを最大活用しつつお手軽に仕上げる

2024.11.11

RaD CC-2000 ORBITER ナイトフォール【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2024年12月号(10月25日発売)

全レイヴン待望の新シリーズ! らいだ〜Joe式仕上げで高密度ディテールを最大活用

 前作から10年ぶりの新作として登場し、多くのファンを魅了した『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』。そこに登場するACのプラキットシリーズが、30 MINUTES MISSIONSでいよいよ発売された。約13cmのサイズの中に緻密なメカディテールを再現し、キットを複数集めることでゲーム最大の魅力である機体アセンブルも楽しめるシリーズである。第1陣として発売された3アイテムの中から、ACナイトフォールをらいだ~Joeが製作。得意の「らいだ~Joe式製作法」を活用してもらい、キットの高密度なディテールを比較的容易な手段で活かせるように仕上げてもらった。普段からプラモデルを楽しんでいる歴戦レイヴンはもちろんのこと、ゲームからの興味でキットを手に取った新米傭兵も、本記事を参考にぜひ『ACVI』のプラモデルを楽しんでもらいたい。

▲キットはゲーム中で主人公と対峙する独立傭兵「レイヴン」が搭乗する機体のアセンブルを再現。レイヴンのエンブレムもシールで付属する。作例はウェザリングやペンツールなどを活用して短時間で完成させるらいだ~Joe式で製作。2週間強の作業期間で非常に密度感ある1作に仕上げている

▲非常に繊細なメカデザインがACの魅力。キットも約13cmというサイズの中に限界までディテールが再現されている。作例はこれらを塗装で細かく塗り分けることで、ゲーム中から受ける精密な印象を表現した

▲基本塗装は水性ホビーカラーをイージーペインターでスプレー塗装。時短のためランナーのまま塗るのがらいだ~Joe式。ゲート跡は同色の筆塗りやウェザリングでフォローする。外装の内側はリアルタッチマーカーのグレー3で塗り潰している

▲スミ入れはタミヤのスミ入れ塗料ダークブラウンを使用。薄め液で拭き取るのではなく、乾燥させてからメラミンスポンジで落としている。時短になるだけでなくパーツ割れのリスクも下げられる

▲ディテールの塗り分けはメタリックのマーカー類を駆使している。GSIクレオスのミスターホビーマーカーは塗り潰すほかに拭き取りでスミ入れのようにも使える。ぺんてる製のゲルインキボールペンもグリグリ書き込むように使うとセンサー等の塗りに便利

▲ペベオの4アーティストマーカーはギラッとメッキのような輝きが得られる。バーニアなどここぞという箇所に使っている

▲バストアップと武装の詳細。ディテールの塗り分けの参考にしてもらいたい

▲素組み(左)との比較。塗り分けとウェザリングで情報量が大きく向上している。とはいえメカ部の塗りはキット由来のディテールに則して行っているにすぎず、キットのポテンシャルの高さもお分かりいただけるだろう
▲水性ホビーカラーの焼鉄色をメラミンスポンジにつけてチッピング。いつものらいだ~Joe式よりも控えめに「エッジときどき面」ぐらいの塩梅で乗せている

▲リアルタッチマーカーのブラウン1を、使い切って毛羽立たたせたリアルタッチマーカーのペン先でぼかしてグラデーション。さらにウェザリングマスターDのオイルでエッジを中心に全体のトーンを落とした

▲ウェザリングで輝きが曇ったメタリック箇所を同色でリタッチ。主張が強いメタリック部分が差し色となることで、メリハリと情報量アップにつながる

▲頭部のバイザー展開や、左腕武装「PB-033M ASHMEAD」のチャージ攻撃を差し替えで再現。手ごろな大きさながらゲーム中のギミックも楽しめる

■30MMコンセプトのARMORED CORE
「時間を忘れて挑む30分」というキャッチで、自由なカスタマイズで量産機だからこその魅力を…という30MMシリーズに『ARMORED CORE』が登場! たしかに「アセンブルで自分だけのオリジナル機を創出する」というコンセプトは完全に一致しますね。第1弾としてリリースされたのが『ACVI』のパッケージにも登場する「ナイトフォール」。「夕暮れ」「黄昏時」などと訳されるその名から、恐ろしさと哀愁が漂う機体ですね。そんなイメージを意識しつつ、製作を始めてまいります。
 今回はキット発売直後のファーストインプレッションなので、改修は行わずにキットの味を徹底的に楽しむというテーマ。ガチモデラーではなくゲームから入ってきた人にも参考になるように難しいテクニックは使わず、あまり汚しすぎないでくださいね、と僕にとっては縛りプレイのようなお達しでした。
 どう攻めるか、ランナー状態のパーツを眺めて脳内モデリングを最初に行うのが僕の慣わしなのですが、いつもどおりランナーを確認していると、普段の30MMとは明らかに異なるパーツ密度に気付きます。…うん、これは30分で組むものではないですね…。

■あえて筆を使わない塗装
 基本塗装は手間をかけずに行います。筆塗りではなく、すべてガイアノーツのイージーペインターを使って水性ホビーカラーでスプレー塗装。安価な投資で簡単に一定クオリティの塗装ができる方法です。
 本体カラーは多少の汚しを考慮して明度を上げて調色しました。内部パーツは焼鉄色、一部フレームにアンティークゴールド(筆塗り専用とされてますがこれも吹いちゃいました)をランナーごと塗装。

■怒涛のモールド
 各パーツには圧巻のモールドが彫られています。これを活かすことができるかが今回のポイントになりそうですね。ということで今回はあらゆるモールドに部分塗装・スミ入れを施すことを心がけました。使用ツールは、タミヤ スミ入れ塗料(ダークブラウン)、ターナー アクリルガッシュ バーントシェナー、リアルタッチマーカー グレー3とブラウン1、ペベオ 4アーティストマーカー、そしてサクラクレパス ピグマ0.03ブラウンとパイロット ゲルインキボールペン。どこにどれをというルールはなく、試行しながら感覚的に臨機応変に塗り分け・スミ入れしています。

■ゲームモニターから飛び出てきた?
 このぐらいの汚しならOKだよね? と自分に言い聞かせ、(控えめに)汚しながらの組み立てを行っていきます。最近のBANDAI SPIRITS製キットはポリキャップレス仕様が多く、関節のクリアランスは超絶妙。ゆえに軸に塗装をしてしまうと可動しづらくなります。ボール軸では無理やり動かすと破損することもあるので注意してくださいね。
 パーツ点数は多いもののさすが30MMのシリーズ名を冠するキットです。見つけやすい配置にノンストレスの組み心地。説明書どおりに組むだけで、ゲームモニターから飛び出してきたようなプロポーションとアクションポーズを再現できますね。今後の改修・アセンブル作例に期待が膨らみます。

BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット “30 MINUTES MISSIONS”ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON RaD CC-2000 ORBITER ナイトフォール 使用

RaD CC-2000 ORBITER ナイトフォール

製作・文/らいだ~Joe

30MM ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON RaD CC-2000 ORBITER ナイトフォール
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●3850円、発売中●約13cm●プラキット

ⓒBandai Namco Entertainment Inc. / ©1997-2023 FromSoftware, Inc. All rights reserved. ⒸBANDAI SPIRITS 2019

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らいだ~Joe(らいだ~じょー)

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