HOME記事ガンダム『ガンダムUC』『鉄血のオルフェンズ』『サンダーボルト』など2010年~2019年までのガンダムの歴史をホビージャパン誌面でおさらい【月刊ホビージャパン誌面で見る「ガンダム」45年の歴史】

『ガンダムUC』『鉄血のオルフェンズ』『サンダーボルト』など2010年~2019年までのガンダムの歴史をホビージャパン誌面でおさらい【月刊ホビージャパン誌面で見る「ガンダム」45年の歴史】

2024.10.23

HJ誌面で見るガンダム45年の歴史

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 ガンダムシリーズ第1作目『機動戦士ガンダム』のTV放送が始まったのが1979年4月。宇宙世紀を舞台に始まった世界観はその先の時代を描く縦軸展開と、異なる世界観を描く横軸展開の両軸で広がっていき、メディア面で見てもTV放送、映画、OVA、配信など視聴環境を広げていった。本記事では45年でどのように作品が展開されてきたのかを、いくつかに絞って紹介しつつ、月刊ホビージャパン誌面ではそれぞれの作品とどう向き合ってきたのかを見ていこう。


機動戦士ガンダムUC

 福井晴敏氏による小説を基に映像作品化。宇宙世紀元年、改暦セレモニーが行われていた地球連邦政府首相官邸、宇宙ステーション<ラプラス>が爆破テロで砕け散り、テロに加わった青年サイアムはその爆発に巻き込まれたなかであるものを発見する。それから時は過ぎ宇宙世紀0096年、工業コロニー<インダストリアル7>で工業専門学校に通うバナージ・リンクスは謎の少女、オードリー・バーンと出会う。そして、それがきっかけとなって、かつてサイアムが見付けたもの―『ラプラスの箱』をめぐる争いに巻き込まれていく。本作は2010年2月から2014年6月にかけて全7章のイベント上映とOVAとして展開され、その後2016年4月からは『機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096』として全22話に再構成したものがTV放送された。

機動戦士ガンダムUCの特集誌面画像 その1
機動戦士ガンダムUCの特集誌面画像 その2

▲ 本誌ではアニメ版が公開される以前、小説連載に合わせて発売されたMG ユニコーンガンダム Ver.Kaとともに積極的に誌面展開。2008年2月号の特集では1/100スケールのフルスクラッチ クシャトリヤなど、数多くの作例を掲載した

●2010年2月●イベント上映、OVA


模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG

 ガンプラ30周年を記念して制作された、初のガンプラを題材としたアニメ作品。お台場の潮風公園に建造された実物大ガンダム立像を見学しにきた少年イレイ・ハルは、そこで偶然手に入れたガンプラ「ビギニングガンダム」をきっかけに、親友のサカザキ・ケンタに誘われて「ガンプラバトル」に参加することになる。ビギニングガンダムに目を付けたコウジ・マツモトの挑戦になんとか勝利するものの、その直後「ガンプラマイスター」の称号を持つボリス・シャウアーのフォーエバーガンダムに敗北してしまう。しかし、その敗北から得られた経験を基に、ビギニングガンダムを丁寧に組み直し、さらに強化パーツを取り付けたビギニング30ガンダムを完成させる。

模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングGの特集誌面画像 その1
模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングGの特集誌面画像 その2

▲ 2010年10月号、2011年3月号で特集を掲載。キットレビューから劇中登場機体再現作例、初心者向けHow to記事など、模型視点でさまざまな記事を掲載した

●2010年12月●OVA


機動戦士ガンダムAGE

 スペースコロニーへの移民が始まって数百年が過ぎた宇宙時代。A.G.101年、突如出現した正体不明の敵「UE(アンノウンエネミー)」によって、スペースコロニー「エンジェル」は崩壊。その後長きにわたりUEは地球圏に住む人々を苦しめることになる。A.G.108年、スペースコロニー「オーヴァン」に住む少年フリット・アスノは戦火に巻き込まれて母を失う。それから7年後、スペースコロニー「ノーラ」の連邦軍基地アリンストンに引き取られていたフリットは「AGEシステム」を搭載した「ガンダムAGE-1」を完成させる。UEの襲撃に自らガンダムを駆って出撃するフリット。ここから100年3世代にわたる壮大なガンダム大河ストーリーの幕が上がる。本作は2013年7月に第2部、第4部を中心に再構成されたOVA『機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN』が展開された。

機動戦士ガンダムAGEの特集誌面画像 その1
機動戦士ガンダムAGEの特集誌面画像 その2

▲ アニメ放送開始をはさんで2011年11月号と12月号でHG ガンダムAGE-1 ノーマルを徹底レビュー。キット仕様を活かしたレビューとデザイナーによるハイディテール画稿を投影した作例の2段構えで臨んだ

●2011年10月●TV


ガンダムビルドファイターズ

 『ガンプラビルダーズ ビギニングG』に次いで、TVアニメとして制作されたガンプラアニメの第2弾。プラスチックに反応する「プラフスキー粒子」によって、仮想空間ではなく製作したガンプラそのものを操作して戦う「ガンプラバトル」が世界的な人気を博している。ガンプラバトル世界大会出場を夢見る中学生のイオリ・セイは高いガンプラ製作技術を持っているものの、バトル操縦には疎く、大会に出場しても初戦敗退が続いていた。そんなセイの前に謎の少年レイジが現れる。卓越した操縦技術を持ち、セイのガンプラをセイが思い描く通りに操るレイジを見て、セイはコンビを組むことを決意。セイが作って、レイジが戦う。目指すはガンプラバトル世界大会への出場と、その優勝だ。

ガンダムビルドファイターズの特集誌面画像 その1
ガンダムビルドファイターズの特集誌面画像 その2

▲ ガンプラはHGBF(ハイグレードビルドファイターズ)シリーズとして新規キット、既存キットに新規パーツを組み込んで劇中機体を再現したものを交えて展開。本誌ではキットレビュー作例はもちろん、初心者向けのHow to記事や模型オリジナル作例にも力を入れた

●2013年10月●TV


ガンダム Gのレコンギスタ

 総監督・脚本を富野由悠季氏が手掛ける新たな時代を描いたガンダム。宇宙移民と宇宙戦争の歴史となった宇宙世紀が終焉後、しばらくの刻が流れ、新たな時代となるリギルド・センチュリー(R.C.)を迎えた人類。地上にそびえ立つ地球と宇宙をつなぐ軌道エレベータ、キャピタル・タワーを守護すべく組織されたキャピタル・ガード候補生のベルリ・ゼナムは、初めての実習の最中に謎のMS、G-セルフの襲撃を受け、そのパイロットのアイーダ・スルガンと出会う。本作は2019年11月から2022年8月にかけて、新作カットを大幅に追加して再構成された劇場版5部作として映画化された。

ガンダム Gのレコンギスタの特集誌面画像 その1
ガンダム Gのレコンギスタの特集誌面画像 その2

▲ HGシリーズをメインにガンプラ展開がなされたが、特徴的な形状をしたMSやMAが多く、第1話から登場しているレクテンをはじめ、キット化されないメカの大半をフルスクラッチ作例で再現

●2014年10月●TV


ガンダムビルドファイターズトライ

 『ガンダム Gのレコンギスタ』と同時期にTV放送された。『ガンダムビルドファイターズ』の7年後を描いた作品で、ガンプラバトルは試合形式やルールが一新されている。かつてイオリ・セイが在籍していた聖鳳学園で、ガンプラバトル部の部員は部長であり中等部3年のホシノ・フミナのみ。このままでは3人1チームで戦う全日本ガンプラバトル選手権に出場できない。そんなフミナの前に師匠とともに修行を続けていた拳法少年カミキ・セカイが現れる。前作、本作は後に『ガンダムビルドファイターズ アイランド・ウォーズ』や『ガンダムビルドファイターズ GMの逆襲』などのスピンオフ作品が展開される。

ガンダムビルドファイターズトライの特集誌面画像 その1
ガンダムビルドファイターズトライの特集誌面画像 その2

▲ 前作よりも個性的なガンプラが数多く登場。HGBFシリーズに加えて、SDBFやすーぱーふみななど、後のガンプラを含むプラキット展開に大きな影響を与えるキットが誕生する

●2014年10月●TV


機動戦士ガンダム THE ORIGIN

 安彦良和氏によるコミックを基に映像作品化。安彦氏が総監督も務めた。シャア・アズナブル(キャスバル・レム・ダイクン)と実妹のセイラ・マス(アルテイシア・ソム・ダイクン)の幼少期から、初のMS同士の戦闘となったスミス海の戦いまでを描いた「シャア・セイラ編」(全4章)、地球連邦軍とジオン軍の大規模戦闘となったルウム会戦を描いた「ルウム編」(全2章)で構成される。2015年2月から2018年7月にかけて全6章のイベント上映とOVAとして展開され、2019年4月からは『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』として全13話に再構成されたものがTV放送された。

機動戦士ガンダム THE ORIGINの特集誌面画像 その1
機動戦士ガンダム THE ORIGINの特集誌面画像 その2

▲ HG GUNDAM THE ORIGINシリーズとして展開されたガンプラはすべて完全新規設計で、実質HGUCの上位アップデートと呼べるほど高いクオリティを持つキットだった

●2015年2月●イベント上映、OVA


機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

 

 「厄祭戦」と呼ばれる大きな戦争が終結してから約300年後のP.D.323。地球圏では治安維持組織「ギャラルホルン」が監視するなかで、4つの経済圏による分割統治が行われていた。三日月・オーガスが所属する民間警備会社クリュセ・ガード・セキュリティ(CGS)は火星都市クリュセを独立させようとする少女、クーデリア・藍那・バーンスタインの護衛任務を引き受けるが、反乱の芽を摘みとろうとするギャラルホルンの襲撃を受ける。CGS の大人たちは少年兵を囮に撤退しようとするが、少年たちのリーダー格であるオルガ・イツカはこれを機に反旗を翻す。三日月はギャラルホルン撃退のため、CGSの動力源として使用されていたガンダム・バルバトスを起動させる。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズの特集誌面画像 その1
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズの特集誌面画像 その2

▲ 登場するMSはそれぞれに独自のフレーム構造を持っており、ガンプラにもその設定が活かされた。キットはHGと1/100スケールで展開され、その構造を活かしてキット化されないメカを積極的にスクラッチ作例で再現した

●2015年10月(第1期)、2016年10月(第2期)●TV


機動戦士ガンダム サンダーボルト

 太田垣康男氏によるコミックを基に映像作品化。一年戦争末期、サンダーボルト宙域を舞台に、破壊されたサイド4のスペースコロニー群、ムーアの生き残りで構成された地球連邦軍所属部隊「ムーア同胞団」と、ジオン軍の義肢兵の戦闘データ採取を目的に設立された「リビング・デッド師団」の戦いが重厚に描かれる。第1シーズン(全4話)は2015年12月から配信され、後に4話をまとめた『DECEMBER SKY』としてイベント上映。第2シーズン(全4話)は2017年3月から配信され、後に4話をまとめた『BANDIT FLOWER』としてイベント上映された。

機動戦士ガンダム サンダーボルトの特集誌面画像 その1
機動戦士ガンダム サンダーボルトの特集誌面画像 その2

▲ 本誌ではアニメ化以前に「ビッグコミックスペリオール」(小学館刊)、サンライズとのコラボで2012年5月号より立体化企画を始動。HG フルアーマー・ガンダム(ガンダム サンダーボルト版)発売に合わせた特集で初表紙を飾る

●2015年12月●配信


ガンダムビルドダイバーズ

 前作『ビルドファイターズトライ』とは異なる世界観で構築されたガンプラアニメ。電脳仮想空間内でガンプラを使用したさまざまなミッションを楽しめる最新ネットワークゲーム「ガンプラバトル・ネクサスオンライン(GBN)」。その広大な世界に中学生のミカミ・リクは親友のヒダカ・ユキオ、同級生のヤシロ・モモカとともに飛び込み、フォース「ビルドダイバーズ」を結成。GBN内で不思議な少女サラと出会い、強いダイバーとのバトルや交流を重ねて成長していく。後に「ブレイクデカール」や「ELダイバー」などの困難な状況に直面するが、フォースメンバーや心を通わせた仲間とともに立ち向かっていく。

ガンダムビルドダイバーズの特集誌面画像 その1
ガンダムビルドダイバーズの特集誌面画像 その2

▲ ガンプラはHGBDシリーズとして展開。2018年6月号の特集から、ガンプラの基本的な組み方やガンプラカスタマイズ法を丁寧に解説する短期連載を掲載

●2018年4月●TV


機動戦士ガンダムNT

 福井晴敏氏による小説『機動戦士ガンダムUC』の追補エピソード「不死鳥狩り」をモチーフに、OVA『ガンダムUC』からつながるように映像作品化。『ラプラスの箱』が開かれてから1年後、封印された2機のフル・サイコフレーム仕様のMSに並ぶ3機目の機体、消息不明となっていた「RX-0 ユニコーンガンダム3号機 フェネクス」が再び地球圏に姿を見せ始めたことで、人々の意識はその人智を超えた力に意識を向ける。『不死鳥狩り』作戦に投入されたナラティブガンダムのパイロット、ヨナ・バシュタ、ルオ商会会長ウーミンの娘、ミシェル・ルオ、ジオン共和国軍のゾルタン・アッカネンなど、さまざまな人の思惑が交錯し、ニュータイプの本質に迫っていく。

機動戦士ガンダムNTの特集誌面画像 その1
機動戦士ガンダムNTの特集誌面画像 その2

▲ 2019年1月号に特集記事を掲載。HG ナラティブガンダム A装備を筆頭にシェザール隊のジェスタA班装備、B&C班装備を製作。さらにMG νガンダム Ver.Kaをベースに仲井望が1/100スケールのナラティブガンダムをスクラッチで製作

●2018年11月●映画


ガンダムビルドダイバーズRe:RISE

 フォース「ビルドダイバーズ」がELダイバーを救った第二次有志連合戦から2年。GBNはバージョンアップされ、さらなる盛り上がりを見せる。そんななか孤独なプレイを続けるダイバーがいた。傭兵プレイを続けながらディメンションをひとりさまようヒロト、さまざまなパーティを渡り歩くお調子者カザミ、ガンプラバトルに明け暮れて謎めいた雰囲気をただよわせるメイ。協力プレイに興味はあるが引っ込み思案できっかけをつかめないでいるパルヴィーズ。彼らはある出来事がきっかけでもうひとつの「ビルドダイバーズ」を結成することになる。彼らが出会ったことで始まる戦いは、やがてGBNを超えて想像を絶する体験につながっていく。

ガンダムビルドダイバーズRe:RISEの特集誌面画像 その1
ガンダムビルドダイバーズRe:RISEの特集誌面画像 その2

▲ HGBD:Rシリーズではコアガンダムと各アーマーが合体するプラネッツシステムを再現したコアドッキングカスタムを採用。本誌では1st Seasonと2nd Seasonの合間となる2020年1月~3月にかけて1st Season振り返り記事を掲載

●2019年10月(1st Season)、2020年4月(2nd Season)●配信



▼ 「45年の歴史年表」は随時公開!

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10月24日(木)20時公開

2020年~

ⓒ創通・サンライズ

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