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『ロボコップ』 ED-209をディテールアップ!【吉村晃範】

2021.06.18

ED-209【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2021年7月号(5月25日発売)

MODEROID ED-209を徹底ディテールアップ!!

 ポール・バーホーベン監督の傑作SFアクション『ロボコップ』に登場するオムニ社の治安維持用ロボットED-209。警備用には不釣り合いなほどの火力と洗練された外観、それでいて、「階段を自力で降りられない」というチャームポイントを持つ、この愛すべき殺戮マシーンをグッドスマイルカンパニーのMODEROIDを使用したディテールアップ作例でご覧いただこう。さらに今回は、同社のED-209とぴったりサイズのアクションフィギュア「HAGANE WORKS ロボコップ」のリペイント作例も製作。こちらも合わせてお楽しみいただきたい。

Please put down your weapon. You have 20 seconds to comply.

▲全高が約20cm、かつ横幅も約18cmというボリューム感たっぷりのサイズも魅力。股関節や胴体にはクリック関節を内蔵したジョイントが使用されており、大きな手足もしっかりと保持してくれるのもうれしい

▲右腕のパイピングにはキット付属のリード線と0.4mm、0.65mm極細リード線を使用。プラ材にてコネクター部分を製作、ピンバイスにて開口しリード線を差し込んだほか、劇中画像を参考にプラ板や真鍮線、リベットパーツ等にてディテールを追加した

▲脚部のボルトやリベットも映像で確認できるものは可能な限り再現している

▲足首には電気工作用配線にてパイピング。外装パーツには省略されていたリベットを打ち、G5 G6パーツ凹部分はプラ板を詰めてツライチにした

▲全体の塗装はサーフェイサー処理後、ダークグレーにてシャドウ吹きを行い本塗装。シャドウを完全に塗り潰さないよう各色ほぼこの手順にて塗装を行っている
▲MODEROID ED-209とHAGANE WORKS ロボコップを並べるとED-209の巨大さがさらに際立つ。『ロボコップ』ファンはぜひとも二体を並べてやろう

Dead or alive, you’re coming with me.

▲金属パーツによるズシリとした重量感もうれしいHAGANE WORKS ロボコップ。こちらは彩色済み完成品のアイテムだが、パーティングラインを削り、突き出しピン跡は瞬間接着剤で埋める等の処理を行ってから再塗装を行っている
▲バトルダメージ用の頭部と胸部パーツはタミヤエナメル塗料とウェザリングマスターBセットにて塗装を施し質感とディテールをアップ。フラットブラックとダークグレイにて被弾箇所周辺に描き込みを行い、クロームシルバーにて表面がかすれた跡を付けた

 発表から気になっておりましたムービーメカ、映画『ロボコップ』に登場のED-209を製作させていただきました。
 公開から30年以上、ずっと脳裏に焼き付いていたこのメカをプラキットで製作できるとは嬉しさで一杯です。
 劇中では登場するやいきなりオムニ社員を誤認射殺、自社ビル内でロボコップと対決、階段を時代劇ばりに転げ落ちて起き上がれず駄々をこねる等、ダメダメロボっぷり全開! 脳内再生しながら製作開始です。

■ED-209
 合わせ目は劇中に合わせて消しています。キットでは省略されている箇所のリベットやモールドは市販パーツにてできるだけ追加、特に顔まわりや脚部の目立つ印象的な部分を中心に打っています。
 可動部分の塗膜保護対策のため、事前にパーツのすり合わせを念入りに行いました。
 極力隙をなくすべく、肉抜きを埋めて突出しピン跡を処理しています。
 もう一つディテールアップとして、右腕をメインに各部パイピングを施しました。足首パーツには配線モールドが細かく入っておりますが、こちらにもリード線を追加。特に腕関節まわりはメッシュパイプに交換して派手めに仕上げました。
 ディテールについては劇中では場面が変わるごとに細かい部分やマーキングの位置が違っていたりと仕様が一定しておらず、さらに古い映画のため鮮明に見えない箇所も多々ありましたので、想像にてアレンジした部分もあります。
 ボディ色は制空迷彩に似た少し青みのあるグレー、グレーFS36375にスカイブルーとホワイトを少々落として調色しています。

■ロボコップ
 同時発売のHAGANE WORKS ロボコップも合わせてリペイントを行いました。塗装前にパーティングライン、突出しピン跡の処理を行い、ほぼ全身塗っています。
 オート9、コブラ砲、台座等付属の物もすべて塗装、ダメージパーツにはウェザリングを追加しています。
 思い出に残るムービーメカを担当させていただくにあたり、映画を観直すべく87年版DVDを購入したのですが、2014年リメイク版が送られてきてびっくり! その時は交換手続きの気力がなく、結局別途購入し直しました。その他今回は製作道中いろいろなことがありました、担当さま、皆さまには本当に感謝申し上げます。

グッドスマイルカンパニー プラスチックキット “MODEROID”

ED-209

製作・文/吉村晃範

MODEROID ED-209
●発売元/グッドスマイルカンパニー●8900円、発売中●約20cm●プラキット

HAGANE WORKS ロボコップ
●発売元/グッドスマイルカンパニー●12500円、発売中●約17cm

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吉村晃範(よしむらあきのり)

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