HOME記事キャラクターモデルMODEROID「士魂号」を細部にディテールを追加・塗装でリアルな風合いを出して製作!【高機動幻想ガンパレード・マーチ】

MODEROID「士魂号」を細部にディテールを追加・塗装でリアルな風合いを出して製作!【高機動幻想ガンパレード・マーチ】

2024.08.07

士魂号 単座型【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2024年9月号(7月25日発売)

 名作シミュレーションゲーム『高機動幻想ガンパレード・マーチ』より、プレイヤーの分身となる5121小隊が使用する人型戦車「士魂号」が初プラキット化。キットはシンプルなパーツ構成ながら射撃戦、格闘戦など多彩なアクションポーズでディスプレイ可能で、立体化に飢えていたファン待望のアイテムとなっている。作例は合わせ目を消すついでに細部にディテールを追加。解像度を上げるために数色のグレーで塗リ分けつつ、ウォッシングでリアルな風合いを出してみたぞ。

『高機動幻想ガンパレード・マーチ』とは

 アルファ・システムが企画・開発したプレイステーション用シミュレーションゲームで、2000年発売。謎の怪物「幻獣」の侵攻により人類存亡の危機にある熊本を舞台に、徴兵された学生視点での3ヵ月間を体験する。プレイヤーの選択次第で状況が目まぐるしく変化する自由度の高いやりこみ要素が人気を集め、2003年にはTVアニメ『ガンパレード・マーチ 〜新たなる行軍歌〜』も制作された。

▲5121小隊の学生たちに与えられた、人工筋肉に包まれた人型戦車。身長9m、乾燥重量7.5tの巨体は当然整備性劣悪で、走る速度は車以下、的の大きさでは戦車以上。使える武器の大きさは重量比でいかなる車両にも劣る。しかし、それを補って余りある「あらゆるものを武器とする」戦術性の高さによって幻獣を組み伏せる。それがスピリット オブ サムライ、士魂号なのだ。
▲塗装前の状態。キットはモノトーンなので、作例は情報量を上げるため3色のグレーで塗り分け、さらにウォッシングの拭き取り跡をほどほどに残してアクセントとしている
▲胸部装甲は縁の部分を中心にディテールを細々と追加。全体的にキットのモールドを彫り直して線をハッキリさせている
▲ヒジ装甲内側はダボが見えるので、切り出したプラ板を接着して塞いだ
▲首前面の一段窪んだ部分にはディテールを入れたプラ板を貼り込み。肩アーマー上側の縁を一部切り欠き、プラ板製のラッチ風モールドを入れた
▲爪先はガイアカラー ガンメタルで塗り分けた。ヒザの円形ディテールは市販パーツに置き換えてシャープ化している
▲ヒザ関節パーツD7はダボと干渉するので、赤く塗ったダボ側を削り落とすと塗装後に塗膜がはがれるトラブルを防ぐことができる
▲ヒザ関節は下側を切り欠くことで後ハメ化
▲足裏の肉抜きをパテで埋めた
▲銃口は成型の都合で塞がっているのでドリルで開口した
▲キット付属品。遠近の武装が2個ずつ付属するほか、銃の持ち手や太刀の持ち手、平手など豊富なハンドパーツが付属する。ジャイアントアサルトは弾倉やマズルなどを金属色で塗り分けた
▲ジャイアントアサルト(519番式突撃小銃)は2挺付属。士魂号のベーシックな火器を両手に装備可能なのがうれしい。今後発売予定の「MODEROID 士魂号 複座型」に付属するジャイアントバズーカなどを持たせることもできる
▲近接戦闘の要、超硬度大太刀。突き・斬り・振り上げといった作中のコマンドはもちろん、2振り付属するので二刀流状態も再現できる。やや丸められている剣先はヤスリで磨いてシャープ化。刀身は日本刀をイメージして刃と峰の部分で色を塗り分けた
▲キットの可動範囲はかなり広範で、立てヒザをついたポーズも難なく取らせることができる

 はじめまして。今回製作しましたMODEROID士魂号 単座型、パーツ数もほどほどでサクサク組み上がるとても作りやすいキットでした。作例のコンセプトとしてはスタイル改修はせず、金型成型の都合で省略されたディテールがあるので、そのあたりの情報量をアップすることをメインに製作しております。

■製作
 頭部は合わせ目消しと同時にモールドの彫り直しを行っています。フェイス部分(?)はヘルメットとの接続ピンを削って後ハメ加工。胸部装甲は意外とヒケがあるのでしっかり磨き込んで整面。胸部内側の平らな部分にはモールドを入れた0.5mmプラ板を貼って情報量を上げています。
 肩アーマーはかなりシンプルな形なのでなにがしかのモールドを入れたいと思い、肩付け根に装甲取り付けラッチ風ユニットを埋め込んでみました。
 ヒジはダボ軸が丸見えだったので0.3mmプラ板からダボを隠すようなカバーを作り接着しています。関節部分もハメ殺しになっていたので後ハメ加工。
 ヒザアーマーは厚みが気になりましたが、削り込むと元の形が崩れるので、0.5mm幅で縁取るようにディテールを彫り込みました。

■カラーレシピ
本体グレー=ダグラムカラー ライトグレー
グレー(暗)=ダグラムカラー ライトグレー90%+ガイアカラー ミッドナイトブルー10%
つま先=ガイアカラー ガンメタル
フレーム=ミッドナイトブルー
武器色1=ガンメタル
武器色2=ガイアカラー スターブライトシルバー70%+ガイアカラー スターブライトアイアン30%
 基本塗装後、エナメル塗料のフラットブラックで全体をウォッシング。さらに汚れを強調したい部位には1回目のウォッシング後にトップコートを吹き、その上からまた同じ工程を施し、2層でウォッシングすることで汚しのテクスチャに強弱をつけています。
 ハンドパーツは白を下地にエナメル塗料のブラックを吹き、エナメルの溶剤で拭き取って塗り分けました。

グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット “MODEROID”

士魂号 単座型

製作・文/ドーパミン

MODEROID 士魂号 単座型
●発売元/グッドスマイルカンパニー●5000円、発売中●約14.5cm●プラキット

ⓒSony Interactive Entertainment Inc.

この記事が気に入ったらシェアしてください!

ドーパミン

オススメの書籍

月刊ホビージャパン2024年9月号

ご購入はこちら

ホビージャパンエクストラ vol.29

ご購入はこちら

MODEROID メカモデリングカンパニー

ご購入はこちら
PAGE TOP
メニュー