HG「高機動型ザク サンホ機/ダナン機」2名のモデラーがそれぞれのコダワリを込めて製作! 異なるディテールやプロポーションの工作ポイントに注目!
2024.07.20MS-06GD 高機動型ザク(地上用)サンホ機【BANDAI SPIRITS 1/144】 MS-06GD 高機動型ザク(地上用)ダナン機【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2024年8月号(6月25日発売)
褐色のサザンクロス隊、HGで集結!
『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』で活躍した、ジオン軍が誇る5名の精鋭部隊「サザンクロス隊」。プレミアムバンダイでは各隊員専用の高機動型ザクが続々と受注発売され、このたびのサンホ機、ダナン機の発売をもって全5機が勢揃いすることになった。今回も2名のモデラーがそれぞれのコダワリを込めて作例を製作。皆さんの机の上で激闘を繰り広げているであろう、5体のザクの製作のヒントになれば幸いだ。
MS-06GD 高機動型ザク 地上用(サンホ機)
最初は月刊ホビージャパン久々の登場となるフクダカズヤ製作のサンホ機を紹介。オーソドックスに仕上げられているが、胸板は前後にボリュームアップ。前腕は好みで「HG ザクII C-6/R6型」のものに付け替えている。
プラ板でマスキング型紙を量産!
左右のスネのフレア形状などの同じ形の迷彩パターンを塗り分ける場合、プラ板で型紙を作って反転すれば正確に対称形のマスキングを量産できる。型紙をマスキングテープに転写する際は、両面テープで固定してから縁をカットしよう。
ご無沙汰しておりますフクダカズヤです。
「え?誰?」と思われる読者の方が多いかと思いますが。月刊ホビージャパンではこれが4回目くらいの作例なので、読者の方々からすれば「お前まだいたんかい」と突っ込まれても仕方ない、久方ぶりの作例です。僭越ながら最後までお付き合いくださいませ。
■製作
胸板が厚く、頭の位置がやや低めなザクが個人的に好みなのでその辺を優先して修正しました。同じく胸部のボリュームアップ工作を行ったKen16w氏やガルマ☆ザビコ氏の作例とはあえて違ったアプローチで取り組み、口元のダクトが胸にかからない位置に収まるように改造しています。
前腕は「HG ザクII C-6/R6型」と交換し設定画のように平面的な構成を目立たせています。握ったハンドはHG 次元ビルドナックルズ(丸)のLサイズを使用。キットのハンドよりやや大きいのですが、腕部全体が短く、脚部と比較しても短く感じていたところですので、情報量を増やした前腕と大きめのハンドに交換することでボリュームアップを図ってみました。
■塗装
茶(明)=44番 タン 50%+39番 ダークイエロー30%+313番 イエローFS33531 20%
茶(暗)=22番 ダークアース
赤味のある茶色(腹部や足の甲など)=41番 レッドブラウン
緑がかった茶色(下腕、ランドセル)=ダークアース 45%+123番 RLM83ダークグリーン 45%+18番 RLM70ブラックグリーン 5%+レッドブラウン 5%
ヒザの緑=ダークアース 40%+RLM83ダークグリーン 40%+18番 RLM70ブラックグリーン 20% +レッドブラウン少々
関節=333番 エクストラダークシーグレー
武器=514番 ジャーマングレー“グラウ” 90%+色ノ源マゼンタ 10%
銃剣の刃=8番シルバー 60%+28番 黒鉄色 40%+色ノ源シアン 少々+色ノ源イエロー 少々
■さいごに
玩具メーカーさまの彩色見本(いわゆるデコマス)を毎月何かしら作ってはいるのでモノづくりから疎遠になったワケではないのですが、こうやって作例を作る緊張感を久しぶりに感じました(笑)。それでは、またお目にかかれる日が来ることを願って。
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレード”
MS-06GD 高機動型ザク 地上用(サンホ機)
製作・文/フクダカズヤ
HG 高機動型ザク 地上用(サンホ機)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2750円、受注終了●1/144、約13cm●プラキット●プレミアムバンダイ販売アイテム
ⓒ創通・サンライズ
フクダカズヤ/不破優(フワユウ)
フクダカズヤ
フリーモデラーとして活躍する一方、ホビーアイテムのデザインや製品の彩色見本なども手掛ける。
不破優(フワユウ)
端正なデカールワークとパステル調塗装に情熱を注ぐモデラー。ガンプラでは宇宙世紀もののMSが三度の飯より好き。