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オプションパーツセットを使い「パーフェクト ストライクガンダム」を製作!水性ホビーカラーの筆塗りで仕上げる!【ガンダムSEED】

2024.07.12

筆塗りTribe/GAT-X105+AQM/E-YM1 パーフェクトストライクガンダム【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2024年8月号(6月25日発売)

充実のラインナップ!! 「水性ガンダムカラー」で筆塗りトライブ!!

エントリーグレードと筆塗りは相性抜群

 さまざまなプラモを筆塗りで楽しむ月刊ホビージャパン人気連載コーナー「筆塗りトライブ」。今回のお題は「エントリーグレード ストライクガンダム」と、本キットをさらにアップデートできるオプションパーツセット ガンプラの「01」と「02」(以下OP01、OP02)を組み合わせることで完成する「パーフェクトストライクガンダム」!! キットの構成がシンプルなので、初めて筆塗りにチャレンジするのにももってこいのプラモといえます。
 今回はこれから筆塗りにチャレンジしてみたい! という方のために、どんどんラインナップが豊富になっている水性ホビーカラーの筆塗りで仕上げてみようと思います。

(構成・文/フミテシ)

今回のパイセン

フミテシ/元ホビージャパン編集部員で「筆塗りトライブ」コーナーの構成を担当。最近はマクロスのプラモにハマっています。


塗装ポイントと使用キット

POINT

1/水性ガンダムカラーと水性ホビーカラーを併用する!
2/本体にウェザリング、スミ入れはしない!
  下地のサフを活かしてディテールを際立たせる!
3/ストライカーパックごとに塗装表現を変えてみる

今回のメインディッシュ「オプションパーツセット ガンプラ」

▲エールストライカー、エネルギーパック、ビームサーベル、バズーカ、グランドスラム、ディンが使用していたMMI-M1001 90mm対空散弾銃などがセットされています

オプションパーツセット ガンプラ 01 (エールストライカー)

●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●1210円、発売中●1/144●プラキット

▲ランチャーストライカーとソードストライカーをセットにした商品

オプションパーツセット ガンプラ 02 (ランチャーストライカー&ソードストライカー)

●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●1210円、6月29日予定●1/144●プラキット

400番→600番で各パーツをヤスリがけ!

▲エントリーグレード ストライクガンダムにOP01、OP02のストライカーパックを装着! 素組みでパーフェクトストライクガンダムのかっこよさを思いっきり堪能できます。筆塗りする前に、全パーツを400番と600番の紙ヤスリで磨きました。筆塗りで塗膜が厚くなっても、前もってヤスリをかけておけば、シャープさは保たれます

筆塗りで使用する工具類

プロモデラー・清水圭プロデュース!

▲こちらの筆はモデルカステンより発売された「SSDブラシ」。本作例はほぼこの筆の「72」サイズ1本で塗りました。月刊ホビージャパンでも筆塗りモデラーとして活躍する清水圭のプロデュースによって、非常に塗りやすい筆となっています

筆洗いと溶剤

▲空のビンに筆を洗うための専用溶剤「筆ピカリキッド」と、水性ホビーカラーを薄めるための「水性ホビーカラーうすめ液」を入れておくと、筆の洗浄、塗料の希釈がとても楽になります

メカサフ用の容器

▲筆塗りの下地塗料として、ガイアノーツのメカサフ ヘヴィを希釈したものをあらかじめ容器に入れておきます。エアブラシ、もしくはガイアノーツのイージーペインターを使用して、メカサフをパーツに塗装しています

マドラー

▲ドリンクを作るマドラーで塗料を撹拌しています。先端の玉の部分でしっかりと撹拌できるうえ、筆塗り1回分にちょうど良い量の塗料が取り出せるので重宝しています

使用する主な水性ガンダムカラー

白グループ

▲白はディアクティブホワイトとエアリアルホワイトを使用。ディアクティブホワイトを塗った上から、エアリアルホワイトを塗っていきます

青グループ

▲フリーダムブルーを塗った上からRX-78-2 ガンダムブルーを筆塗り。ソードストライカーの濃い青もこの組み合わせで塗装しています

赤グループ

▲デスティニーレッドを塗装後、鮮やかなソードインパルスレッドを上塗りします
▲ディアクティブホワイトを塗った上から、このハイネ専用機オレンジで黄色いパーツを塗ります
▲ランチャーストライカーは専用色である、ランチャーストライクグリーンを使用。この色を塗った後にRLM65 ライトブルーでタッチを加えました
▲ソードストライカーも専用色、ソードストライクブルーを使用。この色を塗った後により明るいブルーのイザーク専用機スカイブルーでタッチを加えました
▲各フレームは、メカサフの色を残しながらガンダムエアリアルグレーを筆塗りしました

ガンダムのメインカラーの筆塗り

下地塗装

▲今回の筆塗りは「下地のグレーを透かして重厚感を出す」「下地のグレーを影色(スミ入れのようにして)として活かす」という方法で塗っていきます。そのため、下地にはガイアノーツのメカサフ ヘヴィを塗装。今回はエアブラシを使用しましたが、筆塗りで下地を作っても良いでしょう

ディアクティブホワイトを塗装

▲白の1色目はディアクティブホワイトを塗ります。下地のグレーが透けるくらいの濃度で塗っていきます

スジ彫りを極力塗り潰さない

▲スジ彫り部分のグレーを残すことで、スミ入れしなくても陰影がしっかりと付きます。スミ入れしてパーツが割れるのが怖いなら、最初からスミ入れしないで済む方法で塗る……。下地を塗ることでそれが可能となります

エアリアルホワイトを塗る

▲グレーが強いディアクティブホワイトの色の上にエアリアルホワイトを塗ることで、コントラストが付いた重厚感のある白になります。昨今のCGイラストに見られるテクスチャーをイメージして色を重ねてみました

面の中央部を狙う

▲エアブラシで見られるMAX塗りや黒立ち上げを今回参考にしています。エッジ部分は暗く、中央がメインカラーで発色するように塗っていきます

フリーダムブルーを塗装

▲青の1色目には、青の発色を助ける効果を狙って、明度が少し控えめのフリーダムブルーを塗装。他の色よりも清潔感を出したかったので、下地のメカサフ ヘヴィを少々塗り潰し気味にしています

RX-78-2 ガンダムブルーを塗装

▲ガンダムブルーは隠蔽力が少し弱い塗料です。そのため、フリーダムブルーを一層間にはさむことで、よりきれいに発色するようになります

青の塗装完了

▲若干透けたグレーが、色の情報量を増やしてくれています。下地の透け効果を意識して筆塗りしていくことで、表面の表情がどんどん面白くなっていきます

デスティニーレッドの塗装

▲デスティニーレッドは隠蔽力が強いので、メカサフ ヘヴィの上から直接塗っても発色します。絶妙なピンクが鮮やかな赤を塗る時の下地に、とっても良い効果を発揮します

ソードインパルスレッドの塗装

▲デスティニーレッドの上にソードインパルスレッドを塗る組み合わせは超オススメ! 鮮やかでインパクトある赤が塗れます

エアリアルグレーでタッチを加える

▲メカサフ ヘヴィの色味に似ているエアリアルグレー。メカサフより少し明るい色なので、グレーの表面にタッチを加えると色の情報量が簡単に増えますよ

メインカラー塗装完了!

▲トリコロールとグレーの塗装が完了しました! アンテナの黄色は、この時点ではRX-78-2 ガンダムイエローで塗装していたのですが、発色させるのに苦労して厚塗りになってしまいました……。次で修正方法をご紹介します!

ガイアペイントリムーバーRはとっても便利!

▲塗装をミスしたら、塗料皿などに移したガイアペイントリムーバーRに数秒漬けます。それだけでみるみる塗料が落ちてきて、最初からやり直せます。無理にいじって失敗するよりも、早めに修正することをオススメします

下地に白を塗るのは大事

▲黄色はとっても発色の難しい色。慌てずに下地に白を塗りましょう。ここではディアクティブホワイトを塗りました

ハイネ専用機オレンジが大活躍!

▲RX-78-2 ガンダムイエローの黄色よりも鮮やかなハイネ専用機オレンジ。筆塗りしてみるときちんと黄色に見えます。発色、定着ともに良いので、黄色を塗るときにオススメです

仮組みしてチェック

▲塗料が乾燥したら、各部の色味を確認。問題なければ、他のボディパーツもどんどん塗っていきましょう!

専用色のありがたさ!

▲ソードストライクブルーで塗ります。この塗料、白やライトグレー下地のときに設定の色に近い雰囲気になるように調色されています。暗いグレーのメカサフ ヘヴィの上から塗ると、ちょうど良い下地色になります

いいところにイザークカラーが!!

▲ソードストライクブルーの上に、イザーク専用機スカイブルーを塗ります。これでタッチを加えてグラデーションを加えていきます

テクスチャーを強めにします

▲ソードストライカーの存在感をさらに強くするために、あえてテクスチャーを強めに塗っていくことにします。こうすることで、ソードストライクガンダムに換装した時も迫力が増します

塗装完了!

▲ソードストライクブルーとイザーク専用機スカイブルーの相性が良いので、ちょうどいいグラデーションになりました

重火器の重みをイメージして

▲ランチャーストライカーも専用色である「ランチャーストライクグリーン」で塗っていきます。アグニは戦車の砲身をイメージして、かなり重めに仕上げてみます

メカサフ ヘヴィをかなり残していきます

▲重厚感を出すために、下地のメカサフ ヘヴィをかなり残し気味にランチャーストライクグリーンを塗っていきます

RLMライトブルーでタッチを加えます

▲ランチャーストライクグリーンの上から、少量のRLMライトブルーを擦り付けるように塗ってタッチを加えます

メリハリを強く!

▲僕は戦車模型を塗るときに、かなりメリハリをつけた塗装をするのが大好きです。そのイメージを、アグニに投影してかなりメリハリを付けて塗っています

飛行機模型の塗装をイメージ

▲エールストライカーの翼部分は、進行方向を意識した筆目にすることで、空気が流れて汚れた雰囲気を表現しています

下地にディアクティブブラック

▲エールストライカーの黒は、メカサフ ヘヴィの下地よりもさらに重くしてみたかったので、ディアクティブブラックを使用しました

青を使って黒を表現

▲真っ黒だと色気がないと思い、ディアクティブブラックの上からティターンズブルー2を塗り、その上からティターンズブルー1を筆塗りしました

マットな黒になります

▲ディアクティブブラックは炭のような黒になります。ここからさらに色の深みを足していきます

青は暗い影色になる!

▲そこでパーツの中央にティターンズブルー2を塗ります。この上からティターンズブルー1を塗ると、なんともツヤのある黒に見えるのです

下地の青を透かします

▲ティターンズブルー1を塗ります。下地の青を塗り潰してしまうと意味がないので、透け感を意識して塗り重ねます

黒の塗装完了!

▲さまざまな方向に動く高出力スラスターだけに、表面の雰囲気を使い込まれたトムキャットのようなざらっとした塗面に仕上げてみました

半光沢スプレーでコート

▲すべてのパーツの塗装が終わったら「水性プレミアムトップコート 半光沢」で塗料をコートします

ランチャーストライカーだけスミ入れする!

▲メリハリをかなり強くしたランチャーストライカー。このメリハリをマイルドにするためにスミ入れします。スミ入れはピンウォッシュともいわれ、ディテール周辺をぼかして馴染ませるという効果もあります

描くようにスミ入れ

▲タミヤのスミ入れ塗料「ダークブラウン」の底に溜まった濃い部分だけを取り出し、ディテールに線を描くようにスミ入れしていきます

周囲にボケ足が残るように拭き取り

▲スミ入れで境界がくっきりしたうえに、周辺にも色味を足すことができます。また、綿棒で拭き取り過ぎないようにすれば、メリハリを整えることができます

センサーはシルバー+クリアーカラー

▲メイン塗装が終わって、缶スプレーで半光沢クリアーを全パーツに塗布。その後、センサー類の塗装に入ります。センサーはスーパーファインシルバーを塗った上から、クリアー塗料を塗ってきらりと光るようにしています
▲OP01にはバズーカとグランドスラムも付属します。これぞ男の子のロマン! という武装マシマシな迫力あるスタイルが楽しめますよ!
▲OP01とOP02の武器をすべて塗装した状態。バズーカやライフルは、ジャーマングレーの513、514、515の3色をカラー番号の順番どおりに塗っています

清水圭の“水性ホビーカラー筆塗り”の衝撃。プラモがさらに大好きになった

──フミテシさんって筆塗りが好きだったんですか?
フミテシ(以下フ):めちゃくちゃ苦手で、むしろ嫌いでした。なんでもマスキングしてエアブラシ塗装してましたよ。でも、結婚して家庭も持って環境が変わったら、今までのようなスタイルでプラモを楽しむのが厳しくなったんです。

──それで思いっきりスタイルを変えたんですか?
:はい。まずは臭いの強いラッカー塗料から離れてみて、さまざまな水性塗料を使ってみたんです。その時に「シタデルカラーの筆塗り」、ウォーハンマーに出会いました。深いディテールの模型をシタデルカラーを使った筆塗りだけで1体完成させることができた時に、僕の新しい模型ライフがスタートしたと思います。さらにウォーハンマーを塗ると、細かいディテールを塗る所作を体が覚えてくれて、違う水性塗料を使って異なる模型を塗ってもいい感じに塗れるようになるという、なんだかドラ●ンボールの修行の成果みたいなのも得られて、さらに筆塗りが楽しくなりました。

──そこから、シタデルではなく水性ホビーカラーがメインになったのは理由があるんですか?
:清水圭さんが塗った、筆塗りトライブの第1回目の作例「リガード」がきっかけです。リニューアル後の水性ホビーカラーは、エアブラシ塗装・筆塗りの両方で使っていたのですが、清水さんの水性ホビーカラー筆塗りを目の前で見て「こんなにかっこよく塗れるのか!」と衝撃を受けたと同時に、水性ホビーカラーを信用できるようになりました。工具とか塗料って、信頼してあげるとちゃんと応えてくれるのかも? って思いました。『ガンダムSEED』のMSも、エアブラシ塗装だけではなく、こうやって筆塗りを信じて仕上げてみるとすごくかっこよくなると体験できたのが今回最高に嬉しかったです。宇宙世紀、オルタナティブガンダム、筆塗りはどんなガンプラでも楽しめる可能性を秘めているんだな……、と感じたので、これからのプラモライフがさらに楽しくなりそうです!

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “エントリーグレード”ストライクガンダム & オプションパーツセット ガンプラ01(エールストライカー) & オプションパーツセット ガンプラ02(ランチャーストライカー &ソードストライカー)使用

GAT-X105+AQM/E-YM1 パーフェクトストライクガンダム

製作・文/フミテシ

Ⓒ創通・サンライズ

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フミテシ

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