HOME記事キャラクターモデル「ブロムリー アイバン DT2」劇中登場のホバートレーラーをダグラムに合わせたビッグスケールでスクラッチ!【太陽の牙ダグラム】

「ブロムリー アイバン DT2」劇中登場のホバートレーラーをダグラムに合わせたビッグスケールでスクラッチ!【太陽の牙ダグラム】

2024.06.16

ブロムリー アイバン DT2【スクラッチビルド 1/35】●竹内陽亮  月刊ホビージャパン2024年7月号(5月24日発売)

竹内陽亮スクラッチビルド作例「ブロムリー アイバン DT2」左側面

ダグラムに合わせてGet truth版ブロムリー アイバンを1/35ビッグスケールでスクラッチ!

 ダグラムを運搬するホバートレーラー「ブロムリー アイバン DT2」。TVでも同様の役割を果たしたサポートマシンだが、Get truth版は形状、機能ともに大きく異なる。タイヤに代わるホバーユニットによるアグレッシブな機動力、アームユニットを多数搭載し、ダグラムの安定した運搬はもちろん、パーツの接続作業までも独自に行えるなど、Get truth版ならではの活躍を見せる。作例は1/35ダグラムに合わせて同スケールでスクラッチ。全長50cmを超える超大型モデルを、木材や金属パーツなどの異素材をフル活用して立体化。横にするとリニアカノンを含めて全長30cmを超えるダグラムを、劇中のようにさまざまな状態で搭載できるフルアクションモデルとして完成させている。

竹内陽亮スクラッチビルド作例「ブロムリー アイバン DT2」右側面
竹内陽亮スクラッチビルド作例「ブロムリー アイバン DT2」全長57cm比較
▲1/35スケールにしておよそ全長57cm。月刊ホビージャパンを横に並べて2冊分ほどの長さとなった。後ろに並べた1/35ダグラムが小さく見える
竹内陽亮スクラッチビルド作例「ブロムリー アイバン DT2」ダグラム未搭載の状態
▲ダグラム未搭載の状態。底面には金属メッシュを貼り付けて、縞鋼板のような仕上げにしている
竹内陽亮スクラッチビルド作例「ブロムリー アイバン DT2」コミックス1巻の中盤で見せた胴体と右腕(しかも倉庫で見つけた油圧カッターアーム装備)のみのダグラムを搭載した状態
▲コミックス1巻の中盤で見せた胴体と右腕(しかも倉庫で見つけた油圧カッターアーム装備)のみのダグラムを搭載した状態。劇中同様、しっかりとアームで固定されている
竹内陽亮スクラッチビルド作例「ブロムリー アイバン DT2」コミックス2巻冒頭の油圧カッターアームを装備したダグラムを搭載した状態
▲コミックス2巻冒頭の油圧カッターアームを装備したダグラムを搭載した状態
竹内陽亮スクラッチビルド作例「ブロムリー アイバン DT2」4基のホバーユニット
▲4基のホバーユニットは塩ビパイプや木材を組み合わせて製作し、シリコーンで型取りしてレジン複製し4個揃えている。本体へは軸で差し込んでいるだけなので、左右にスイングも可能
竹内陽亮スクラッチビルド作例「ブロムリー アイバン DT2」メインアーム
▲メインアームは金属パーツとビス止めにより、保持力を確保しつつ、劇中ではまだ見ぬデッキアップが可能となっている
竹内陽亮スクラッチビルド作例「ブロムリー アイバン DT2」製作途中
▲製作途中のほぼ塗装前の状態。ベースに木材を使い、デッキアップ用のアームに金属パーツを使っている以外は、ほぼプラ板の組み合わせであることが分かるだろう
竹内陽亮スクラッチビルド作例「ブロムリー アイバン DT2」ジャッキアップ
竹内陽亮スクラッチビルド作例「ブロムリー アイバン DT2」ダグラム降車

■祝! 1/35GT版ダグラム発売
まさかの出来事かと思います。令和の時代にダグラムの決定版キットが発売されるとは。プロポーション、ディテールともに申し分ない、まさに「ダグラム」ですね。そんな記念すべきダグラムのビッグスケールキットに花を添えるべく、劇中でダグラムとともに頻繁に登場するサポートマシンの「アイバン」を同スケールにて製作します。
■製作
 設定画や劇中の登場シーンを基に、各部分の寸法を割り出して、バランスを吟味しつつ製作を進めます。さて、全長30cmを超えるダグラムを搭載するとなると、アイバンのサイズは確実に50cm以上となります。大型のモデルとなるので、強度を確保するために木材をベースとして、表面をプラ材で囲う方法で製作します。まずは2cm厚のパイン材を底面の芯材として加工し、両サイドには1.5cm厚の側面板をビス止めして箱組みします。このあたり、もはやプラモデル製作の領域を逸脱しており、工具はノコギリやハンマー、インパクトドライバー、電動サンダーといった建築系のものを多用することとなります。
 基本的な骨格ができれば、2mm厚のプラ板で覆うように仕上げを進めます。基本的にすべてのパーツはプラ板工作で、複数必要なパーツは複製して使用します。側面上部に取り付けるアームは、展開可動できるように加工しました。ダグラムを搭載固定するユニット部分は強度の必要性もあり、金属部材を組み合わせて製作。底面には金属メッシュを貼り付けて、縞鋼板のような仕上げとしました。前後左右に4基あるホバー部分は、塩ビパイプや木材を組み合わせて製作し、仕上げまで進めてから複製して必要数を揃えます。
■塗装
 とにかく大きなパーツが多数あるので、塗装にも工夫が必要となります。パーツを固定するための空き瓶やペットボトル等を多く準備しておき、それらを持ち手として塗装します。塗装は大きな面積を塗るため、缶スプレー等で基本塗装し、そのあとエアブラシで仕上げます。
■なぜにこのような作例を?
 近年、個人的にダグラムに熱くなって、プライベートで旧キットやマックスファクトリー製のキットを楽しんでいるワタクシですが、作例としても何かやれないかなぁと担当者に打診したところ「編集長が、アイバンがあればなぁと言っていました」とのことなので、それは面白そうと感じたため製作を希望しました。…が。Get truth版がこんなに複雑な形状で、しかも1/35スケールとは、この時予想できておらず「吐いた唾はのめぬ」状態となったワタクシであります。しかしながら何事も「できない」とは言わず「どうしたらできるか」と考えるのが信条ゆえ、見境なく突撃する単純思考で初動が肝心、その日のうちに材料となるものを買い出しに材料屋「ホームセンター」に向かうこととなりましたと。

1/35スケール スクラッチビルド

ブロムリー アイバン DT2

製作・文/竹内陽亮


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ⓒ太田垣康男/小学館 ⓒSUNRISE

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