HOME記事スケールモデル航空母艦「赤城」フライトデッキがモデル化!太平洋戦争時に旗艦となった空母のレビュー作例!【ビーバーコーポレーション】

航空母艦「赤城」フライトデッキがモデル化!太平洋戦争時に旗艦となった空母のレビュー作例!【ビーバーコーポレーション】

2024.06.14

日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃 w/ 1/16日本海軍将官フィギュア(初回限定)【ビーバーコーポレーション 1/72】●山田昌行 月刊ホビージャパン2024年7月号(5月24日発売)

山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」

1/72で実現した令和のトラ・トラ・トラ!

 昭和16(1941)年12月8日、零式艦上戦闘機、九七式艦上攻撃機などとともに太平洋戦争の緒戦となった真珠湾攻撃の主役のひとりが、機動部隊の旗艦となった航空母艦「赤城」である。操艦に加えて飛行甲板上の航空部隊の発艦・着艦の指揮を行う空母の艦橋はディオラマの題材としても魅力的だが、ビーバーコーポレーションがタコムなど数社のメーカーコラボレーションによりこの「赤城」艦橋を1/72スケールで完全再現。映画『トラ・トラ・トラ!』などで見られる夜明けの発艦出撃シーンが1/72スケールで体感できる!

山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」裏側から
山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」全体2
▲同スケールのタミヤの零戦二一型、エアフィックスの九七艦攻を飛行甲板に配置するだけで、臨場感あふれるディオラマに。別売のフィギュアを配置してもおもしろい
山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」全体1
▲ベース部分の飛行甲板は高さを持たせており、ディスプレイ時も違和感がない。艦載機は零戦、九七艦攻だけでなく真珠湾攻撃にも活躍した九九艦爆も揃えておきたい
山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」裏側
▲アメリカの「レキシントン」級などとともに当時世界最大級の空母だった「赤城」。1/72スケールとしてもディテールは申し分のない出来だ。前面を防御するために取り付けられたマントレットもパーツで用意されている
山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」艦橋最上面の上空直衛所
▲艦橋最上面の上空直衛所。測距儀、双眼望遠鏡、信号用探照灯などが多数配置され、伝声管、手すり、床面の滑り止めに至るまで精密に再現されている
山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」飛行甲板に面する艦橋右側基部
▲飛行甲板に面する艦橋右側基部。ハワイのオアフ島と真珠湾の地図が描かれた黒板、大小の出入り口、舷窓、通風口や配管類などが実感の高い仕上がりを実現
山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」艦橋前方に配置された前部発着艦指揮所
▲艦橋前方に配置された前部発着艦指揮所。ハイディテールの双眼望遠鏡や7.7mm留式機銃、前方のラッタルや方位測定器なども非常に素晴らしい出来映えだ
山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」製作中の艦橋後部
▲製作中の艦橋後部。発着艦指揮所の周辺にも双眼望遠鏡、7.7mm留式機銃、羅針盤などディテールが満載。床面に立つ多数の伝声管や壁面の機器配管類にも注目
山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」艦橋左側
▲艦橋左側。艦橋の製作では、床面パーツを先に下のフロアに取り付け、その後に床面に取り付ける装備品をセットしていくと、細かなパーツの破損を防げる
山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」羅針艦橋は窓ガラスを取り付けるため組み立て前に塗装
▲羅針艦橋は窓ガラスを取り付けるため組み立て前に塗装しておく。完成後はほとんど見えなくなる内部も、機器類や床面のグレーチングなどを克明に再現する
山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」乗組員のハンモックを丸めたマントレット
▲弾片による被害を防ぐために戦闘前に艦橋前面に多数が取り付けられた乗組員のハンモックを丸めたマントレット。真珠湾攻撃時などに見られる姿を再現できる
山田昌行作例「日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)」艦橋上部に搭載された4.5m測距儀
▲艦橋上部に搭載された4.5m測距儀。その後方には2.5kw信号灯の支柱のステー。方位測定器やマスト類などにワイヤリングを追加するとさらに精密感が増すだろう

空母フライトデッキがモデル化!
 ビーバーコーポレーションからアナウンスされた期待の新製品、1/72空母「赤城」の艦橋および飛行甲板を作ります。この製品はビーバーコーポレーションからの発売ですが、タコムとスノーマンモデルとのコラボ商品です。同時期にボーダーモデルからも同じく1/35での「赤城」艦橋もアナウンスされましたね。

飛行甲板の製作
 説明書ですと艦橋を完成させて最後に甲板に取り付けるようになっていますが、細い手摺りやアンテナ類も多いので、組み立ての途中で甲板にセットするようにしました。そのためまず飛行甲板を仕上げてしまいます。
 甲板はまずMr.カラーのC44タンを全体に塗り、ブラウン系のスミ入れ塗料で味付けしていきます。船体色の部分を塗り分け、白線は付属のデカールを使用しました。この時点で3/4くらいのつや消しでオーバーコートしておきます。

艦橋の製作
 次に艦橋本体の組み立てに入ります。説明書通り順を追って組み立てていきますが、窓類のクリアーパーツがありますので、本体内側を船体色(Mr.カラーC601呉海軍工廠色)で塗っておき、内側からクリアーパーツをすべてセットし、クリアーパーツの部分は両面ともマスキングしておきます。内側のマスキングは塗料の吹き込みの心配がなくなった時点で外します。忘れると外せなくなる危険性がありますので要注意です。側面のパイプ類や装備品を取り付けていきます。
 最下部の組み立てが終わったら船体色で塗装しウェザリングもしてしまいます。説明書の組み立て工程を若干変更して、上部の構造物を作る際、床部分を先に下の階に取り付け、その後でその床に取り付ける装備品をセットしていったほうがパーツの破損を防げます。床面への取り付けにあまり苦労はないのですが、側面に取り付けるパイプ類などはイモ付け部分が結構あるので、しっかりと接着しておきます。細かいエッチングパーツもその都度取り付け塗装しておきます。
 操舵室の部分は平面ガラスを取り付けるので、パーツの段階で両面とも船体色を塗っておきます。最上階も床部分を先に本体に取り付け、その後から装備品を取り付けます。艦橋の側面に出っ張るようなものの取り付けは、艦橋本体を甲板に取り付けてから行うほうがよいでしょう。
 艦橋へのパーツ取り付けが終わったら、最後にマントレットを付けます。取り外し式にしようと思いましたが、接着面の少なさや安定性を考えるとかなり難しそうなので、今回は接着してしまいました。マストの張り線は黒のミシン糸を使用しました。
 塗装は甲板のMr.カラーC44、艦橋本体C601、マントレットC311、ほぼこの3色です。

艦載機の製作
 これだけでは少々物足りないので、飛行機も2機作りました。出撃時の有名な写真がある九七艦上攻撃機と零戦二一型にしました。九七艦上攻撃機はエアフィックス製ですが、「赤城」搭載のデカールが入っていないので、ハセガワ1/72キットから拝借しました。もっとも有名な淵田機とし、第一次攻撃の時は800kg徹甲爆弾装備だったようですのでそれにしました。ただ九七艦攻は魚雷が一番似合うのですけどね。零戦はタミヤ製で、デカールもそのものズバリの赤城のものが付属しますので助かりました。
 本来なら搭乗員や甲板作業員を少し並べたかったのですが、残念ながら手に入らなかったので今回はパスしました。

ビーバーコーポレーション 1/72 スケール プラスチックキット

日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃w/1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)

製作・文/山田昌行

日本海軍 航空母艦 赤城 艦橋と飛行甲板 1941年 真珠湾攻撃 w/ 1/16 日本海軍将官フィギュア(初回限定)
●発売元/ビーバーコーポレーション●9350円、発売中●1/72、約36.0cm●プラキット


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山田昌行(ヤマダマサユキ)

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