HOME記事スケールモデル1985モナコGP仕様の「マクラーレンMP4/2B」がプラッツから再登場!別売りディテールアップパーツも使い当時のマシンを再現!

1985モナコGP仕様の「マクラーレンMP4/2B」がプラッツから再登場!別売りディテールアップパーツも使い当時のマシンを再現!

2024.06.06

マクラーレンMP4/2B 1985 モナコGP ウィナー【プラッツ/BEEMAX 1/20】●一ノ戸晃治 月刊ホビージャパン2024年7月号(5月24日発売)

一ノ戸晃治作例「マクラーレン MP4/2B 1985 モナコGP ウィナー」

McLaren
MP4/2B 1985
MONACO GP WINNER

 ビーマックスのマクラーレンMP4/2B 1985 モナコGP仕様がデカール等一部内容がリニューアルされてプラッツから再登場。今回はプロフェッサー・アラン・プロストが初優勝を手にしたこのマシンを、一ノ戸晃治の製作でご覧いただこう。

一ノ戸晃治作例「マクラーレン MP4/2B 1985 モナコGP ウィナー」俯瞰
一ノ戸晃治作例「マクラーレン MP4/2B 1985 モナコGP ウィナー」右側面
▲カウルはペーパーがけを丁寧に行い、ヒケのないフラットな表面に仕上げた。また、サイドポンツーンのインテークの形状を前から見たときに上下のラインが平行になるように修正している
一ノ戸晃治作例「マクラーレン MP4/2B 1985 モナコGP ウィナー」後ウイング
一ノ戸晃治作例「マクラーレン MP4/2B 1985 モナコGP ウィナー」前ウイング

▲前後ウイングの翼端板は別売のディテールアップパーツセット収録のエッチングパーツに交換。その他、ラジエーター表面やシートベルト、カウルファスナー、サスアームのボルトにも同アイテムのパーツを使用した

一ノ戸晃治作例「マクラーレン MP4/2B 1985 モナコGP ウィナー」左側面
▲タイヤのグッドイヤーのロゴはデカールが用意されているが、今回は別売のディテールアップパーツ付属のステンシルによる塗装で再現した
一ノ戸晃治作例「マクラーレン MP4/2B 1985 モナコGP ウィナー」エンジン周りの配線
一ノ戸晃治作例「マクラーレン MP4/2B 1985 モナコGP ウィナー」サイドポンツーンのラジエーターの配管

▲エンジン周りの配線はさかつうの六角フランジと洋白線で再現。また、サイドポンツーンのラジエーターの配管は立体感に乏しいため、2mmのアルミ線で作り直している

一ノ戸晃治作例「マクラーレン MP4/2B 1985 モナコGP ウィナー」ノーズ部分のリベットモールドは、ピンバイスで彫り込む
▲表面処理によって削り落としてしまったノーズ部分のリベットモールドは、ピンバイスで彫り込むことで表現した
一ノ戸晃治作例「マクラーレン MP4/2B 1985 モナコGP ウィナー」アッパーカウルは取り外し
▲アッパーカウルは取り外しが可能。モノコックのカーボンパターンは別売のディテールアップパーツに付属のデカールで再現している

 今回は久々のF-1で、ビーマックスのマクラーレンMP4/2B 1985 モナコGP ウィナーを製作しております。MP4/2は以前アオシマから発売されていた1984年のイギリスGP仕様の作例を担当した記憶がありますが、今回は1985年のモナコ仕様になっております。どちらもビーマックス製なので基本的な内容は一緒なのですが、一年違うのでモノコックの形状やメーターパネル、電装系のパーツに変更が加えられています。イギリスGP仕様ではバーコードになっていたマルボロのロゴですが、モナコ仕様では外すことができません。キットには大人の事情で当然付属しておりませんので、今回はシュンコー製の別売りデカールを使用しました。
 パーツは全体的に細かいバリやヒケが各所にあるので、確認しやすくするためにランナー状態で軽くサフを吹いたほうがいいかもしれません。モノコックの先端部は特にヒケが目立っていたので厚めのプラ板に#400のペーパーを貼り付けたもので平らに整形。このとき削り落ちたリベットのモールドはピンバイスで彫り込む形で再現しなおしています。直線状にずれなく打っていくのは難しいのですが0.3mmのプラ板に事前に穴をあけたテンプレートを作っておき、これをパーツに貼り付けて作業することでミスを防ぐようにしました。モノコック下部にはパーティングラインの段差もあるのでここも消す作業をしています。素材が柔らかいプラなので切削作業は比較的容易でした。コックピット前のロールバーに丸い穴が開いていますが、抜きの関係上楕円形になってしまっているので0.3mmのプラ板を埋め込んで真円にしておきました。ここは目立つのでやっておきたいポイントですね。モノコックはほぼ全面にカーボンパターンのデカールを貼って仕上げますがデカールはとても扱いやすくソフターを使っても溶けることもなくパーツに馴染んでくれました。パーツの表面には凹凸のモールドが入っていますが、実際にはここまでデコボコしてはいないのでデカールの貼りやすさを考えると平らに整形してもいいかもしれませんね。
 アッパーカウルとノーズは分割されていますが、ぴったり合わせるのが難しく、分割する意味もあまりないように感じたのでここは一体化して分割ラインを彫りなおしています。サイドパネルとアッパーカウルの接合ラインも所々に隙間ができるのでパネル側のふちにパテを盛って修正しています。アッパーカウルはサイドポンツーンのインテークの形状が外側のほうが高く台形になっていたので前から見たときに上下のラインが平行になるように修正しました。
 ラジエーターのクーリングラインはやはり抜きの関係で片面のモールドになっていたので、切り落として2mmのアルミ線を使って作り直しました。ジョイントはハセガワのつや消し黒フィニッシュを貼っています。エンジンのオイルポンプとギヤボックス周辺のラインはさかつうの六角フランジと0.7mmの洋白線、熱収縮チューブで再現。フロアとサイドカウル内側の遮熱シートはキット付属のアルミシールを貼りましたが硬くてなじみにくくフィットしませんでした。メタルックはどこも品切れ状態で入手しにくくなっていますが、タミヤからちょうどアルミシートが発売されるようなのでそれを使うのが最適解かもしれませんね。
 塗装はGSIクレオスのGXクールホワイトをベースに赤はGSIクレオスの蛍光レッドと3番のレッドを1:1で混ぜ、クリアーを少し足して作っています。クリアーを混ぜるのは蛍光レッドが乾燥するときに稀に起こるひび割れを防ぐためなのですが気休めでいつも入れています。

プラッツ/ BEEMAX 1/24スケール プラスチックキット

マクラーレン MP4/2B 1985 モナコGP ウィナー

製作・文/一ノ戸晃治

マクラーレン MP4/2B ’85 モナコGP ウィナー
●発売元/プラッツ、販売元/BEEMAX●6380円、発売中●1/20、約22cm●プラキット

マクラーレン MP4/2B ’85 モナコGP ウィナー用ディテールアップパーツ
●発売元/プラッツ、販売元/BEEMAX●3960円、発売中●1/20


\この記事が気に入った方はこちらもチェック!!/

 80年代当時を再現 

プラッツ/BEEMAXより1/12「ロータス 99T」野本憲一氏のコダワリをたっぷり詰めて80年代当時を再現して製作!

プラッツ/BEEMAXより1/12「ロータス 99T」野本憲一氏のコダワリをたっぷり詰めて80年代当時を再現して製作!

 80年代F1ブームの絶頂期を象徴するマシンのひとつ、ロータス 99T。これを待望の1/12スケールで再現するということでカーモデラーの注目を集めていたプラッツ/BEEMAXの[…]

 激闘を勝ち抜いた優勝車 

24時間耐久レースの優勝車「アウディ R8 LMS EVO」を付属の大判デカールとエッチングパーツで完成度を高める

24時間耐久レースの優勝車「アウディ R8 LMS EVO」を付属の大判デカールとエッチングパーツで完成度を高める

Audi R8 LMS EVO NURBURGRING 24H 2019 WINNER 世界屈指の難コースとして知られるニュルブルクリンクサーキットで毎年開催されてきた24時間レース。2019年のレースで[…]

この記事が気に入ったらシェアしてください!

一ノ戸晃治(イチノヘコウジ)

オススメの書籍

月刊ホビージャパン2024年7月号

ご購入はこちら

ホビージャパンエクストラ vol.16

ご購入はこちら

ノモ研特別編 極上カーモデルの作り方

ご購入はこちら
PAGE TOP
メニュー