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『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』ソフト先行発売も! 半田健人×芳賀優里亜による「ファイズ・リマインド Vol.5」レポート

2024.06.10

取材・文・写真/櫻井宏充

 2024年5月25日(土)に東京・秋葉原 from Scratchにて、『仮面ライダー555』20周年記念イベント「仮面ライダー555 ファイズ・リマインド Vol.5」が開催され、半田健人、芳賀優里亜が登壇した。

 本イベントは、『仮面ライダー555』20周年にして初の、“半田によるファイズイベント”として1月20日(土)から開催。東映ビデオ株式会社とのタッグにより、会場でのTVシリーズ上映が実現し、TVシリーズの“リマインド”=再確認をテーマに全50話の中から主要となる回をピックアップして、半田がゲストと共に生コメンタリーを行うというイベントとなっている。

 Vol.1から毎回チケットが売り切れと好評を博しており、5回目の開催となる今回は、主人公・乾巧を演じる半田と、園田真理役の芳賀が出演し、声優の篠原夢(株式会社アルディ所属)を司会として、本編の中からある1話をピックアップして振り返りつつ、気になるポイントで映像にストップをかけてコメントを行うスタイルの生コメンタリーや、観客からの質問コーナー、特典会などを行った。

▲CSMカイザフォンXXの展示もされた

 今回のイベントの目玉の一つが、東映ビデオ株式会社の物販でVシネクスト『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』特別版Blu-ray/特別版DVDが先行特別販売され、購入商品に半田のサインがもらえるというもの。開場と同時に物販には、『パラダイス・リゲインド』のBlu-rayとDVDを求める熱心なファンによって長蛇の列ができるなど、開演前から早くもファンの熱気が会場に満ちていた。

 いよいよ開演となると、大きな拍手に迎えられて半田が登場。5回目の開催ということで、半田は「『仮面ライダー555』に縁深い“5”という数字なので……」と意味ありげな言葉から、「だからといって何もないんですけども(笑)」と挨拶して開場の笑いを誘った。

 続いて、半田の紹介でゲストの芳賀が登場。芳賀は、今回の生コメンタリーのエピソードを第20話「美しき刺客」でリクエストとした理由について、「草加(雅人)くんが入ってきたことによって、ちょっと重いシーンが結構あったんですけど、この話は草加くんがちょうどいなくなって、楽しいシーンとか、いつもの食卓のポップなシーンが戻ってきて、すごく楽しかったなっていう思い出があるんです(笑)。それと、(我謝)よしか(出演当時は「加藤美佳」名義)と初めて2人で絡んだのも確かこの回だったからです」と説明した。

 そのいじられた草加に対して、半田は「誤解がないように言っとくけど、僕たちは村上幸平さんのことは大好きで、草加雅人が嫌いなだけなんです(笑)。草加はトラブルメーカーだけど、村上さんは役に入り切っているだけだから」と草加を演じる村上をフォローしつつ、「放映当時、村上さんは役の向上につなげようと東映公式のWEB掲示板をチェックしていたそうなんですけど、そこで草加雅人がどうも皆さんによく思われてないと知って、深刻だったそうですよ(笑)」と裏話を披露した。

 そしてオープニングトークに続き、生コメンタリーがスタート。まずはOPの撮影について、JAC(現JAE)の橋本恵子から20年ぶりに当時のカメラに入っていた映像が送られてきたという半田は、「そこにOPのシーンがあったんですよ。丸くて大きいターンテーブルに僕が立ったまま回されている映像があって、だけど、それを見てもOP撮影のことを思い出せなかった(笑)」と苦笑いを見せた。さらに、真理が巧を散髪するシーンは石神井公園という話や、OPの撮影は第1話や第2話の撮影中に行われたなどの撮影秘話が語られた。

 次は、クリーニング店での巧と真理、そして菊池啓太郎による3人の長回しのシーン。シーンのテンポや長回しから石田秀範監督の演出であると半田と芳賀が話す中、巧が啓太郎に時給100円と言われているところで、半田が「この人(啓太郎)、ブラックですよ」とツッコミを飛ばすと、芳賀も「相当ブラックです(笑)」と相槌を打って、観客も爆笑。さらに真理が巧に時給20円と言い放つところで、さらなる笑いが起こった。

 クリーニングを受け取りに来たピザ屋の店長へ啓太郎が会話するきっかけとして、店長が紙袋をグチャグチャにする演技について、芳賀が「こういう演出って石田さんなのか気になる」と話すと、半田も「石田さんはそういうのが多いよね。台本も現場で結構変えていたよね」と振り返り、そこから『仮面ライダー555』を担当した石田と、田﨑竜太、長石多可男ら監督の話へ。

 3人の演出について、半田は「田﨑さんと長石さんも違うし、長石さんと石田さんも違う」と語り、「東映の人じゃなくて、テレビ朝日の局で普通のドラマを撮っている田村(直己)監督も出張してこられていて、田村さんも違った。田﨑さん、長石さん、石田さんは映画的な監督なんだけど、田村さんはもう本当に局のディレクターという感じで、指を鳴らしてね」と思い返すと、芳賀も「そうそう(笑)。当時、みんなで言っていたよね。カット・バックの時とか、説明する時に指パッチンがすごい(笑)」と同じく思い返していた。

 さらに田村監督のライダー愛について、半田が「仮面ライダーがすごく好きで、それを自分が撮れるということで燃えすぎちゃって、アクションについても意見を出し始めていた」というエピソードを語った。

 話題が敵役の衣装についてとなると、芳賀は「『仮面ライダー555』の時期ぐらいまで、いわゆる敵も敵っぽい衣装というより、わりとナチュラルなイメージがあるけど、最近はわりと衣装とかも凝ったりとかして、“ザ・悪”とわかりやすい衣装を着ていて、またちょっと違ってきているのかな」と違いを感じているとコメント。そこから現在TVで放送中の『仮面ライダーガッチャード』で、芳賀の夫である鎌苅健太が演じている悪役グリオンについても、「もう悪っぽい感じの衣装ですよね(笑)」と話すと、グリオンがルービックキューブを常に持ち歩いていることに関して、「なんかルービックキューブが家にあって、すごいカチャカチャやっていたんですよ。でも最初は知らなかったから、急にどうしちゃったんだろうって思ってた(笑)」とエピソードを明かした。

 コメンタリーは、そこからラッキー・クローバーの集まるバー「クローバー」のシーンへ。半田が『仮面ライダー555』の撮影で行ったという港区乃木坂に実在するというバー(現在は閉店している「deep blue tokyo」)でのロケについて話題にすると、芳賀は一度も行けなかったことを残念がっていた。また、そのシーンに登場していた村上峡児役の村井克行に対して、半田は「村井さんって全然雰囲気が違うよね」と話を振ると、芳賀も「すごく優しい」と返し、続けて半田は「なんかカジュアルだよね。役と一番解離しているのは村井さんかもしれないな」と語った。

 そして、芳賀が第20話を選んだ理由の一つである真理と長田結花の料理シーンとなると、芳賀は「料理は、実家暮らしだったからそんなに作るわけじゃないけど、ある程度の物を切ったりとかはできたかな。このシーンも石田さんに『もう慣れている感じで切れ』って言われてた」と笑顔で振り返った。さらに、「すごく覚えているのが、真理っていろんな男の人に対してはわりとガツガツ行っていたじゃない。だけど、こういう女の子に対してどういう風な距離感でいるんだろうというのは、悩んだんだよね。ちょっとか弱いというか、そういう男の人とはまた違った声の接し方とか、敬語もちょっと入り交じっているんです。だから、そこは意識しました」と役作りの苦労を明かした。

 その演技について、半田が「ここの真理はすごくリアリティがあって、それを引き出している石田監督もすごいよね」と絶賛すると、芳賀は「石田さんからは素っぽい感じでと言われていました」と答えながら照れ笑いを浮かべていた。

 そして、このシーンの裏話として、芳賀は「実は後半につれて結構アドリブで喋っているんですよ。特に最後のワンカットはめっちゃ2人で爆笑しているんです。それで、撮影していた時にこれ終わりで、木場(勇治)さんと海堂(直也)と結花のシーンがあったのね。だから、シーン終わりのちょっと前に現場に2人が入っていて、奥のソファーで、いっちゃん(泉政行)とカラハッシー(唐橋充)が見ていたんです。それで最後のアドリブから爆笑しているシーンをカラハッシーが見ていて、本番終わった後に、『お前ら本番中なのに何、ふざけてんの?』と言ってきたんですよ(笑)。アドリブでちょっとツボに入って、素で笑っているんだと思ったらしくて、1人ですごく慌ててた(笑)」と披露。実際に、真理が海堂について「バカのかたまり」と称するところで、芳賀が「これがアドリブです」と解説すると、会場も笑いに包まれた。

 巧、真理、啓太郎の食事シーンに画面が移ると、巧が箸を落とした時に半田が「後ろに注目!」と言うと、真理が足で足をかきはじめて、会場からも笑いが巻き起こった。この演出に、半田は「これ石田さんだ。覚えてるよ」と思い返すと、芳賀も「私も覚えてる」と同調。話題は石田監督の演出についてとなり、半田は「最後の巧の『箸、洗おうっと』は石田さんが台本に付け足したと思う。石田さんはそういう脚色が多いんだよね」と解説すると、芳賀も真理がご飯を食べていて、啓太郎が見るシーンあったじゃない。あれは『真理、ご飯可愛く食べろ』みたいに言われてた(笑)。ご飯を可愛く食べるってどういうこと? みたいになって、難しい注文だったな」と振り返っていた。

 そんな石田演出について、芳賀は「真理には多かった。足をかいてとか、ちょっと転んでとか。結花と啓太郎がラブラブしているのを見た後に、階段で転ぶ(第44話「最後のメール」)演出も石田さん」と思い返すと、半田は「僕はあんまり芝居の演出はなかったかな。でも、草加がファイズアクセルを持ってくる直前にオルフェノクに追われてブロックにつまずいて転ぶ芝居は珍しく何回もやらされた。こけ方が下手だって(笑)」と懐かしんでいた。その転び方について、芳賀は「啓太郎はうまいよね(笑)」と振ると、半田も「啓太郎はうまい。プロのこけ師だから(笑)」と同調し、観客も大爆笑。

 そしてピザ屋のシーンとなると、入り口の後ろ姿の男性が誰かというクイズを芳賀が出題。半田が、「助監督の柴﨑貴行」と答えて正解するが、「クイズを出されたから分かったけど、初めて知った」と驚いていた。ライオトルーパーとしてもカメオ出演している柴﨑に関して、芳賀は「流星塾の1人としても写真で出てくるよ」とさらに明かすと、半田からの「それは出すぎじゃない?」とのツッコミに、会場の観客もどっと沸いた。

 そして、生コメンタリーが終了し、続いて会場に集まったファンたちからの質問コーナーが開始。

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