HOME記事キャラクターモデルイングラムをお手軽仕上げ!フィギュアを手早く魅せるように塗っていく時短テクニックも紹介【機動警察パトレイバー】

イングラムをお手軽仕上げ!フィギュアを手早く魅せるように塗っていく時短テクニックも紹介【機動警察パトレイバー】

2024.05.23

キャラクターモデルの“神レシピ”/泉野明 with アルフォンス【マックスファクトリー 1/20】 月刊ホビージャパン2024年6月号(4月25日発売)

メカとフィギュアが魅せる最高の景色をキミの手で塗ってみよう!

 スケールモデルやガンプラ、キャラクターモデルのキットをさまざまな便利テクニックを活用して完成させていく本連載。今回は、アニメ『機動警察パトレイバー』より、主人公「泉野明」とハンガーに佇むAV-98イングラム1号機「アルフォンス」胸像を1/20スケールでビネット仕立てのプラモにした「PLAMAX MF-75 minimum factory 機首コレクション 泉野明 with アルフォンス」をテーマに、成型色を活かしたロボットプラモの楽しみ方と、染め塗りで手早くフィギュアを塗っていくテクニックをご紹介します。ぜひこの方法を参考に、キットの良さをさらに引き出してみてください。

POINT

1/イングラムには「水性プレミアムトップコート 光沢」を塗ってみよう!
2/クリアーパーツを筆塗りだ!
3/フィギュア塗装は染め塗りが便利
4/染めた後に本塗りへ!


イングラムの外装は「光沢」を吹くだけで最高の仕上がりになります!

 本キットは6色の成型色で色分けされています。イングラムはセンサーの色以外はほぼ色分けがされているので、このプラスチックの色を活かさない手はないです。お手軽に硬質な光沢になる「水性プレミアムトップコート」を外装に吹いてみましょう。それだけで下の写真のような仕上がりになります。しかもランナーにパーツがついた状態のまま吹いて、組み立てるだけでOKです。

▲こちらがキットのランナー。白、黒、グレーとプラスチックの色でほぼ色分けされています。フィギュアは白成型。なので、メカは成型色活かし(ハンガーも成型色を活かします)でフィギュアは塗装仕上げというプランで攻めます

キミにもできる! お手軽イングラム仕上げ

▲外装パーツがついたランナー状態に「水性プレミアムトップコート 光沢」を吹き付けます。その前にパーツについたゴミやホコリをブラシで払います
▲20cmくらい離して、さまざまな方向から塗料を吹き付けてください。全体が濡れるくらい吹き付けて、しっかりと乾燥させるのがポイントです
▲ボディの白と黒に注目! このようにピカピカの仕上がりになります。光沢スプレーをプラスチックに吹き付けるだけでここまできれいな仕上がりになるのです
▲胸部のダクトは、ファレホから発売されている染め塗り塗料「エクスプレスカラー」のホスピタラーブラックを塗ります
▲エクスプレスカラーは薄めに希釈されているので、スミ入れ感覚で塗装できます。ダクトのようにディテールが細かい部分も塗料を流し込むことで、塗膜を薄くきれいに塗り上げることができます
▲ホスピタラーブラックは青みが強い黒。なので奥まったパーツに塗ると自然な影色な雰囲気になってオススメです

クリアーパーツを攻略だ!

▲頭部のセンサーは、クリアーグリーンにクリアーブルーが配色されます。これを水性塗料の筆塗りで攻略。ここも染め塗り塗料の「エクスプレスカラー」が活躍します
▲まずは内側のパーツを銀で筆塗り。銀を塗ることで、クリアーパーツの奥でメカディテールがきらりと光ります
▲エクスプレスカラーは、クリアーパーツの上から塗ると透けます。この性質を活かせば、さまざまなセンサー塗装に活用できます。塗る時はパーツの内側から塗るようにします。テストした結果、バイザーのグリーンはトロールグリーン、額の水色はテンプラーホワイト、黄色はインペリアルイエローを使用しました
▲レイバーの特徴でもあるシーリング関節。キットのディテールが素晴らしいので、ツヤ消しスプレーを吹くだけでこの仕上がり。この後、シタデルカラーのシェイド「ナルンオイル」を塗ってディテールを引き締めました
▲左肩のメカフレームは、ガンメタルでドライブラシ! きらりと光るメカパーツは模型全体のアクセントにピッタリ
▲シタデルカラーのナルンオイルをディテール部分に流し込めば完成
▲肩の軸の他に、周辺のフレームにも同じ塗り方をしています

フィギュア塗装は染めてから本塗りしてみよう!

 泉野明のパーツの成型色は白1色。どんな色も受け入れてくるキャンバスです。ですので、思いっきり塗装を楽しんじゃいましょう! 今回は各指定色より一段暗い色で染め塗りし、その後に指定色を乗せていく塗り方をしていきます。こうすることで手早く全体が塗れる上に陰影表現も簡単に施せます。

▲いきなり黒く塗るんかい! って思いますよね。黒で塗っておくことで、奥まった部分や筆が入りにくいところが「影」として人間の目に認識され、目立たなくなります
▲上方向から白を吹きかけるようにエアブラシで塗装。奥まった部分の黒は塗り潰さないようにしています。塗り潰すと白成型色のままと一緒になってしまいます
▲肌の下地はピンクを塗ります。この上からフレッシュを塗装していきます
▲お好みのフレッシュで良いですが、作例はファレホのフェアリーフレッシュを塗ったあとに、ファレホのハイライトスキンを塗って仕上げています
▲染め塗り塗料は白い下地色の上から塗ることで、模型の凹凸に流れ込むようにして表面が染まっていく塗料です。ここではシタデルカラー・コントラストのグリフハウンド・オレンジ、ウルトラマリーンズ・ブルー、スペースウルフ・グレイを使って服の1色目を塗ります。ポイントは指定色より1段暗い色を選択することです
▲さっとひと塗りするだけで、ジャケットの凹凸に流れ込むようにして染まっていきます。大きくはみ出してしまったら、お手持ちの白で塗りつぶせば解決できます
▲パンツのブルーを染めます。同じ箇所を何度も塗ると、乾燥していない塗料がぐちゃぐちゃになり、シミができます。薄く広く染めるように塗っていきます
▲5分ほど、こんなにも塗膜が薄くきれいな塗装を筆塗りで楽しめるのが、染め塗りの特徴です。染め塗りで塗り分けのアタリがほぼできました
▲メインカラーが明るいオレンジやブルーなので、濁らせたくありません。だから下地色を染め終わったあとに、スミ入れを兼ねたシェイドを流します
▲髪の毛はシタデルのモーンファング・ブラウンでベタ塗りしていきます
▲1色目の塗装が終わった状態。ここから指定色を塗っていきます
▲下地の暗い色を完全に隠蔽しないように塗っていきます。オレンジはシタデルカラーのトロール・スレイヤー・オレンジを使用しています
▲ブルーはシタデルカラーのマクラーグブルーを塗装
▲靴やヘルメットの細部などを塗り分けていきましょう
▲髪の毛はベタ塗りのままだと寂しいので、髪のディテールに合わせて一段明るいブラウンを塗り、グラデーション塗装を施しました
▲最後に瞳のデカールを貼ります。キットには瞳のデカール予備がたくさん入っていますので、気楽にチャレンジできるのが嬉しいです

蛍光灯を光らせてみよう

▲ハンガーの裏に彫刻された蛍光灯が素晴らしいです。ここを塗装で光っているように見せてみましょう。まずは白を塗ります
▲次に下の白が透けるくらいに希釈した黄色をひと塗りします。白を完全に隠蔽して黄色い棒にしないようにしてください
▲次に蛍光灯の光が周辺を明るくしている様子を表現するために、先ほど塗った黄色や白を蛍光灯周辺にドライブラシします
▲最後に蛍光灯や蛍光灯周辺の光に白のハイライトを入れて、メリハリを強くしたら完成です
▲完成! 染め塗りは陰影表現や塗り分けのアタリをつけるのにとっても便利。塗り分け箇所が明確になると、いつもよりも早く丁寧に塗り上げることもできるのでオススメです!

マックスファクトリー 1/20スケール プラスチックキット PLAMAX MF-75 minimum factory 機首コレクション

泉野明 with アルフォンス

製作・文/むっちょ

PLAMAX MF-75 minimum factory 機首コレクション 泉野明 with アルフォンス
●発売元/マックスファクトリー、販売元/グッドスマイルカンパニー●13200円、発売中●1/20、約21cm(アルフォンス)、約8cm(泉野明)●原型製作/シャイニングウィザード@沢近(マックスファクトリー)

ⒸHEADGEAR

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むっちょ

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