HOME記事ガンダムほぼ1/1スケール!? 未知の技術「サイコフレーム」をスクラッチで再現!劇中でも重要な役割を果たした「オーバーテクノロジー」がまさかの立体化!

ほぼ1/1スケール!? 未知の技術「サイコフレーム」をスクラッチで再現!劇中でも重要な役割を果たした「オーバーテクノロジー」がまさかの立体化!

2024.05.19

サイコフレーム【スクラッチビルド】 月刊ホビージャパン2024年6月号(4月25日発売)

モビルスーツの可能性を広げた未知の技術をスクラッチで再現

 映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』にて、アナハイム・エレクトロニクス社の技術者であり、νガンダムの開発責任者でもあるオクトバー・サランから、ラー・カイラムに送られたサイコフレームの試料。劇中でも重要な役割を果たし、後々のモビルスーツ開発に大きな影響を及ぼしたともいえるこのオブジェクトを六笠勝弘がスクラッチで製作。正確な大きさが不明なので、あくまで映像から読み取れる範囲ではあるが、ほぼ1/1スケールを想定したサイズになっている。

▲外寸は縦18cm×横16cm×奥行4.1cm。外板の厚みは3mm、インナーは内板2mm、クリアー部は3mm。外板および内板はプラ板で、クリアー部は蛍光アクリル板を使用。内部に仕込んだLEDで発光が可能だが、ブラックライトを当てることで、クリアーのスリット部分も光って見えるようになる
▲月刊ホビージャパンと並べてみると大きさが分かりやすいだろう
▲映像を観ると側面のスリット部分だけでなく、天面と底面にも開口部があるのが確認できるので、こちらも再現
▲劇中でチェーンが携行するときのベルトも製作した

 HOW TO BUILD PSYCHO FRAME

▲型紙に図面を引いて、それをプラ板に貼り付けて切り出す
▲外板および内板は切り出した1mmプラ板を、外板は3枚、内板は2枚重ね、プラ用接着剤(通常と流し込みを併用)で貼り合わせる
▲外板はずれないように治具を使用して箱状に組み立てる
▲インナー内側の空間に収まるようにLEDの配線を組み合わせる
▲インナーは内板とクリアー部を交互に重ねていき、M2の皿ビスで固定する
▲底部側面のパネルは着脱可能で、インナーをスライドさせて内部に収納できる。スイッチもインナー内部に収納されている

 約1/1スケールのサイコフレームを製作しました。といってもMSに組み込まれたフレームではなく、チェーンさんが持っているT型のアレです。試料として送ってもらったにしても、こんな夢のような複合素材を所持できるなんて羨ましすぎるぞ、チェーンさん!

■サイコフレーム
 まずは資料集めです。サイコフレームとはどんなものなのか『逆襲のシャア』の映像で確認します。個人的な見解ですが、内部のレイヤーフィンがサイコフレーム素材で、外板はガンダリウム合金と解釈。外板と内板はアルミ材を削って金属らしくしたかったのですが、納期や費用面でプラ板積層で製作することになりました。インナーの凹部分は発光ギミック用に蛍光アクリル板を使用しています。3mmアクリル板は厚みがあってきれいに揃えて削ることができないので、フライス加工を外注しました。

■塗装
 金属素材と想定してメタリック塗装で進めます。外板はMr.カラー スーパーメタリック2シリーズのスーパーチタン2を使用。インナーは黒サフの上からパールシルバーを重ね塗りしましたが、もう少し“サイコ度”を強めたかったのでパール系塗料でコートしています。

■塗装レシピ
下地=ファインサーフェイサーL(ライトグレー)、Mr.フィニッシングサーフェイサー1500 ブラック
アウター部=Mr.カラー スーパーメタリック2 スーパーチタン2
インナー部=Mr.クリスタルカラー ターコイズグリーン、ガイアカラー パールシルバー

■終わって…
 UV対応のLEDにしたかったのですが、光量が足りませんでした! なので、超明るい白色LEDに変更しています。さらにブラックライト対応のアクリル板を使用することで、ブイ〜ンと光るようにしました。

ノンスケール スクラッチビルド

サイコフレーム

製作・文/六笠勝弘

ⓒ創通・サンライズ

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六笠勝弘(ムカサカツヒロ)

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