カメラ初心者必見!! スマホでお手軽 カメラでしっかりガールズプラモをかわいく魅せる写真ワザ
2024.02.14ガールズプラモの楽しみ方のひとつ「写真撮影」。自慢のうちの子を共有したい! かわいく写真におさめたい! と思い写真を撮ってみるも、思ったように上手く撮れないこともしばしばあるのではないでしょうか。本連載ではスマホで手軽に、カメラでしっかり、あなたのガールズプラモをかわいく魅せる写真ワザをご紹介します。
撮影/葛貴紀(井上写真スタジオ)
解説/大松耀久(ホビージャパン編集部)
目的に合わせて撮影してみる
ここぞというときにバシッと決めた写真が撮りたい! そう思うも、何をどう撮影すればいいか分からない。そんなときは撮影する目的を絞ってみるのもいいのではないでしょうか。
今回は
●その1 形状を見せる
●その2 決めカットを撮る
のふたつの切り口から撮影ワザをお伝えします。
まずは知ってほしい!
撮影を左右する
たった3つの基本要素
どんなカメラでも、大きく分けて3つの要素
「絞り」
「シャッタースピード」
「ISO感度」
で写真が映し出されています。
まずはその基本の要素の解説です!
絞り
絞りとはレンズ内にある機構で、明るいところや暗いところで瞳の大きさが変わるように、カメラに取り込む光の量を制御する役割があります。
また、絞る量に応じてピントが合う範囲が変化します。値は「F」で表され(一般的な短焦点レンズだとF1.8~F22)、その数値が大きいほど取り込む光が少なくなりますが、代わりにピントが合いやすくなります。
シャッタースピード(SS)
シャッタースピード(以下SS)とは文字通り、シャッターが開いてから閉まるまでの時間を指します。SSを速く設定すれば動くものを止めたような写真が取れますが、光を取り込む量が減るので写真は暗くなります。
ただ、プラモは基本動かないので三脚を構えればシャッタースピードはいくらでも調整することができます。
ISO感度
ISO感度とはデジタルカメラが光をとらえる能力を表す値です。数値を上げれば光を取り込む量が上がり写真は明るくなりますが、代わりに画像にノイズが発生します。
編集部ではしっかり三脚を構えて撮影するため、光の量も調節できるので、一番写真のクオリティが高くなるISO-100でよく撮影しています。
まずはこの3要素を理解していれば基本的なカメラの使い方はばっちりです!
わからなくなったらまた本記事に戻ってきてください!
その1
形状を正確にとらえる撮影ワザ
手の込んだミキシングや細部の形状変更、そんなこだわりの詰まった作品を写真に収めたとき、
レンズのせいで形が歪んで見えたり、
ピントがぼけて形状がしっかり分からなかったりすることがよくあるのですが、
とてももったいないですよね。
今回はそんな問題を解決する撮影ワザをお伝えします。
スマホで撮るなら
2倍ズームがオススメ!
広角レンズによってパースが大きくかかり、画面のフチに近づくほど巨大感が増してしまうスマホのレンズですが、ピンチアウトして拡大し2倍ズームぐらいにするとちょうどいい写真が撮れます。
カメラでの撮影は絞って全身にピントを合わせよう!
見にくいものを見るときに目を細めた経験はありませんか? これは目を細めることによって瞳が絞られ、ピントが合いやすくなる現象を本能的に使っているからです。
同じような仕組みで、カメラでも絞りを閉めると手前から奥までピントが合いやすくなります。絞り(F値)をコントロールすることで、ミキシングで作った大型の作品でもバシッと全身にピントが合った写真を撮ることができますよ。
その2
自然と顔に目がいく撮影ワザ
絞り「開放」でイメージカットを撮る
女の子と目が合ったときのような自然な写真が撮れたら素敵だと思いませんか? 引き続き、ここでも重要になってくるが絞りです。
F値を下げて絞りを「開放」することで魅力的なボケ感を演出できます。下の3枚の画像は、F値を変えて撮影した写真です。F4で撮ったボケ感の強い写真(1枚目)は他の2枚に比べて、自然と顔に目が引き寄せられます。このように絞りをコントロールして、ぜひ自分の好きなボケ感を見つけてみてください。
スマホで決めカットなら1倍で寄って撮る!
スマホのカメラは基本的にボケが少ないため、カメラのようなきれいなボケの表現は難しくなっています。スマホの機種によってはポートレートモードを使って疑似的にボケを演出してみるのもいいかもしれません。
今回は、先ほどデメリットとしてお伝えしたスマホレンズの“ゆがみ”を上手く活用し、立体感が出るよう通常の×1倍で寄って撮影してみました。×1〜2倍の範囲の中で寄ったり離れたりしながら「かわいい!」と思える写真を撮影してみてください。
絞りをコントロールするためにはどうすればいいの?
絞りとシャッタースピードの密接な関係を理解しよう
写真を上手く撮影するには、カメラに取り込む光をコントロールすることが必要になってきます。もちろんそのあたりはオート機能に任せてしまうこともできますが、自分の狙った表現はしづらくなってしまいます。
絞りとシャッタースピードの関係をしっかり理解しておくと、対処できる状況が増え、一気に撮影のレベルが上がりますよ!
絞りを開けたときと絞ったとき、
それぞれ同じ量の光をカメラに取り込もうと考えると……?
●絞りを開く⇒シャッタースピードは早くなる
●絞りを絞る⇒シャッタースピードは遅くなる
絞りとシャッタースピードは相関関係、つまり一方が変化するとそれにつられてもう片方も変化するということになります。これが分かれば、撮った画像が暗かったり明るかったりしたときにどう数値を変化させればいいのかがすぐに分かるようになります!
練習
マニュアルモードに設定して決めカットを試し撮りしたら少し暗い画像が撮れてしまいました。
さて、ここからどう設定すれば適度な明るさで撮影できるでしょう?
ISO感度 100
絞り F4
シャッター速度 1/125
数値はこちらです!
答え合わせ(一例)
画質を維持するためにISO感度は変えず、ボケ感も残したいのでF値も変えません。
今回はシャッタースピードを遅くして光をたくさん取り込むことで画像を明るくしてみました。
ISO感度 100
絞り F4
シャッター速度 1/40
今回は三脚に固定して撮ったのでシャッタースピードを変えましたが、手持ちの場合であればISO感度を上げて明るくするのもいいかもしれません。
さて、今回は連載の第一回ということでカメラの基本を中心にお届けしました。
次の「ガールズプラモスタイル#02」での連載はプラモをキレイに撮影するための【背景紙】にフォーカスした内容でお送りします。気になった方はぜひそちらもご覧ください!
ガールズプラモスタイル#02
2,420円(税込) 3月29日(金)発売
“30 MINUTES SISTERS”関連書籍も発売中
30 MINUTES SISTERS カスタマイズのススメ
2,750円(税込)
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