HOME記事キャラクターモデルコトブキヤ最新アイテム「スーパービルドタイガー」を細部工作と清潔感ある塗装仕上げでキットレビュー!【勇者警察ジェイデッカー】

コトブキヤ最新アイテム「スーパービルドタイガー」を細部工作と清潔感ある塗装仕上げでキットレビュー!【勇者警察ジェイデッカー】

2024.01.05

スーパービルドタイガー【コトブキヤ】 月刊ホビージャパン2024年2月号(12月25日発売)

スーパービルドタイガー イメージカット

 コトブキヤ勇者シリーズ最新アイテムとして2023年10月に発売となった「スーパービルドタイガー」。『勇者警察ジェイデッカー』としては第4弾アイテムであり、初の2号ロボという点でも今後の展開を大いに期待させるラインナップと言えよう。キットはスーパービルドタイガーとビルドタイガーのコンパチキットで、設定画のプロポーションや劇中アクションの徹底追求により、各種ポージングをカッコよくきめることができる。坂井晃によるキットレビュー作例は、工作は合わせ目処理のための後ハメ化など細部に手を加えるのみとして、清潔感のある塗装で完成させた。

スーパービルドタイガー 正面、背面
▲ビルドチームのマクレーン、パワージョー、ダンプソンが合体したビルドタイガーとドリルボーイが超建設合体することでスーパービルドタイガーが完成する。冴島総監曰く「カッコイイから」という理由でデザインされた胸のトラはサーベルタイガーにパワーアップし、ウイングとひと回り大きくなった脚部でヒロイックなフォルムになっている
切断した頭部パーツ
顔部分を切り取った頭部パーツ

▲フェイスパーツは取り付け部上側をカットし、首のボールジョイント受けパーツもヘルメット内のダボをカットすることでフェイスと首の軸受けをまとめて後ハメ化

バックパック 各種パーツ
バックパック パーツ

▲バックパックはダクトフィンの厚みが気になったので、キットパーツをくりぬいて0.5mm厚のプラ板を細切りしたもので作り直した。底板はダクト奥をマスキングして塗り分ける手間を省くため、内側のパーツに接着している

各関節パーツ
▲各関節パーツは組み立て後に見えなくなる部分に肉抜きが施されているが、強度的に不安な箇所はポリパテで埋めた
ヒザパーツ
▲ヒザパーツは裏の開口部を0.5mmのプラ板でふさぎつつ、厚みを加えている
胸のサーベルタイガー頭部 パーツ
▲胸のサーベルタイガー頭部は組み立て後に見えなくなる裏側でC字加工して後ハメ化することで合わせ目を処理
ウイングの可動ジョイント部
▲ウイングの可動ジョイント部は摩耗によるヘタリ対策としてコトブキヤM.S.Gで余ったポリパーツに変更した
ポージング画像1
ポージング画像 背面1

▲胸部、肩部、脚部など各関節部に引き出し機構を備えており、合体シーンでおなじみのマッスルポーズが極めて自然にきまる

正面
背面

▲胴体、フンドシ、脚部のパーツを交換することでビルドタイガーを再現

ポージング画像2
▲平手パーツが豊富に付属。肩関節引き出し機構と合わせてタイガーキャノン発射時に手を添えるポーズも難なく取らせることができる
胸のサーベルタイガー アップ
素組みとの比較
▲キット素組み(左)との比較。キットの段階で細かく色分けが施されているのが確認できる。額や胸のトラの縞模様が塗装済みパーツとなっているのが嬉しいところ。作例は細部の工作に絞って、可動やパーツ差し替え時のクリアランス確保に注力して仕上げている
クレーンアーム 各種パーツ
クレーンアーム先端部 パーツ

▲クレーンアーム先端は内部パーツを分割して後ハメ化。フック基部のダボは市販パーツでディテールアップ。タイガーキャノン上部の凸モールドはフラットに整形後、プラ板で作り直した

ショベルアーム パーツ
▲ショベルアームは可動部をC字加工して後ハメ化。シリンダー部はいったん切り離し、合わせ目処理後に再接着している
ポージング画像3
▲タイガーキャノンは差し替えでビルドクラッシャー形態にすることも可能。また、キットにはアオリポーズで顔が隠れないように、長めの首パーツも付属。胸部のタイガー頭部は口が開閉するので「タイガービーム」発射形態を再現。さらに別売りのジェイデッカーと組み合わせることで一撃必殺の「タイガーファング」発射形態にすることもできる
ポージング画像4
▲胸部のドリルは基部で可動するのでスーパービルドタイガー形態でも柔軟なポージングが可能だ

■はじめに
 コトブキヤ勇者シリーズプラモデルから、『勇者警察ジェイデッカー』よりスーパービルドタイガーを担当しました。全身に組み込まれた可動フレームでとても動かし甲斐のあるキットですが、塗装して仕上げるとなると可動部分との干渉が心配になる部分が多く、合わせ目も気になります。またオプションパーツやビルドタイガーからスーパービルドタイガーに差し替えるパーツもあるので、差し替え用の軸や可動部分のクリアランスの確保が中心になりました。

■工作
 アニメ設定画にない分割線は強度的に問題なさそうな部分だけ後ハメ加工で処理。問題が出そうな部分はマスキングで対応しています。肉抜きは強度面で不安な軸部分をメインに、関節等の気になる小さい部分をポリパテで埋めました。ハンドパーツの合わせ目は最初に流し込みタイプの瞬間接着剤を少しずつ流し込んで埋めてヤスリで削り込み、サフ吹き後に見えてくる隙間をラッカーパテで埋めてまた削り、を繰り返して処理しました。

■下地
 黄色や白など薄い色のパーツは光に当てると内側の組み立てピンや可動ジョイントパーツが透けて見えるくらい薄いので、塗装の下地を兼ねたイエローのサーフェイサーで進めるのが不安になり、表面処理や傷を確認するためのサーフェイサーは一度すべてグレーで塗装して透け対策を行っています。グレーサフ後、赤はガイアノーツのサーフェイサーエヴォのパステルピンク、黄色はレモンイエローを下地としました。

■カラーレシピ
黄=サンシャインイエロー
黄橙=クリームイエロー+黄橙
オレンジ=ビビットオレンジ
白=コールドホワイト
黒=ウイノーブラック
関節=ミッドナイトブルー(ガイアカラー)
シルバー=ブライトシルバー+純色バイオレット
 目は彩色済みのものをマスキングしてそのまま使用。
 クリアーパーツはトラの目を塗装した以外はキットのまま使用しました。

コトブキヤ ノンスケール プラスチックキット

スーパービルドタイガー

製作・文/坂井晃

スーパービルドタイガー
●発売元/コトブキヤ●12100円、発売中●約18.5cm●プラキット

ⓒサンライズ

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坂井晃(サカイアキラ)

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