『機動警察パトレイバー2 the Movie』版イングラム1号機続報! 造形師・吉良かずや氏に聞く入魂のポイントとは?『ゆるキャン△』再販情報も
2023.12.26海洋堂PRESENTS ARTPLAミュージアム 月刊ホビージャパン2024年2月号(12月25日発売)
海洋堂のプラスチックモデルキット・ARTPLA(アートプラ)の最新情報を紹介するコーナー。今回は『機動警察パトレイバー2 the Movie』より、イングラム1号機の続報が到着。原型師のコダワリポイントを見逃すな!
造形師・吉良かずや氏を直撃! 『P2』版イングラムに込めた“仕掛け”とは
1/35スケールの固定ポーズキットとして開発中の、リアクティブアーマーを着込んだイングラム1号機。今月は最新の製品開発用CGとともに、原型を担当した吉良かずや氏の入魂ポイントを見ていこう。また、2号機、3号機も鋭意開発中なのでこちらの続報もお楽しみに。
横からの設定画だと胴体が前に少し傾斜しているのですが、その通りに作ると、正面から見てもかっこよくなることに気がつきました。本来、真正面から見た上半身は怒り肩なのですが、前のめりにすることで背面のデザインがシルエットに入るのでかっこいいと思います。人間で言えば、僧帽筋の発達した人とそうでない人くらいのイメージです。
コックピットの窓は車のフロントガラスのようにアレンジしていますが、レイバーも車両扱いということもあり、デザイン的にあっても良いかと思い追加しました。デザイン面以外の理由としても、クリアーパーツになるなら、装甲との境に隙間ができても不自然さが目立たなくなるだろうという意味も持たせています。塗装する際も黒いマジックで縁をなぞるだけで、パッキンぽくなっていい感じになるだろうという目論見もあります。
ロボットのどこかに“人間らしさ”を盛り込むことでかっこよくなったり親近感が湧く手法を今回は意識しています。人間っぽさの演技として、銃の引き金に指を添えないポーズにしました。誤射を防ぐ意図でこの仕草なのですが、本来はパイロットが操縦桿のトリガーに指をかけなければ済む話です。ただ、それだと人間らしさや緊張感がでないので、意図的に演出しました。
背面に関しては、前面のような顔や腰部、武器などの目を引くポイントがないので、どうしてもディテールのない箇所に目がいきがちです。なので、本来は腕の裏にはない縫い目を追加したり、尻に大きなシワを入れることで、“かっこいい”を全体の雰囲気から摂取できるように調整しました(コメント/吉良かずや)
ARTPLA SCULPTURE WORKS イングラムリアクティブアーマー1号機
●発売元/海洋堂●8800円、2024年3月予定●1/35●プラキット●原型/吉良かずや
造形師 吉良かずや
松村しのぶ指揮のもと、カプセルフィギュアの動物や生物アクションフィギュア「リボジオシリーズ」のオオスズメバチ、タガメの原型などを手がけた新鋭造形師。ARTPLAにおいては生物的な造形を取り入れて話題を呼んだ、エヴァンゲリオン2号機ザ・ビーストや、1/35スケールの動物シリーズの原型を担当。
待望の「ゆるキャン△ キャンプセット」が再販!
ARTPLA ゆるキャン△ キャンプセット
●発売元/海洋堂●3850円、2024年4月予定●1/24●プラキット●原型/キャラクター:大上竹彦、キャンプ用品:神尾直樹
ⒸHEADGEAR Ⓒあfろ・芳文社/野外活動委員会