「エクリプスガンダム2号機」がMGでキット化! シャープ化と各所ディテールアップで完成度を高める【機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE】
2023.12.17MVF-X08R2 エクリプスガンダム2号機【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2024年1月号(11月25日発売)
もうひとつの“日蝕(エクリプス)”をシャープ化&ディテールアップで仕上げる
『機動戦士ガンダムSEED』と『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の狭間となるC.E.72の時代を描く『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』(KADOKAWA刊)。本作のフラッグシップ機たるエクリプスガンダムの2号機が登場し、物語も大いに盛り上がっている中、2号機のキット化も遂げた。キットは「MG エクリプスガンダム」を基に、成型色による2号機の機体色の再現と頭部および武器の新規造形がなされた。今回のキットレビュー作例はオトカワが製作を担当。良好なプロポーションはそのまま活かしながら、パーツ先端のシャープ化に加え、スジ彫りをはじめとするディテールアップでさらに完成度を高めて仕上げた。
機体解説
MVF-X08R2 エクリプスガンダム2号機
オーブにて極秘開発された機体であるエクリプスガンダムの2号機。1号機との最大の違いは核動力仕様の機体となっている点。多大な電力を必要とするエクリプスガンダムの装備や機能を半永久的に運用することができることから、“真のエクリプス”とも称される。政治的な理由から封印され、パーツ取り用の機体として保管されていた。
型式番号:MVF-X08R2
全高:22.18m
頭頂高:19.8m
重量:56.4t
装甲材質:フェイズシフト装甲
武装:R2-W1 ビームライフル、R2-W2 実体剣、PS-02 ビームシールド、 72E4式ビームライフル[ジンライ]、72式ビームサーベル
特殊兵装:ストライカーコネクト、ミラージュコロイドステルス
パイロット:ケン・ノーランド・スセ
■はじめに
エクリプスガンダム2号機はイージスを思わせるトサカ状のセンサーユニットが特徴的ですね! この大きなセンサーがキラッと光るところを想像してしまいます。キットは「MGエクリプスガンダム」を基にしており非常にカッコイイです。新規パーツとなるトサカはセンサー部分と一体化していますが、はっきりと段差がついている箇所なので塗り分けは難しくないでしょう。今回はゲート処理や表面処理に加え、パッキリとしたスミ入れになるようにモールドや逆エッジを彫り直し、胸・腰背面・脚部にはスジ彫りでパネルラインを追加しました。また、ポリキャップレスのKPSフレーム構造となっているので、塗装の際は可動軸やそのダボ穴に塗料が付かないようマスキングし、塗装後もできるだけスムーズに動かせるように気をつけました。
■形状のシャープ化
パーツの先端が丸まっていたり、角が落とされている箇所をシャープにするためにそのまま削り込むと全体の長さが短くなってしまいます。なので、少し先端を切り落として接着面積を確保してから仕上がりサイズより少し長めのプラ板を瞬間接着剤で貼り、そこから削り込んで形状を整えました。かかと側の赤いパーツはうっかり地面に接触して先端が欠ける可能性があるので、プラ板は貼らずに先端を削り込むだけに留めています。
■カラーリング
パネルラインに沿って若干の濃淡を付けて塗り分け、情報量を増やす、ということをよくやっていたのですが、今回はよりカッチリとした印象にするために各色1色で塗装しました。黒は単純なグレースケールの黒では色気がないと感じましたのでバイオレットを少量足しています。また赤と黄色は機体解説にある「夜間迷彩」を意識して少し重めに調色しました。
■塗装レシピ
黒=ニュートラルグレーⅤ+ピュアブラック+純色バイオレット
赤=名鉄スカーレット+西武レッド
黄色=らいとおれんじ+上記の赤+ニュートラルグレー2(極少量)
白=ニュートラルホワイト
フレーム=メカサフ ヘヴィ
ツインアイ等=GXメタルグリーン+スターブライトシルバー
スネのメタリック=フレームメタリック2
BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード”
MVF-X08R2 エクリプスガンダム2号機
製作・文/オトカワ
MG エクリプスガンダム2号機
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●6600円、受注中、2024年1月~発送予定(3次)●1/100、約18cm●プラキット●プレミアムバンダイ販売アイテム
ⓒ創通・サンライズ
オトカワ
オラザク選手権を経て月刊ホビージャパンデビュー。丁寧かつ精度の高い工作、繊細な塗装による清潔感溢れる仕上げを得意とする。