HOME記事キャラクターモデル「1/100 YF-29デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機)」スケール感と航空機らしさを意識してミリタリーテイストにディテールアップ!!【劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!】

「1/100 YF-29デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機)」スケール感と航空機らしさを意識してミリタリーテイストにディテールアップ!!【劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!】

2023.12.15

YF-29 デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機)【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2024年1月号(11月25日発売)

YF-29 デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機) イメージカット

スケール感と航空機らしさを意識してディテールアップ

 BANDAI SPIRITS『マクロス』HGシリーズ第3弾として、『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』より、“天才”マクシミリアン・ジーナスが搭乗する「YF-29 デュランダルバルキリー」が発売。単純なアルト機の色替えではない配色パターンを新規金型パーツを交えながら再現し、さらにアルト機には付属しないスーパーパーツがセットになっている。本キットの作例は“マイスター”木村直貴が担当。1/100スケールであることを意識してオーバー気味にならないように注意しながら、航空機的なミリタリーテイストにディテールアップを行っている。

FIGHTER

YF-29 デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機) ファイター形態 正面1
▲主翼にブースターポッドが追加されたことでシルエットが大きく変化
YF-29 デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機) ファイター形態 背面
▲胴体上面のジーナス家紋章が目を惹く。各部マーキングはキット付属のネーマーシールと別売りの専用水転写式デカールを併用して製作している
バトロイド形態で胴体に位置する機首パーツ各種
▲バトロイド形態で胴体に位置する機首パーツ裏側の開口部はプラ板でふさぎつつ、モールドを追加。肩基部パーツは後ろ側が肉抜きになっているので、プラ板でふさいで丸穴モールドを入れた
YF-29 デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機) ファイター形態 正面2
ファイター形態時に使用する胴体~腕パーツ各種

▲ファイター形態時に使用する胴体~腕パーツは側面が抜けているのでプラ板でふさいでいる。ランディングギアは前後ともにオレオの内部をくりぬいて延ばしランナーでブレーキチューブを追加。ランディングライトはメッキシールで光を反射するようにしている

GERWALK

YF-29 デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機) ガウォーク形態 正面

BATTROID

YF-29 デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機) バトロイド形態 正面、背面
▲青白ツートーンカラーといえば、やはりマックス機。アルト機のYF‐29とは主に頭部と胸部の配色が異なっている。アルト機をお持ちの方はぜひ見比べてみてほしい
ヒジ関節パーツ ハンドパーツ 武器パーツ
▲ヒジ関節の肉抜きはエポパテで埋めて処理。敬礼手と余剰の武器持ち手を組み合わせて握り拳を製作した
スネ内側の青い外装パーツ ヒザ関節パーツ 太モモパーツ
▲スネ内側の青い外装とヒザ関節の肉抜きはエポパテで埋めて処理。太モモ外側の可動外装は内側のボールジョイント受け部がややあっさりしているので、プラ材を貼ってディテールアップ
連装ビーム砲塔のフレームおよび基部外装パーツ
▲連装ビーム砲塔のフレームおよび基部外装パーツ裏側の肉抜きはエポパテで埋めて処理。正面から見える白いプレート部は大きめの軽め穴を入れて軽量化しているように見せている
バトロイド形態 ポージング画像
▲設定画にある特徴的な指開きハンドパーツを新規金型で再現
翼後端パーツ
▲翼後端は削り込んで薄く見えるように加工。ヒンジ部の肉抜きはエポパテで埋めた
ファイター形態 ポージング画像
▲フォールドウェーブプロジェクターとミサイルハッチの展開を差し替えで再現。内側のブースターノズルは伸縮ギミックを搭載している
ガウォーク形態 ポージング画像
▲ビームガンポッドのバレル展開やマイクロミサイルランチャーのカバー開閉も再現されている。ミサイル弾頭は余っていた他キットのカラーリングシールを自作ポンチで抜いて貼り付けた

■こいつは天才だ!
 基本的にはアルト機の成型色変更と、専用マーキングおよびスーパーパーツをセットしたものですが、頭部や胸部など目立つ部分はわざわざ別分割の新規パーツをセットするというこだわりで、大変気合の入った豪華版であります。ご存知のとおり、HG『マクロス』シリーズは大胆な差替え三段変形で、1/100という小スケールながら完璧なスタイリングとアクション性を両立させた問答無用のスーパーキット。主要部は巧みで細かなパーツ割りで色分けされているし、機首や頭、腕など差替え用パーツも含めると結構なボリューム。しかもマックス機はスーパーパーツもあるので、HGキットながら大変作り応えのあるキットになっております。

■シール類も最強!
 付属のネーマーシールは時短の切り札として活躍した優れものです。シルバーの薄膜の上に印刷されたもので、全く透けないうえにたいへん薄く、うまくやればマスキングでの塗り分けを超えるシャープ感が得られます。それでいてしっかりとしたコシがあり、位置決めも調整しやすい。爪楊枝などを使ってスジ彫りや凹モールドにもしっかりフィットさせることもできます。ただ、どうしても複雑な曲面や貼り付け面積の小さいところは苦手で、しばらくたつと浮いたりめくれてきたりする場合があるので注意も必要です。折れ曲がり部に切れ込みを入れたり、端を瞬間接着剤で固定したりするなどして対処するといいでしょう。なにより、ファイター時にきれいにつながる青・白のラインをバラバラパーツの状態で正確にマスキングして塗り分けること自体が至難のワザなので、このシールの存在価値はとても大きいです。専用デカールもなんとか間に合い使わせてもらいましたが、こちらも究極ですね! スーパーパーツに付く極小マークまでしっかりセットされています! これを貼ったら追加で彫ったディテールが巨大に見えてしまいます……(泣)。

■隙を見つけろ!
 さて、本作例はキットレビューなので基本的にキットの形状を尊重し、不足を補い、細部のディテールアップを中心に進めていきます。まずは肉抜きの処理。バルキリーは複雑なメカなので普通に眺めるだけなら全然気になりませんが、大胆なポーズをとって後ろや下から見たりすると、いろいろ発見できます。その中で気になった箇所はパテやプラ板で埋めてやりましょう。また、航空機メカとしてみれば、翼端部や着陸脚などもう少しいじってみたくなります。ただし、やりすぎると強度面で泣きを見そうなので、削り込む場合はほどほどに……。あとはいつもの表面ディテールですが、今回は1/100といっても小さいので、オーバースケールに見えてしまって自分でも苦しいところです(汗)。裏側のメカ部分に集中させたほうがよかったですな……。

■やっぱり強敵!
 時短のため、ネーマーシールをある程度は使う前提なので、カラーはそちらに合わせて調整。白と黒、グレーはサーフェイサーベースで調色。青はキャラクターブルー+パープル+α。ガンポッドや靴部などは焼鉄色+黒鉄色で塗って軽くウォッシングしてみました。ちなみにシールやデカールをフル活用しても、完全な塗り分けは再現できないので、こだわる人は頑張って塗り分けてみましょう。健闘を祈ります!!

BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット“ハイグレード”YF-29 デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機)フルセットパック使用

YF-29 デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機)

製作・文/木村直貴

HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機)フルセットパック
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●5610円、発売中●1/100、約14.5cm(バトロイド)●プラキット


HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー(マクシミリアン・ジーナス機)フルセットパック 専用水転写式デカール
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●770円、発売中

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©2021 BIGWEST

木村直貴(キムラナオキ)

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