「ルノー4」模型作例とともにフランスへ! 本場の景色をバックにエレールのキットを解説
2023.11.15ラゲッジスペースが旅へと掻き立てる。エレール ルノー4
静岡の模型メーカー・プラッツが、フランスの模型メーカー「エレール」の国内代理店となり、今秋から続々とエレールのプラモデルが店頭にやってくる! そのなかでもぜひオススメしたいのがハッチバックスタイルで世界的に成功を収めた名車「ルノー4(4はキャトルと読む)」だ。前傾した独特のスタイルを見事に再現し、ドアの開閉選択式やステアリングが切れる足周りなど、ギミックもしっかりと盛り込まれている。今回作例を担当したきの助は、作例が完成したタイミングでフランスに行く予定があったこともあり、実際に完成したプラモを持ってフランスへ!! 本場の空気と光を浴びた写真とともにお楽しみいただきたい。
全日本模型ホビーショーでも「エレール」は大注目!
本当に旅をしたプラモデル
1961~92年の間に約835万台も生産されたルノー4は、フランス国民には馴染み深いポピュラーな車。車体重量が軽く街中での快適な走りだけでなく、荷物の出し入れがしやすいリアハッチ。山や海へお出かけするにも頼りになる相棒です。
そんなキャトルをパリジャン(もしくはパリジェンヌ)が今なお大切に乗り続けているイメージで製作しました。このキットはカープラモデルとしては珍しく5ドアすべてが開閉選択式になっており、ドアの内張りなどもしっかり再現されている嬉しい仕様ですが、ドアと車体の隙間が多少目立つため、0.3mmのプラ板を縁に貼って隙間を埋めています。
また特徴的なラゲッジスペースを活かすため、トノカバーを切り離してリアシートに貼り付け、タミヤキャンパスフレンズ2に付属する小物や、プラ板で自作した革の旅行カバンなどを詰め込みました。
カラーリングはパッケージに描かれている薄緑色を参考にガイアノーツのボトムズカラー「ライトグリーン」に白を混ぜて塗装。バンパーは金属感を出すためプレミアムミラークロームを使っています。マスキングが面倒な窓枠の黒いシーリング部分は、アクリル水性塗料を使用し、はみ出た部分は住宅用合成洗剤を含ませた綿棒できれいに取り除きます。
細かい箇所のカラーリングはInstagramなどで実際の車体を見ながら決めました。今回のようなクラシカルで可愛い車は世界中に愛好者がいるため、Instagramで参考になる写真がたくさん見つかるので、モデラーは今すぐ登録しておきましょう! 汚しは「パリジャンは汚い車にはあまり乗らなそうだな!」という偏見で使用感を感じる程度の控えめに(実際はパリ市内には汚れたパリナンバーの車がたくさん走っていたのだが)。屋根やボンネットなどホコリが堆積するところにはエナメル塗料のニュートラルグレイ+フラットブラックを叩くように薄く乗せています。下側は縁に浮いたサビや汚れをイメージしてMr.ウェザリングカラーのグランドブラウンを面相筆で細かく描き込み完成です。
エレール 1/24スケール プラスチックキット
ルノー 4 TL/GL
製作・文/きの助
ルノー 4 TL/GL
●発売元/エレール、販売元/プラッツ●7920円、10月予定●1/24、約15.2cm
きの助(きのすけ)
筆塗りトライブの記事にも登場! ルノー4とはまた異なった仕上がりで、マルチモデラーぶりを発揮しています!