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遊☆戯☆王ZEXALフィギュア発売記念 畠中祐(九十九遊馬役)インタビュー

2023.09.28

 九十九遊馬、観月小鳥、アストラルが揃い踏み!  絶賛予約受付中のAMAKUNI『遊☆戯☆王ZEXAL』フィギュアの登場を記念して、声優・畠中祐さん(九十九遊馬役)にインタビュー。貴重な彩色原型をご覧いただきながらアフレコ当時の出来事や役柄に対する思いをうかがった。さらに、小松未可子さん(観月小鳥役)と入野自由さん(アストラル役)から寄せられたコメントもお見逃しなく!

文・構成/河合宏之


畠中祐(九十九遊馬役)インタビュー

3年間に渡る経験が
遊馬を作り上げた

──まず、『遊☆戯☆王ZEXAL』に出演された経緯についてお聞かせください。

畠中 幼少期にお世話になっていた音響監督の松岡(裕紀)さんから、オーディションに呼んでいただいたことがきっかけです。当時は事務所にも所属していない野生の役者だったので(笑)、松岡さんに呼んでいただいたのは運命ですね。

──『遊☆戯☆王』シリーズには、どんな印象をお持ちでしたか?

畠中 『遊☆戯☆王』直撃世代で、友だちも公園にカードを持ち寄って、みんなデュエルしまくっていました。でも僕はそんな公園で木登りをやっていたぐらいで、本当に『遊戯王』には触れてこなかったんです。『ZEXAL』に出演しながら、『遊☆戯☆王』を理解していくようなものでした。

──遊馬を演じるにあたって、意識したことは?

畠中 もう計算もなにもありません。ただ渡された台本を「元気よく読む!」ということしかできなかったですね。難しかったのはモンスターの名前です。特に遊馬のモンスターは、ゴゴゴゴーレムやガガガガンマンなど、普段は絶対言わないような言葉じゃないですか? うまく言えなくて、オーディションの手ごたえはまったくありませんでした。

──でも遊馬のイメージには合っていたんですね。

畠中 後日、「なぜ合格したんでしょうか?」と音響監督さんにお聞きしたら、「言葉は悪いけど、一番何も考えてなかったから」と。それをお聞きして、「たしかに、それは遊馬らしいな!」と思ったんです。

──(笑)。本当に現場で学んでいくような形だったんですね。

畠中 本当に素晴らしい現場だったと思います。これほど手取り足取り、役者の基礎を教えてくれた現場はありません。みなさんに超支えられて成長しました…。

──畠中さんはずば抜けて若かったと思いますが、ほかのキャスト陣も相当若かったですね。

畠中 そうですね。現在の僕は、当時の入野(自由=アストラル役)さんの年齢をとうに越えてしまったわけですけど、あのころの入野さんのような立ち振る舞いは到底できません。長期シリーズですし、入野さんの覚悟と労力はすさまじいものがあったと思います。

──アストラルがもうひとりの主人公的なポジションということで、入野さんが畠中さんを引っ張っていく意識があったのかもしれませんね。

畠中 ご本人の口からお聞きしたことはありませんが、「なんとかしなきゃ!」と思われていたんでしょうね。素人だった僕に、親身になってお芝居の考え方やアプローチを教えてくださったわけですから…。

──そして迎えた第1話「かっとビングだぜ、オレ!!」のアフレコですが、当時のことを覚えていますか?

畠中 Aパートとテストで声が枯れてしまって、それがそのまま遊馬の声になったんですよね。今思えば、「なんて発声なんだよ…」と思う部分もありますが、結果的にそれが遊馬らしさにつながったのかなと思えてきます。結局、朝10時から17時までのアフレコで、第1話のAパートしか収録できなかったんです。17時から取材が入っているから、「今日はもう無理。明日にしよう」ということになってしまって。これは強烈に覚えていますね。

──それから3年間に及ぶ遊馬と向き合う日々が始まるんですね。

畠中 多感な16歳のときにプロとしての基本を叩き込まれたのは、本当に財産だと思います。ですから3年間の集大成になった最終回は、絶対に忘れられません。未熟過ぎてダメダメな部分もあります。でも、役者としての根源は「実際に思っているかどうか」だと思っていますので、あの最終回には役者としての一番大事な気持ちが刻まれているんです。これは役者として、ずっと大事にしなければいけないことだと思えます。12年経った今でも、そう感じますね。

──特に印象に残っているエピソードはありますか?

畠中 思い出は数えきれないほどあります。先ほどお話した最終回もそうですし、ベクター戦は本当に日野(聡)さんが怖すぎて、印象に残っています(笑)。特にベクターに手を差し伸べるシーンは、これまでの積み重ねがあったから、とても気持ちが入りましたし、とても濃いエピソードだったと思います。

──『ZEXAL』の放送がスタートした2011年の春には東日本大震災が発生しましたが、遊馬の元気さに救われた人も多かったと思えます。

畠中 (東日本大震災が発生したのは)ちょうどアフレコの当日だったので、心配だからペットの亀と猫を連れてアフレコに行こうと思ったんです。でも、結局その日はアフレコが中止になって、そのまま公園に避難しました。
 現場では、「元気のある作品なんだから、僕らが元気に届けていかないとね」という話をしていました。高校生の僕は「こんな大変なときにいいのかな?」と周りばかり気にしていましたけど、今思い出すと「僕らが役者として届けるべきはそこだよな」ということに気づかされますね。

遊馬のイメージは
まっすぐに突き進むこと

──畠中さんにとって、遊馬はどんなキャラクターになりましたか?

畠中 今、3年間も演じられるキャラクターなんていませんから、遊馬は特別です。彼と向き合うのは、何年たってもこそばゆいし、いろいろな記憶がよみがえります。遊馬を演じていた頃にはもう戻れませんが、僕なりに遊馬への愛はどんどん深くなっていくのを感じますね。

──現在でも遊馬を演じられる機会はあると思いますが、どんなことを意識していますか?

畠中 まず発声です。当時の声の出し方では、一発で喉が潰れます(笑)。今だったら、うまく力を抜く方法はあるんですよ。でも当時は「ドロー!」という言葉も、血が出るほど叫んでいましたからね。

──考えようによってはリアルですね。

畠中 そうですね。遊馬たちは、明日声が出るかどうかなんて気にせず戦っているわけですから。「今勝てればそれでいい」という感覚は、非常にリアルです。駆け出しの役者だった当時は、その生き方と僕の演技が上手く合っていたんでしょう。今ならちょっとマネージャーと相談する必要がありますね(笑)。

──(笑)。

畠中 あとは素直になることです。彼を演じるときは、もうとにかく素直が大事です。遊馬といえば主観が強いヤツだと思うんですよ。「思ったことは、どこまでも貫く」という点は、彼の長所ですよね。周りの人たちも「いや、おかしいだろう」と思いながらも、遊馬に引っ張られていく。そうやって周りを変えてしまう力があるんです。

──主人公らしいアイデンティティーですね。

畠中 これは計算じゃできないですね。彼の喜怒哀楽が人の心を動かし、彼が差し伸べた手は、とてもまっすぐなんです。「それでも君のこと愛してるんだよ」って、素直じゃないと出てこない言葉ですから。

12年の時を経て
再びフィギュアの遊馬と向き合う

──AMAKUNIから発売される遊馬が予約受付中となりましたが、あらためてフィギュアの印象をお聞かせください。

畠中 素晴らしい仕上がりですね。躍動感とかっこよさ、そして可愛さが同居している雰囲気はたまらないです。遊馬の服は、アニメーターさん泣かせの細かさだと思うんですよ。この細かさをフィギュアで再現するのは大変だったでしょうね。この仕上がりに愛を感じます。デュエル飯の迫力にも圧倒されますね(笑)。

──アストラルの発売も予定されていますが、ぜひ遊馬とセットでそろえていただきたいですね。

畠中 遊馬とアストラルのふたりが並ぶと自然とドキドキします。この元気がいい感じは、とても『ZEXAL』らしいです。アストラルのこの質感、透明度の表現は、とても 綺麗で美しさすら感じますね。この質感は、劇中のイメージを理想的な形で再現していると感じます。シンプルなデザインだと思っていましたが、顔の周辺はかなり情報量が多いことに気づかされますね。

▲デュエルシーンから抜け出てきたかのような遊馬とアストラルに興奮が隠せない

──同じくAMAKUNIでは、観月小鳥のフィギュアも予約受付中です。

畠中 小鳥は彼女の愛くるしさが詰まってる感じが素晴らしいですね。細かい指の表情も美しく、愛されるヒロイン像が凝縮されていると感じます。遊馬、アストラル、小鳥の3人がそろったときのバランスが素晴らしいですね。我ら男子がみんな大好きなブラック・マジシャン・ガールとも並べたくなります。

▲キュートな小鳥の完成度の高さも畠中さんの太鼓判付きだ

──ファンにとっても、畠中さんにとっても、待望のフィギュア化ではなかったでしょうか。

畠中 そうですね! このクオリティの遊馬たちが、家にやって来ると考えるだけでもたまらないです。当時発売された『ZEXAL』のミニフィギュアは家に飾ってあるんですよ。そこにこの遊馬たちを加えられるのが待ち遠しいです。

▲「全員一緒に飾りたい!」と喜ぶ畠中さん。3人を見守る眼差しはどこまでも優しい

──最後にファンのみなさんへメッセージをお願いします。

畠中 『ZEXAL』は放送開始から12年が経過しても、色褪せずに濃い記憶が残っている作品です。いまだに遊馬を演じる機会があるのも嬉しいことですし、こうしてフィギュアになるなんて驚きますね。12年間ずっと愛してくれるファンのみなさんには、感謝しかありません。ぜひこのフィギュアでもう一度遊馬に出会って、どう感じるかを体験して欲しいです。本当にありがとうございました!

畠中祐(はたなか・たすく)

 神奈川県出身。賢プロダクション所属。2011年『遊☆戯☆王ZEXAL』の主人公・九十九遊馬役でTVアニメ初主演の座を射止めた。主な出演作は『僕のヒーローアカデミア』(上鳴電気)、『LUPIN ZERO』(ルパン)、『ウルトラマンZ』(ウルトラマンゼットの声)など。


小松未可子(観月小鳥役)コメント

 アニメからそのまま飛び出てきたかのような躍動感!「ゆうまーっ!!」と呼ぶ声が聞こえてきそうです。普段は、遊馬やアストラル、たくさんの仲間たちを見守る側でいる彼女でしたが、小鳥としてデュエルできた時はとても感動しました。元気いっぱいに応援をしてくれるようなチアポーズで、きっと皆さんのデュエルも捗るはず…!!

小松未可子(こまつ・みかこ)

 三重県出身。ヒラタオフィス所属。『HEROMAN』の主人公・ジョセフ・カーター・ジョーンズ役で声優デビュー。主な出演作は『モーレツ宇宙海賊』(加藤茉莉香)、『呪術廻戦』(禪院真希)など。


入野自由(アストラル役)コメント

 アストラルの独特な透明感、そして色合い、それが絶妙なカラーリングで表現されていることに驚きました。再現度が高く、神々しい! 早く実物を見たいです。子供の頃、『遊☆戯☆王』で育ったと言っても過言ではないほど、思い出がたくさんあります。そんな作品の一部になれたことはとても光栄なことです。遊馬にとっても相棒でありますが、僕自身にとっても「アストラル」は相棒なのです。そんな相棒がフィギュアになる。こんなに嬉しいことはありません!

入野自由(いりの・みゆ)

 東京都出身。ジャンクション所属。2001年公開の『千と千尋の神隠し』ハク役で知られる。主な出演作は『機動戦士ガンダム00』(沙慈・クロスロード)、『おそ松さん』(松野トド松)など。


遊☆戯☆王ZEXALフィギュア絶賛予約受付中!!!!

▲左から観月小鳥、九十九遊馬、アストラル。遊馬には虹クリボーが付属。アストラルには「アストラルと遊馬を一緒に展示できる台座」が付属。各詳細はホビージャパンオンラインショップ(https://hobbyjapan-shop.com/shop/)を要チェック!

遊☆戯☆王ZEXAL 九十九遊馬

遊☆戯☆王ZEXAL 九十九遊馬
●発売元/ホビージャパン●22000円、受注中、10月5日受注締切予定、2024年6月~7月発送予定●1/7、約22cm(頭頂部まで約20cm)●製造/AMAKUNI●原型/ i-con(藍色空色) 、デュエルディスク、Dゲイザー、皇の鍵原型/にゃばー、彩色/五日市歩●HJオンラインショップ限定アイテム

購入はこちら

遊☆戯☆王ZEXAL 観月小鳥

遊☆戯☆王ZEXAL 観月小鳥
●発売元/ホビージャパン●19800円、受注中、10月19日受注締切予定、2024年8月~9月発送予定●1/6、約26cm●製造/AMAKUNI●原型/ i-con(藍色空色) 、Dゲイザー原型/にゃばー、彩色/五日市歩●HJオンラインショップ限定アイテム

購入はこちら

遊☆戯☆王ZEXAL アストラル

遊☆戯☆王ZEXAL アストラル
●発売元/ホビージャパン●20900円、受注中、10月26日受注締切予定、2024年10月~11月発送予定●1/7、約24cm●製造/AMAKUNI●原型/ i-con(藍色空色) 、イヤリング原型/にゃばー、彩色/五日市歩●HJオンラインショップ限定アイテム

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