HOME記事ガンダム待望のMGジョニー・ライデン専用ゲルググを1/144の箱絵テイストに製作! 空間戦用MSらしい汚し塗装法も伝授!

待望のMGジョニー・ライデン専用ゲルググを1/144の箱絵テイストに製作! 空間戦用MSらしい汚し塗装法も伝授!

2023.09.24

MS-14B ジョニー・ライデン専用ゲルググ【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2023年10月号(8月24日発売)

ジョニー・ライデン専用ゲルググ イメージカット

「真紅の稲妻」のゲルググが待望のMG Ver.2.0化!!

「真紅の稲妻」の異名を持つジオン公国のエース、ジョニー・ライデン。彼が一年戦争における最後の愛機に選んだのが、真紅のカラーリングに彩られたB型ゲルググだった。本機が最初にMGとして発売されたのは1997年。ゲルググキャノンとのコンパチ式という、MG草創期の時世を感じる立体化であった。それから25年、完成度の高いMG ゲルググ Ver.2.0をベースに再びMG化を果たした真紅のゲルググ。B型バックパックと専用ロケット・ランチャーなどの固有の特徴を完璧に兼ね備えた、MSVファンも大満足のキットを見ていこう。

ジョニー・ライデン専用ゲルググ 正面
ジョニー・ライデン専用ゲルググ 背面
▲キットは2007年発売のMGシャア専用ゲルググVer.2.0をベースとしており、各部の多重関節や内部フレーム構造といった、16年前の設計ながら現在の目で見ても高水準な長所を継承。機体番号「010」やパーソナルマーク「RB」といったマーキング類は付属水転写式デカールで再現することができる
B型バックパック
▲新規に造形されたB型バックパックは、下部スラスターユニットが上下に動くほか、ジョイントパーツを装着することでビーム・ライフル/ジャイアント・バズ/ロケット・ランチャーのいずれかを左右側面にそれぞれマウントすることができる
ジャイアント・バズ
▲付属のジャイアント・バズはMG高機動型ザクVer.2.0のものをベースに、グリップをゲルググ用に調整したパーツを新規に追加したもの
ビーム・ライフル、ジャイアント・バズ、ビーム・ナギナタ、ロケット・ランチャー、シールド
ロケット・ランチャー
ロケット・ランチャーを構えるゲルググ
▲ビーム・ライフル、ジャイアント・バズ、ビーム・ナギナタに加えて、ロケット・ランチャーが付属。360mm口径の専用ロケット・ランチャーは1/100キットでは初の立体化となり、サイドグリップが回転するので両手でホールドすることができる
ナギナタとシールドを装備するゲルググ
▲付属シールドはそこそこの重量ながら、強固なヒジおよび手首関節と、左の手のひらに埋め込む補強ビスのおかげで安定して保持することができる
素組みとの比較
▲素組み(左)と比較。プロポーションは完全にキットそのままだ。機体色は当時の1/144キットのパッケージアートを参考に朱色がかった赤に調整。指先も箱絵に準じて赤く塗っている
頭部アップ
▲頭部ブレードアンテナは先端を削り込みで少し尖らせた。ちなみにアンテナソケットがない頭部パーツも付属するので、旧1/144キットの箱絵に準じたアンテナなしの状態で作ることもできる
脚部
▲脚部カウルを外せば多層構造のフレームが姿を表す。スラスターユニットはメタルカラー ダークアイアンで塗装し、鈍く輝かせた
方から仰ぎ見たゲルググ
▲後方から仰ぎ見れば、バックパック、腰部、かかと、足裏に存在する多数のスラスターが目を楽しませてくれる

空間戦用MSらしい汚し塗装

解説/長徳佳崇

基本塗装とスミ入れを終えた状態のゲルググ
▲基本塗装とスミ入れを終えた状態。宇宙で戦う機体の汚し塗装をするにあたっては、泥汚れ以外のアプローチが「宇宙らしさ」のポイントとなる。手順を見ていこう
Mr.ウェザリングカラー マルチホワイトをランダムに塗布しティッシュで拭き取った後
▲まず表面にMr.ウェザリングカラー マルチホワイトをランダムに乗せていく。数分置いてある程度乾いたところで専用うすめ液を染み込ませたティッシュで上からポンポンと叩き、ホワイトを拭きとったり伸ばしたりしてうっすら掛かる程度にコントロールする
Mr.ウェザリングカラー フィルタ・リキッドのグレーズレッドを重ね塗り
▲充分な乾燥を置いたら、次にMr.ウェザリングカラー フィルタ・リキッドのグレーズレッドを重ねていく。ホワイトとは異なり、ティッシュに染み込ませたグレーズレッドをスタンプする要領で乗せていく。納得の行く風合いになるまで、2〜4までの工程を数回繰り返す
シルバーでドライブラシ/筆塗り塗装をランダムに施す
▲デカールワーク後、最後に装甲のエッジ部を中心にシルバーでドライブラシ/筆塗り塗装をランダムに施す。塗装の剥離を表現する、いわゆるハゲチョロ風に表現した

■はじめに
 皆さんこんにちは、チョートクです。今回はMGジョニー・ライデン専用ゲルググを製作しました。自分の中でのジョニーのゲルググは、かつての1/144キットのパッケージアートの印象が強く、今回は色味、配色などもそのイメージに合わせたテイストで製作しています。

■製作
 キットはMGゲルググVer 2.0をベースに、B型バックパックと専用武装を追加した高機動ゲルググ仕様になっています。Ver 2.0ゲルググは名キットなので、プロポーション加工はしていません。各部のモールドを彫り直してメリハリを強調し、頭部アンテナの先端を尖らせた程度です。関節強度も申し分ないというかむしろ固すぎるくらいなので、軸をヤスリがけなどして丁寧にすり合わせをしたら、フレームから外装を外して早速塗装準備をします。

■基本塗装
 機体色はおおまかに赤と黒ですが、イメージに近づけるために今回は調色。赤色はガイアカラーのエヴァレッドをベースにガイアカラー オレンジイエローを足して朱色に近い赤を作りました。比率は赤:黄=7:3くらい。黒は黒サフ、フレームカラーはMr.カラー ダークシーグレー、バーニアにはMr.メタルカラー ダークアイアンを使いました。塗装が終わったらMr.ウェザリングカラー マルチブラックでスミ入れ、拭き取りをします。

■効果の追加
 今回も宇宙で戦う機体らしい汚し塗装を施していきます。まずは表面にMr.ウェザリングカラー マルチホワイトを塗布し、ランダムに拭き取ったり伸ばしたりして褪色感を加えます。その上からMr.ウェザリングカラー フィルタ・リキッドのグレーズレッドを重ねます。この工程を数回重ね、いい塩梅になったらデカールを貼り付けます。付属の水転写式デカールは非常に内容が豊富で助かりました。各部のコーションマークもしっかり付属しており、赤と黒の機体にホワイトのコーションが映えます。
 デカール作業が終わったら、ツヤ消しクリアーで全体をコーティングし、仕上げ作業に入ります。やはりMSVの機体はハゲチョロ塗装が似合う! ということで、いつものドライブラシに加えて細筆で銀ハゲを描き込みました。最後に全体のバランスを見ながらシルバーでドライブラシをかけたら完成です。

BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード”

MS-14B ジョニー・ライデン専用ゲルググ

製作・文/長徳佳崇

MG ジョニー・ライデン専用ゲルググ
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●6380円、現在受注終了、2023年7月〜発送●1/100、約20cm●プラキット●プレミアムバンダイ販売アイテム

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©創通・サンライズ

長徳佳崇(チョウトクヨシタカ)

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