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IMSテロル・ミラージュを偵察騎らしく表現! フェイススクラッチと半ツヤ塗装で研ぎ澄まされたこだわりの作例をご覧あれ

2023.09.16

テロル・ミラージュ【ボークス 1/100】 月刊ホビージャパン2023年10月号(8月24日発売)

IMSテロル・ミラージュを偵察騎らしく表現! フェイススクラッチと半ツヤ塗装で研ぎ澄まされたこだわりの作例をご覧あれ
テロル・ミラージュ イメージカット

一部パーツスクラッチと塗装表現で偵察用MHのイメージを研ぎ澄ます

 天照が開発したA.K.D.の忍者型MH・テロル・ミラージュ。隠密行動用のミラージュ・マシンながらレディオス・ソープ救出作戦に白昼堂々投入され、パイドパイパー騎士団のMH相手に大立ち回りを演じた騎体として印象深い。そんな、カステポー編を盛り上げた漆黒のミラージュ・マシンのキットは2015年の発売。IMS版L.E.D.ミラージュの設計を経てさらに関節可動設計に磨きがかけられており、立ち姿の美しさはもちろん、「バルバラ」を掲げるポーズなど劇中の名シーンの再現にも重点が置かれている。marionの作例は絶妙な半ツヤ仕上げで偵察騎らしさを表現。さらに、ジョイントの軸打ち、装甲の取り付けにネオジム磁石を用いるなど2022年7月号特集作例のIMSシュペルターと同様の工作を盛り込みつつ、フェイス部をスクラッチ! F.S.S.モデラーがこだわりにこだわった極上のテロル・ミラージュをご覧いただきたい。

テロル・ミラージュ 正面
▲テロル・ミラージュは、潜入、偵察、後方撹乱など単騎での隠密行動に特化したミラージュ・マシン。全身の特異な紋様「撹拌装甲」は敵の探知波を撹乱、光学スキャニングも阻害する特殊装甲となっている。星団暦2992年のカステポーでの戦いでは、アイシャ・コーダンテの騎乗で実戦初投入。パイドパイパー騎士団のMHヴァイ・オ・ラを撤退させるなどの活躍を残したのち、灰色の塗装を施されてアーレン・ブラフォードの専用騎となった
フェイスアップ1
フェイスアップ2

▲フェイスガードの差し替えでフェイスが露出する。忍者のような覆面と、妖しく微笑む素顔とのコントラストが眩しい

肩アーマー上部のハッチ
▲肩アーマー上部のハッチが開閉可能。重元素芯ミサイルの弾頭がバッチリモールドされている
キットパーツと削り出したフェイスパーツ
▲テロルのフェイスは、marionのこだわりで好みの造形に作り変えてしまった。写真上側がキットパーツ、下がパテの塊から削り出してスクラッチした自作物。自作のフェイスはより切れ長の目に、より妖艶に微笑んでいる
バルバラ パーツ
▲バルバラ格納時、展開時の取り付けを簡略化するため、展開時用のパーツのためにキットをもう1セット追加して製作した
バルバラを捨てるシーンの再現
▲バルバラを捨てる名シーン「使えんっ!!」。思いつきで作った装備をテストなしでいきなり持たせるという、天照らしい冗談とも本気とも取れる珍妙な武器である。ボークスさん、「けん玉フレイル」装備のテロルもいつの日か立体化希望です…!!
バルバラを掲げるテロル・ミラージュ
▲テロル・ミラージュといえばこの武装! 巨大ホーミングブーメラン「バルバラ」だ。キットのバルバラは格納/展開状態を選択式で再現可能。また、テロル自体も両肩を水平以上に上げることができ、かつ肩関節保持用のパーツを組み込むことで巨大ブーメランを両手で掲げた姿勢で安定した展示が可能になるなど、至れり尽くせりの内容となっている
左腰部にマウントするベイル 正面
左腰部にマウントするベイル 背面

▲付属ベイルは腕部と左腰部のいずれかにマウント可能

腰部に格納したバルバラ
▲腰部に格納したバルバラが特徴的なシルエットを形作っている。各部の装甲にはパールマーズダークブルー+アメジストパープルの混色を表面にコートし、グラデーションがかった鈍い輝きを持たせている
正面、背面
製作途中の状態
▲製作途中の状態。フェイスのみは自作したものの、全身はキットのスタイルそのままに製作。各装甲表面は徹底的に磨き込むことで、可能な限りヒケを除去している
足首アーマーとスネパーツの接続部
肩フレームと肩アーマーの接続部
▲足首アーマーとスネパーツの接続部、肩フレームと肩アーマーの接続部などにネオジム磁石を埋め込んだ。パーツの構造上補強、位置合わせが困離な部位の接続にはネオジム磁石を使うのもひとつの手だ
胸部と腹部の取り付け部
▲胸部と腹部の取り付け部に2mm真鍮線を通して補強した
工作途中のつま先
▲工作途中のつま先。塗装に支障が出ない部分はシアノンで接着と裏側から補強することで、塗装時のパーツ数を減らしている
グランシーカー
▲2基付属するグランシーカーはアクリルブロックの台座に真鍮線で固定している
装甲の裏側
▲装甲の裏側なども細密なモールドが刻まれている。ボークスIMSのコダワリ炸裂ポイントだ
ポージング画像
▲ヴァイ・オ・ラを一撃で戦闘不能に追い込んだ、強烈な踏み込み斬撃! もちろんキットでも再現可能

 どうも、marionです。今回は大好きなアイシャ様のテロル・ミラージュを担当させていただきました。強度重視、ヒケ処理など基本工作を押さえたうえで一部パーツをスクラッチ、丁寧な塗装表現でより劇中に近いテロルのイメージを高めてみました。

■本体工作
 IMSは細かいパーツ分割で構成されているキットなので、主にフレーム等の塗装に支障がない部分はシアノンで接着して本体の強度を上げつつ、塗装時のパーツ数をできるだけ減らしています。
 今回の場合だと股関節からリアアーマーにかけて、フレームパーツが約15パーツほどありますが、位置を調整したうえで固定、ひとつのパーツとして仕上げることで塗る回数を省略できます。胴体には2mm真鍮線で補強。パーツの構造上補強、位置合わせが困難なパーツは積極的にネオジム磁石を使用しています。
 また、今回はついアイシャ様への愛が炸裂してしまい、特徴的なフェイスを再現するために原作漫画のフェイスオープンのコマとにらめっこしながらパテでスクラッチしてしまいました。

■塗装
 隠密仕様の騎体なので、装甲色をパールによる偏光とツヤ消しで再現しています。
装甲色=マーズダークブルー→乾燥後にパールマーズダークブルー+アメジストパープル 1:1を3倍程度に薄めてコート
関節色=ニュートラルグレーIV 60%+ガンメタル30%+アメジストパープル10%
蛇腹、脚部等=関節色乾燥後にクリアーブラック+アメジストパープル 1:1を3倍程度に薄めてコート
黄色=シャンパンゴールド30%+スターブライトゴールド30%+マンダリンイエロー40%
赤色=フレイムレッド
その他=ブルーグレー、Ex-シルバー、ガンメタル、ニュートラルグレーⅤ、アルティメットホワイト

ボークス 1/100スケール プラスチックキット “INJECTION ASSEMBLY MORTAR HEADD SERIES”

テロル・ミラージュ

製作・文/marion

IMS 1/100 テロル・ミラージュ
●発売元/ボークス●13200円、発売中●1/100、約25cm●プラキット●原型/造形村F.S.S.プロジェクトチーム

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marion(マリオン)

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