モンモデル「ボーイング EA-18G グラウラー」を主翼改造&ディテールアップ!!
2023.09.13スーパーホーネットから放たれる電子戦攻撃(エレクトロニック・アタック)
アメリカ海軍のボーイングEA-18Gグラウラーは、2009年からEA-6Bプラウラーに代わり新たに導入を開始した艦上電子戦攻撃機だ。ベースとなった複座型のF/A-18Fスーパーホーネットとほぼ同じ機体性能のまま、レーダージャミング、対レーダーミサイルなどの装備を搭載し、効果的な電子戦攻撃を行うことが可能だ。モンモデルの1/48スーパーホーネットファミリーにも2022年グラウラーが仲間入り。各部に追加された電子戦兵装など、F/A-18Fとの外観上の相違点も正確に再現されたキットを、主翼の折り畳みを差し替え式に改造、さらにディテールアップして製作!
■電子戦型スーパーホーネット
映画『トップガン マーヴェリック』で大人気のF/A-18スーパーホーネットの電子戦型EA-18Gグラウラーです。プロポーションやパーツの合いは良好で、細部モールドも最高水準です。
計器盤とサイドコンソールは立体的なモールドなので、デカールは液晶画面と計器部分だけを使用し、あとは塗装したほうがきれいに仕上がります。HUDフレームは実機では結構がっちりした造りで、エッチングパーツでは薄過ぎるのでキットパーツを削って使用。HUD表面には100円均一ショップのネイル用ホログラムフィルムを使用。結構よい感じです。キャノピー中央のパーティングラインはていねいに消します。最近は高番手のスポンジヤスリがあるのでコンパウンドの出番がなくなりました。シートやキャノピーは資料を見ながら可能な限りディテールを追加してみました。フィギュアはよい出来ですが、私は乗せない派なのでシートベルトを付けます。乗降ラダーはエッチングパーツを参考にプラ板細工で自作しました。
胴体背部のCCSアンテナフェアリング(パーツJ23)は段差なくつながるよう、パテ埋めしてなだらかにします。外翼の接続部品は加工することで、作例のように簡単に差し替え可能にできます。フラップとエルロンのヒンジや着艦フックは、彫り込んでディテールを追加します。ラダー後縁はなぜか厚いので、エルロンと同じぐらいに薄くします。主翼フェンス(パーツJ21・J19)は厚いので0.2mmプラ板で作り直しますが、点検パネルに合わせて4分割されています。
排気ノズルはアイリス板違いで2種類入ってますが、どちらもモールドが浅く後端の重なり表現も省略されているので、アイリス板のモールドを削り落とし、0.1mmプラペーパーで自作しました。ノズル内面は新品の白色が焦げて黒化していくので、ダークグレーに塗り、セラミックパッチをプラペーパーをポンチで打ち抜いたものを貼ります。
脚柱はよい出来なので、省略された配管類を追加したり可動部を彫り込んだりしてディテールを追加します。前脚庫の太い配管は実機では黒色で、銀と赤のバンドが入ります。ナビライト(パーツC50)は凹部を上から緑・オレンジ・赤に塗ります。タイヤは接地面のトレッドが浅いので彫り込み、主脚タイヤホイールの凹部は開口します。前脚扉(パーツC10)の凹部は実機ではメッシュなので、ここはエッチングパーツの出番です。
兵装パーツは、ALQ-99ジャマーポッドの発電プロペラはプラ板で作り直し、ミサイルのフィンは薄く削ります。
■塗装と仕上げ
マーキングはVAQ-132スコーピオン所属機2種類、VAQ-139クーガー所属機1種類の計3種類がセットされています。作例では塗装例CのVAQ-139クーガーを選択しました。
塗料は、上面GSIクレオスC307、下面GSIクレオスC308を使用。クリアーでツヤ有りにしてデカールを貼り、乾燥後ツヤを消します。左右識別灯はアルミ箔を貼った上にクリアーレッドとクリアーブルー。エルロンヒンジや翼端にもライトがあるので同様に再現しました。グラウラーは比較的きれいな機が多いようなので、汚しは軽くほぼスミ入れだけにとどめました。空母甲板の滑り止め塗装のため、タイヤ接地面はフレッシュなゴムが常時露出するので、接地面は黒で塗りました。
モンモデル 1/48スケール プラスチックキット
ボーイング EA-18G グラウラー
製作・文/竹内尚志
ボーイング EA-18G グラウラー
●発売元/モンモデル、販売元/GSIクレオス●13200円、発売中●1/48、約37.8cm●プラキット
竹内尚志(タケウチタカシ)
個人的には第一次~第二次の大戦機を作ることが多く、現用機の手持ち資料は充分ではないことが多い。いつもクラブなどの友人が頼りです。AGG君ありがとう!