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L.E.D.ミラージュV3の式典仕様を、優雅に美しく製作!【『ファイブスター物語』電気騎士伝説、再び】

2023.09.06

L.E.D.ミラージュV3 =デルタ・ベルン 3007=【ボークス 1/100】 月刊ホビージャパン2023年10月号(8月24日発売)

L.E.D.ミラージュV3の式典仕様を、優雅に美しく製作!【『ファイブスター物語』電気騎士伝説、再び】
L.E.D.ミラージュV3 =デルタ・ベルン 3007= イメージカット

ホワイトパーツとクリアーコートで美しい式典仕様らしく仕上げる

 星団暦3007年、デルタ・ベルンにて行われた天照家創興4400年を祝う「壮宋祭」で、天照の帝騎「ザ・ナイト・オブ・ゴールド」とともに正式に初お披露目されたL.E.D.ミラージュV3。V3最大の特徴でもある背部の「フレイムユニット」が取り外され、頭部カウンターウエイトは後ろに長く伸びたものになり、両肩にダブルベイルを装着。式典用の長大なランスを携えた姿での登場となった。キットはこの式典仕様を新規金型パーツを存分に使い再現。L.E.D.ミラージュ本体も一部新規設計でアップデートさせるなど、さらに進化したキットとなっている。作例は月刊ホビージャパンMHキット初製作のNAOKI。超良好なキットの素性はそのままに、式典仕様らしい優雅で美しい仕上がりを目指している。

L.E.D.ミラージュV3 =デルタ・ベルン 3007=と月刊ホビージャパン2022年7月号との大きさ比較画像
▲キットは、IMS 1/100 L.E.D.ミラージュ V3を一部新規パーツでアップデート。さらに式典仕様のカウンターウエイト、V3から標準装備となったラウンドバインダシステムによるダブルベイル、そして全長66.4cmにもおよぶ長大なランスが新規造形で追加される。組み立ての際は、この月刊ホビージャパン2022年7月号とのツーショットを参考に展示スペースを確保いただきたい

L.E.D.ミラージュV3本体もアップデート!

 今回の「=デルタ・ベルン 3007=」仕様でのキット化にあたり、L.E.D.ミラージュV3本体もアップデートされている。

デカール
▲水転写式デカールにはカウンターウエイトの波紋デカールも収録。ナンバーマークも豊富に用意され、さまざまな騎体を再現できる(※画像は開発中のデータです。実際の商品とは台紙の色が異なります)
頭部ヘルメット、腰中央の装甲のランナー
▲頭部ヘルメット、腰中央の装甲を新ランナーで新造形。これまで複数パーツだったものがスライド金型により1パーツ構成となり、より組みやすくなっている
上半身 背面
上半身側面
▲背部の「フレイムユニット」を取り外すことで装備可能となった、後ろに長く伸びた巨大なカウンターウエイト。背中から伸びる装甲パーツも今回初めて新規パーツで再現された。作例はキット付属の波紋デカールを使用せず、エアブラシによるグラデーション塗装で波紋を表現した
ダブルベイル アップ
▲新規造形のダブルベイルは、組みやすさや重量を考慮してなるべくシンプルなパーツ構成となっている。ミラージュマークはクリアーレッド成型でパーツの合いもぴったり決まる。裏面を丁寧に塗り分ければ、半透明装甲を活かした透け感を存分に楽しめる
L.E.D.ミラージュV3 全身画像 正面1
▲L.E.D.ミラージュV3の騎体本体は設定資料集「ナイトフラグス」で発表されたデザインに基づき、コミックス10巻掲載の式典仕様で立体化。基より素晴らしい造形美のIMS 1/100 L.E.D.ミラージュV3をベースにしており、その完成度は折り紙付き。新規パーツも違和感なくフィットしていることが確認できるだろう
L.E.D.ミラージュV3 全身画像 背面
▲半透明外装はガイアノーツのホワイトパールを薄く吹きデカールを貼り乾燥後にクリアーでコート。クリアーレッド成型のパーツはそのまま成型色を活かしたままクリアーを吹いて仕上げている。フレームはガイアノーツのフレームメタリック1に、紫とコバルトブルーと黒を混ぜた濃淡2種で塗り分け。カウンターウエイトとホーンと腹部蛇腹はガイアノーツが開発中のカーボン調の黒を下地にブルーパールを薄吹き。銀部分もガイアノーツの試作塗料の新色を使用。粒子を特殊な配合で調合している
式典用ランス
▲作例では、長大な式典用ランスの重みでハンドパーツが指から外れてしまわないよう柄の部分でハンドを固定。これでしっかりとランスを保持できるようになった
ダブルベイル 裏側
腕部アップ

▲ダブルベイルは肩フレームに接続する方式。キットはダブルベイルを装着しない状態のカバーパーツも用意されている。また、ベイルはパーツ差し替えで前腕に装備させることも可能だ

脚部アップ
▲スネのファイヤーパターンのデカールは貼付後にクリアーを厚吹き。乾燥後に簡易研ぎ出しを行ってデカールの段差を目立たなくしている
L.E.D.ミラージュV3 全身画像 正面2

 今回の作例ですが、形状的にはなんの不満もないので、ストレートに組んで塗装に注力しました。その前に製作工程ですが、近年のキャラクターモデルのようにまずは仮組んで全体像を…なんて思っていると一生完成しません(笑)。特にL.E.D.の場合、半透明装甲の裏側が透けてしまうため、パーツどうしの接続や固定のための堅牢な接続ピンが少なく、逆に接着面積の少ない装甲どうしの貼り合わせが必須な箇所も多くあるので、ある程度部位ごとに組み立てながら塗装していくことをおすすめします。そして、位置や角度を調整しながらパーツどうしを固定する箇所も多いので、流し込みタイプの溶剤系接着剤も必須です。特に装甲の貼り合わせのような接着面積の少ない部位だと瞬間接着剤だと心許ないうえに一定方向の衝撃に弱く、通常の溶剤系接着剤だと固定までに時間がかかり、位置決めに不向きな上にはみ出しのリスクもあります。逆にポーズ固定用の股関節やヒザなど、強度が必要かつ、接着面が充分に確保できる場所はゼリー状瞬間接着剤や溶剤系接着剤などでガッチリ固定してやりましょう。
 余談ですが長年モーターヘッドのガレージキットに慣れ親しんできた身としては、モーターヘッドに溶剤系接着剤が使えるのはいまだに少し不思議な気分です(笑)。
 塗装は、まず特徴的な半透明装甲は丁寧に表面処理していくのですが、あまり粗い番手でなくても目が立っている耐水ペーパーだと傷が残りやすく、番手を上げていってもなかなか消えません。そんな時に使い古して目の潰れた粗い番手のペーパーがとても重宝します。当然番手どおりの切削性はないですが、目が潰れているのでマイルドに削れてくれます。なので、自分は90、180、240番あたりの耐水ペーパーは切削力が落ちてもしばらく使用し続けています。同様に600、800番あたりの使い古しは磨きに重宝しています。
 800番ぐらいまで仕上げたところで、ガイアノーツのホワイトパールを薄く吹きデカールを貼り乾燥後クリアーでコート。赤部分は成型色を活かしたままクリアーを吹いて仕上げています。スネなどの大判のデカール部分はクリアーを厚吹き。乾燥後簡易研ぎ出しを行ってデカールの段差を目立たなくしています。
 フレーム部分はガイアノーツのフレームメタリック1に、紫とコバルトブルーと黒を混ぜた濃淡2種で塗り分け。カウンターウエイトとホーンと腹部蛇腹はガイアノーツと開発中のカーボン調の黒を下地に、ボークスのブルーパールを薄吹き。カウンターウエイトとホーンは半ツヤ気味に、腹部はツヤありでそれぞれ仕上げています。銀部分もガイアノーツが開発中の新色を使用。粒子を特殊な配合で調合しています。最後にスミ入れをうるさくならない程度に施し完成です。
 最新のGTMのプラキット化も楽しみですが、やはりモーターヘッドにはモーターヘッドの良さがあると思います。引き続きラインナップを充実させていってほしいですね!

ボークス 1/100スケール プラスチックキット “INJECTION ASSEMBLY MORTAR HEADD SERIES”

L.E.D.ミラージュV3 =デルタ・ベルン 3007=

製作・文/NAOKI

L.E.D.ミラージュV3 =デルタ・ベルン 3007=
●発売元/ボークス●13200円、発売中●1/100、約29.2cm●プラキット●原型/造形村F.S.S.プロジェクトチーム

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NAOKI(ナオキ)

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