HOME記事スケールモデル祝発売!! リアルな恐竜プラキットARTPLA「研究員とティラノサウルスセット」の魅力を原型師・フィニッシャー陣が解説

祝発売!! リアルな恐竜プラキットARTPLA「研究員とティラノサウルスセット」の魅力を原型師・フィニッシャー陣が解説

2023.07.29

海洋堂PRESENTS ARTPLAミュージアム 月刊ホビージャパン2023年9月号(7月25日発売)

祝発売!! リアルな恐竜プラキットARTPLA「研究員とティラノサウルスセット」の魅力を原型師・フィニッシャー陣が解説
幼体のティラノサウルスの画像

 海洋堂のプラスチックモデルキット・ARTPLA(アートプラ)の最新情報をお届けするコーナー。今回は、めでたく発売された恐竜プラスチックモデルキットの魅力を改めてレコメンドしていきますよ。


ティラノサウルスの親子と個性豊かな飼育員たちの豪華セット

 海洋堂の誇る造形クリエイター・松村しのぶ氏が製作したティラノサウルスの成体と2匹の幼体、そしてさまざまなポーズを取る研究員、飼育員らが揃うユニークなキットが満を持して発売された(オマケで牛の枝肉も付属)。圧倒的な造形力で贈る1/35スケールの恐竜と人物たち…。ぜひ組み立てて、塗装してみてその不思議な魅力を堪能してほしい。

研究員とティラノサウルスセットのメイン画像
ティラノサウルスと幼体2体の画像
幼体のティラノサウルスの顔と羽毛部分アップの画像
▲ キットはレッドブラウンで成型されている。メスのティラノサウルス(成体)は全長約23cm、全高約6.5cmとかなりの大きさ。幼体はポーズ違いが2匹付属。また、最新の学説に順じ、羽毛のある姿で立体化されている点にも注目
研究員と飼育員の画像
▲ 研究員と飼育員はどれも汎用性○なポーズと服装だ。他のキットと組み合わせてのディオラマ製作にも重宝するだろう

好きな色で塗るべし!

グレーカラーのティラノサウルスの画像
▲ 恐竜の体色はまだまだ研究途上のため、どんな色で塗るかはユーザー次第。サンプルのようにグレーに塗ってみるのもありよりの大あり!

ARTPLA 研究員とティラノサウルスセット

●発売元/海洋堂●5500円、発売中●1/35●プラキット●原型/ティラノサウルス=松村しのぶ、人=村井太郎、枝肉(牛)=水田帆南・ねんど星人(RYO)

海洋堂にヒアリング 開発に関わる原型師、フィニッシャーらのコメントを掲載!

松村しのぶ氏の画像

松村しのぶ

担当/ティラノサウルス(成体)(幼体)

 親ティラノのほうは1995年「大恐竜博」展示ディオラマ用に作ったものです。当時発見されて間もない大型個体「スー」をモチーフに、複数のオスを従えた「恐竜女帝」として製作しましたが、今回はデジタルでディテールアップを行っています。傷だらけの面構えですが、実際の化石にも各所に骨折やケガの跡が確認されております。
 仔ティラノのほうは今回の作り起こしですが、一般的な動物の子供のイメージとは異なり、大型肉食恐竜の幼体は成体より小顔で脚が長いのが特徴で、軽快かつ敏捷な動物だったと思われます。(松村)

村井太郎氏の画像

村井太郎

担当/研究員、飼育員

 人物を作る際は表情と動作が自然と繋がる造形を心がけています。今回はテーマ的にもあの映画を意識するわけですが、自分なりにキャラの活躍や、どんな危ない目に合うのかなどイメージを膨らませて作っています。汎用性を持たせるためにも特殊すぎるポーズは避けていますので、モデラーの皆様の塗装やアレンジ、多様な作例を見るのが非常に楽しみです。(村井)

水田帆南氏の画像

水田帆南

担当/枝肉(牛)

 リアルな牛の枝肉に見えるよう、解剖図や実際の枝肉の画像を参考に作っていますが、縮小した際に表現的に肉感が少なくなってしまうので規則的にならないようになど若干の調整を入れています。設置した際に安定しつつスケールが小さくなってもしっかりと質感が出るようにディテールを入れたので、ぜひ色を塗って楽しんでいただければ幸いです。(水田)

古田悟郎氏の画像

古田悟郎

担当/塗装作例製作

 現代の肉食動物でもメスが大黒柱役を担うことがありますが、ティラノサウルスもその可能性が高いようです。そこで、生き延びるための歴戦の傷を負い、威厳ある体躯を醸し出すように塗装しました。
 一般的な恐竜のイメージカラーであるブラウンの塗装例は、血気盛んな赤味の強めの茶色で塗り、モールドを際立てるためにドライブラシを施しています。グレーバージョンは現世のオオタカの体色を参考に塗装。現生動物でもイノシシやバクなどは子どもの時は白黒模様がありますのでそれを参考にしています。(古田)

ⒸKAIYODO

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