HOME記事キャラクターモデルウェーブ最新「スコープドッグ」を超速攻レビュー!キットの素性を徹底的に分析「HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th ANNIVERSARY SPECIAL」より

ウェーブ最新「スコープドッグ」を超速攻レビュー!キットの素性を徹底的に分析
「HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th ANNIVERSARY SPECIAL」より

2023.05.31

HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th ANNIVERSARY SPECIAL

ウェーブ最新「スコープドッグ」を超速攻レビュー!キットの素性を徹底的に分析「HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th ANNIVERSARY SPECIAL」より
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th 特写

ウェーブ最新キットを超速攻レビュー

 ウェーブの完全新規金型による1/24スケール スコープドッグ。これまでタカラ製本体にアップデートパーツを追加したコラボキットから始まり、完全新規金型の1/35スケールを作り続けてきたウェーブが、満を持して送り込む期待の最新キットだ。発売は2023年末頃とのことで、読者諸氏の手元に届くのはまだ少し先となるが、最新テストショットによる作例でキットの素性を徹底分析。水性ホビーカラーの筆塗り名人、清水圭による作例をご覧いただこう。

HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th 後ろ
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th製作途中
▲製作途中の全身写真。各部に市販パーツによるディテールアップを施しているが、基本的にはキットのまま。最新版ウェーブ1/24キットがいかに素晴らしいシルエットであるかがご理解いただけるだろう(写真は初期テストショットのため成型色が異なる)
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thコクピット製作途中
▲コクピット内部およびパイロットフィギュアもご覧の通りの出来映え。作例ではコクピット内部をリード線などでディテールアップしている

FRONT

HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thFRONT

SIDE

HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thSIDE

REAR

HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thREAR
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thガッツ
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thコクピット
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thバイザー開閉

▲コクピットハッチは引き出し式によるスムーズな開閉が可能。頭部バイザーも開閉し、内部を覗き込むことができる

HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th銃構え
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th肩関節
▲肩関節はボールジョイント+軸関節の構造で上下前後に大きくスイングする
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th股関節2

▲股関節軸も上下左右にスイングする。これによりポージングおよび降着ポーズがより自然に決まる

HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thつま先
▲つま先は独立可動。もちろんターンピックも可動式。靴裏のローラーやソールパターンにも注目してほしい
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th銃構え2
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thアームパンチ
▲アームパンチ機構も左右ともに健在
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thハンドパーツ
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thハンドパーツ2

▲ハンドパーツは握り拳に平手、武器持ち手の左右3セットを用意。手首関節は左右へのスイング機構を持ったパーツが軸の長短2種付属する

HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thヘビィマシンガン
▲ヘビィマシンガンはパーツ差し替えでショートバレルタイプにもなる

特撮用にディオラマベースをスクラッチ!

HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40thディオラマスクラッチ
▲表紙および特撮カット用に本書付録キットをイメージソースにしたディオラマベースを製作した。
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th降着ポーズ
HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th降着ポーズ2

▲︎降着ポーズはこれまでの歴代キット中、もっともストレスなく再現可能。腕を伸ばしたままでもしっかりと降着姿勢が取れているのもポイントのひとつ

 ついにきた完全新規の1/24スコープドッグ、かっちりとした造形と迫力のスタイリングで作りごたえ充分です。プロポーションなど満足度の高いキットなので、ディテールの調整などを中心に製作しました。
■工作
 前述の通り大きなプロポーション工作などはしていません。ディテールの調整として下記工作を行いました。
・頭部
 バイザー左右の基部カバー上下のディテールがないため、プラ板でカバーディテールを追加。完成後はほぼ見えませんが、バイザー裏パーツは取り付けダボ穴が空いた状態なので、リベットパーツを埋めてディテールらしくしています。バイザー横のアンテナパーツを切り飛ばし、0.8mmピアノ線と1mmスプリングを組み合わせてアンテナを新造。下部ハッチのハンドル基部ディテールはモールドが薄いので、プラ板とリベットパーツで新造しました。
・胴体
 ちょっとしたアレンジでハッチにプラ板とリベットパーツで追加装甲を追加。ハッチ裏にパーツの取り付けダボ穴が空いた状態なので、リベットパーツを埋めてディテールらしくしています。コクピット内にリード線で配線ディテールを追加。腹部ボックスのリブディテールが薄いので1mm半円プラ棒で新造、両サイドハッチにプラ棒で蝶番ディテールを追加、コトブキヤM.S.Gの取っ手パーツでハッチハンドルを追加しました。
・腕部
 パーツ整形がしにくいので、上腕パーツのリベットはいったん削り落として、整形後にリベットパーツで再生。肩アーマーは鋳造品というイメージで、溶きパテを筆でたたいて鋳造跡を再現しています。
・脚部
 ヒザ裏はディテールがないのでピンバイスで開口して、ボルト的なディテールを追加しました。
・武器
 ヘビィマシンガンのバレルカバー先端が厚いので薄く削り込み。マガジンハンドルは一体化モールドなので、一度削り落として0.8mm真鍮線に置き換えました。ストックはプレス品の張り合わせ構造というイメージで、合わせ目の溶接跡を伸ばしランナーで追加。上部バレル基部のディテールは、プラシートの短冊を巻いて強調しました。
■塗装
 ATのイメージから、かなり厳しく使い込まれた痛みの激しい機体、ということで、塗装面はかなりきつめの退色表現を意識して塗装を行いました。半面、現役でバリバリ使用されている機体ということもあるので、サビ、土汚れなどの最終的なウェザリングは軽めにしています。基本的にはサフ後、下記塗料を使用して、下地塗装→筆のタッチによる退色表現→チッピング→トップコート→ウォッシング→ウェザリングの工程です。
下地カラー(水性ホビーカラー)
・グリーン部=ダークグリーン40%+デイトナグリーン20%+イエロー20%+ホワイト20%
・ブルーグレー部=ジャーマングレー/グラウ
・ホワイト部=スカイ
・グレー部=サフに使用したメカサフヘヴィ(ガイアノーツ)


退色カラー1(水性ホビーカラー)
・グリーン部=よもぎ色
・ブルーグレー部=軍艦色
・ホワイト部=グランプリホワイト
・グレー部=明灰白色
退色カラー2(水性ホビーカラー)
・グリーン部=サンディイエロー
・ブルーグレー部=明灰白色


チッピング
・タミヤエナメル=ダークグレイ
ウォッシング
・タミヤスミ入れ塗料=ダークブラウン
ウェザリング
・ガイアエナメル=赤さび
・タミヤウェザリングマスター=サンド


 仕上げに各エッジにタミヤウェザリングマスターCセットのガンメタルでエッジ部分を擦り、ちらりと金属感を出して完成です。

ウェーブ 1/24スケール プラスチックキット

ATM-09-ST スコープドッグ

製作・文/清水圭

ATM-09-ST スコープドッグ
●発売元/ウェーブ●価格未定、2023年予定●1/24、約16㎝●プラキット


 詳しい製作方法が知りたいところですが本記事ではここまで。詳しくは、現在好評発売中の「HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th ANNIVERSARY SPECIAL」に掲載中です! コチラでは、40周年を迎えた『装甲騎兵ボトムズ』を、TV版立体作例を軸に徹底解説しております。今回ご紹介した「ATM-09-ST スコープドッグ」の作例をはじめ、各メーカーからリリースされてきたスコープドッグのプラキットシリーズを本書自慢のプロモデラーたちが競作。『ボトムズ』ファンはもちろん、機体が好き! 知らなかったけど興味がある。という方もお楽しみいただける内容なので、ぜひお手に取ってご覧ください!

HJメカニクス 装甲騎兵ボトムズ 40th表紙

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ⓒサンライズ

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清水 圭(シミズケイ)

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