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シンプル&リーズナブルなエヴァキット新シリーズ「MODEROID エヴァンゲリオン初号機」をキットレビュー!

2023.06.13

エヴァンゲリオン初号機【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2023年7月号(5月25日発売)

MODEROID エヴァンゲリオン初号機イメージカット

シンプル構成とお求めやすい価格のエヴァキット新シリーズ、始動!

 グッドスマイルカンパニーがMODEROIDブランドから新たに発売したエヴァンゲリオン初号機。このMODEROID版、一部彩色済パーツを採用しながらも付属武器はふたつ“のみ”というシンプルさで比較的リーズナブルな価格に抑えられており、手にとりやすさと組み立ててすぐに遊べる点を強く志向しているようだ。今回は成型上省略されている箇所を補いつつ、シンプルながらよく動くキットをリョータがレビューする。

MODEROID エヴァンゲリオン初号機 前、後ろ画像
▲アレンジを加えず、設定の細身なシルエットとシンプルなディテールを忠実に再現している
初号機上半身画像
▲作例は全塗装を施しているが、キットは設定画のカラーリングを紫、緑、グレー、黒、赤、オレンジの6つの成型色で意欲的に再現。さらに頭部の角や目、上腕、前腕部などのこまかい色分けを彩色済パーツおよびシールで補っており、素組みでも非常にカラフルな初号機が手に入る
ハンドパーツ各種
▲差し替えハンドは左右3種ずつ付属。トリガーに人差し指をかけた右手パーツや槍の柄に添える左手など、付属武器に最適化された形状となっている
カシウスの槍とパレットライフル
▲付属の武装はカシウスの槍とパレットライフルのみ。オプション類は軽易にまとめられている
正面
側面
背面
後頭部パーツ
▲後頭部のボリュームが小さいと感じたので、シアノンで大型化。首の可動域を残すためマスキングガムを中に詰めて離型剤を塗ってから、ガムの周りにシアノンを塗って造形。硬化後にガムを除去すれば中空にできる
胴体パーツ
▲設定画と見比べると肩口の装甲がやや後ろのほうに付いていると感じたため、エッチングソーでいったん切り離して手前に移動、隙間はエポパテで埋めた。切り離した肩口の装甲はスプリングパイプを仕込み(写真右)、肩の動きに連動して動くようにしている
肩の付け根1
肩の付け根2

▲肩の付け根の隙間がやや気になるため、可動域を損なわない程度にシアノンを盛って隙間を埋めた。白い色がシアノンを盛った部分

ヒジ関節
▲ヒジ関節はジョイント穴を埋めつつ、ヒジの後ろ側に骨張った出っ張りを追加し、より人体らしい見映えに
股関節付け根
▲股関節付け根の隙間もエポパテで埋めた。合わせて、腰骨に相当する腰の左。右の張り出しも造形
右側の肩、股関節パーツを外した画像
▲肩や股関節パーツはPOM製で塗料がのりにくい。今回はタミヤ スーパーサーフェイサーをPOMパーツに吹き付けて数分置いた後ドライヤーで10分ほど加熱する、通称焼き付け塗装を行った。熱でスーパーサーフェイサーが定着するため、その上からなら通常の模型用塗料が塗布できるようになるのだが、メーカー非推奨の方法のため真似する際は自己責任で
両手のハンドパーツ
カシウスの槍を握るハンドパーツ

▲両手のハンドパーツをレジンキャストで複製。複製したパーツの根本にHOBBY BASE 関節技 ボールジョイントミニ付属の3mmボールを埋め込んだ

ボールジョイントを埋め込む前と後の画像
▲写真左側が製品のハンドパーツ、右がボールジョイントを埋め込んだ状態。若干ではあるもののボール接続によって可動域が増え、カシウスの槍がより持ちやすくなった
カシウスの槍を構える初号機
▲カシウスの槍を構えて。胴体の多重関節によってしなやかに腰を捻ったポーズも再現可能
パレットライフルを構える初号機
▲柔軟にスイングできる肩関節と、見た目以上に深く曲げられるヒジ関節の相乗効果で、脇を締めた射撃の構えもバッチリキマる
片膝をつきパレットライフル構える初号機
▲キットは立てヒザも難なく取ることができる。付属のパレットライフルは造形は良好ながら単色成型のため、こだわるならば丁寧に塗り分けたいところ

 編集部から作例オーダーをいただいた時はちょうど、庵野秀明監督の最新作『シン・仮面ライダー』を劇場で観た直後だったので、何か運命めいたものを感じてしまったリョータです。キットはシンプルなパーツ数ですぐに組み上がりますが、細身でシャープな初号機のシルエットを的確に捉えており、可動性能もなかなかのものでカシウスの槍を構えるポーズがキマることキマること。サッと組み立てられてすぐに遊べますし、遊んでいるとやはりエヴァンゲリオン第13号機も欲しくなってきます。今後のラインナップに期待大ですね。
 今回は可動域を狭めることなく、重箱の隅をつつくようにわずかな隙間を埋めたりしてプロポーションをブラッシュアップしていきました。

■製作
 頭部は、アゴパーツと顔のパーツとの間にわずかな隙間があくので、パテを詰めて隙間埋めをしました。
軸接続方式のハンドパーツは、レジンキャストで複製してからボールジョイントを仕込んでみました。ほんの僅かに手首の可動域が増えていますが、ほとんど自己満足です。
 また、お腹付近から股間部の外装と黒い素体部との隙間から、ダボが見えてしまう箇所が少しだけ気になりました。些末な工作ですが、ダボ類を一度切り離し、素体部の周囲をパテ類で太らせ、外装との隙間をできるだけ埋めてダボを見えなくしています。それに加えて、パーツ成型上、人体のフォルムから逸脱しているところを埋めたり削ったりして、人造人間≒人体のフォルムらしく見えるように素体の黒い部分をちょっとずつ整形しております。このあたりも完全に自己満足ですね(苦笑)。

■塗装
 紫色はヘキサバイオレットを下地に塗り、その上からエヴァンゲリオンカラーのエヴァパープルを吹いて半ツヤ気味に仕上げています。黒はピュアブラック。オレンジはエヴァンゲリオンカラー オレンジイエローを塗っています。
 緑色のところは、最初はエヴァンゲリオンカラー ネオングリーンを吹いたのですが、イメージ的にはもうちょっと濃い緑に感じたので、それを下地とし、Mr.カラー 蛍光グリーンに白と黄色を少量調色したものを吹きました。
 カシウスの槍は、ガイアノーツのブラッドレッドを吹いてから、シナンジュレッド01を吹いています。槍の宝玉(?)は蛍光グリーンです。

グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット “MODEROID”

エヴァンゲリオン初号機

製作・文/リョータ

MODEROID エヴァンゲリオン初号機
●発売元/グッドスマイルカンパニー●3700円、発売中●約16.5cm●プラキット


©カラー

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リョータ

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